【写真】映画『恋は光』で初共演した神尾楓珠×西野七瀬の撮り下ろしカット【21点】
本作の主人公は、潮ゆくえ(多部未華子)、春木椿(松下洸平)、深雪夜々(今田美桜)、佐藤紅葉(神尾楓珠)という別々の人生を送ってきた4人の男女。そんな4人が、それぞれの日常の中で友情や恋愛にまつわる人間関係に直面してしまう。全く関わりのなかった彼らがふとした出来事を機に出会い、友情と恋愛というテーマに向き合っていくストーリーになっている。
主人公の1人であるゆくえは、新潟から上京し、妹と2人で暮らしながら学習塾の講師として働いている女性。これまで女友達にあまり本音を話すことができず、居心地が悪い思いをしてきた。そんなゆくえには、1人だけ何でも話せる男友達がいた。
恋愛関係にならず、頑張らなくていい関係でいられる唯一の相手だったが、ある日突然「もう会えない」と言われてしまう。男友達を失い、何も頑張れなくなったゆくえが、椿、夜々、紅葉と出会い物語は進んでいく。
本作のテーマは“男女の間に友情は成立するのか?”。これは長年にわたって語られてきたもので、人によって意見は異なるだろう。
男女の間で友情が成立するのは、お互いが相手を恋愛対象として見ていない場合だけだ。しかし、お互いに顔がタイプではない、異性として魅力を感じないというケースはかなり稀なのではないかと筆者は考える。また、最初はお互いにタイプではなくても、次第に惹かれていくという場合もあるだろう。
たとえお互いを異性として意識していなくても、どちらかのパートナーが会うのをやめてほしいと言えば、その時点で友人として会うことはできなくなる。本人たちだけの問題ではなく、周囲も巻き込んでしまうのが男女の関係というものだ。
実際、自分のパートナーに異性の友人がいることに対して、何も思わず全く気にならないという人の方が少ないのではないだろうか。お互いにパートナーがいなければ問題ないが、どちらかもしくはどちらにもいる場合は、異性の友人として関係を継続していくのは難しいかもしれない。
永遠の議題である“男女の間に友情は成立するのか?”をテーマに、クアトロ主演という形で制作された本作。友情か恋愛かという単純なものだけではなく、そのどちらとも違う感情も丁寧に描かれる。愛情とは何か、友情とは何か、そして本当に大切なものは何なのか。
くすっと笑って、ふわっと泣ける。
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