杉咲花(26)の自然体の演技と「そばかす」が話題となっている。杉咲は現在、連続ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(カンテレ・フジテレビ系)に主演しており、4月15日の初回放送後には杉咲のそばかすに大きな注目が集まった。


 杉咲は同月17日に都内で行われた会見で、「自分はそばかすがあるんです。『そのままで出ていてすごくいい』っていう方もいれば、『取った方がいい』という方もいるんですよね」と、賛否があることに触れつつ、「私は、自分のそばかすをこれでいいと思っているし、それがありのままの自分だと思うから隠さなくてもいいかなと感じていて」と語った。コンプレックスとして挙げられることも多かったそばかすだが、実は今、若者たちの間でそばかすが流行している。


 元HKT48で、現在はLE SSERAFIMの宮脇咲良(26)、NiziUのミイヒ(19)が自身のSNSなどでそばかすメークを披露している。


 カメラアプリでも、誰でもそばかす顔になれるそばかすフィルターが登場するなど、ファッションとしても認知されつつあるそばかすだが、特に杉咲のそばかすは、なぜ肯定的に受け入れられているのか。


■リアリティーを増す小道具のように機能


「一歩間違えれば、視聴者の気が散ることにもなりかねないそばかすですが、今回杉咲さんが演じているのは、事故の後遺症で新しい記憶が1日しか覚えていられないという記憶障害を抱えた脳外科医。

ドラマといえども必要以上にキレイさを出す方が、違和感が生じる役柄です。どんな役も『本当に存在しているのでは?』と思わせる“リアルなありのまま感”をナチュラルに演じられる杉咲さんだからこそ、そばかすが今回の役柄のリアリティーを増す小道具のように機能したのだと思います」(ドラマ制作関係者)


 杉咲が明かしているように、《女優なのに取らないの?》という否定的な意見もあり、女優はいつまでも若々しく、美しい存在であるべきというイメージの根強さもうかがえるが、女優の行き過ぎたアンチエイジングは演じる役柄を狭める可能性もある。


「今回の役での杉咲さんのそばかすは、美しく見られたいことを優先しておらず、ある種、女優としてのプロ意識を感じさせるものでもあると思いました。美容家のように、努力した美を売るのではなく、役にハマる形の素材の良さを発信していくことは、女優としての評価にも結びつくと考えられます。キレイに取り繕い過ぎないところが、年齢に比例する演技の幅広さにもつながっていくでしょう。杉咲さんのそばかすに肯定的な意見が多いのは、演じる役のリアリティーの追求を感じさせるほど、杉咲さんの演技に説得力があるということの表れともいえるのではないでしょうか」(前出のドラマ関係者)


《嘘偽りのない彼女の見た目がまた、物語のリアリティーに一役買っていると思う》と、そばかすを通じて、女優としての評価をさらに上げた杉咲。

杉咲のそばかすへの肯定感の高さは、女優としての本気と自信に裏打ちされたものなのかもしれない。