AKB48にとって約半年ぶりのリリースとなる「サステナブル」は、作曲を「涙サプライズ!」や「Everyday、カチューシャ」など多数の表題曲を手掛けた井上ヨシマサ氏が約4年ぶりに担当し、振付を「RIVER」「ポニーテールとシュシュ」などを手掛けた牧野アンナ氏が担当するレジェンド布陣。
MV監督を務めたのも「大声ダイヤモンド」「言い訳Maybe」など数々の名作MVを撮影してきた高橋栄樹氏で、撮影は7月初旬、北海道の大自然の中、AKB48のMVとしては初のオールロケで行われた。
ドラマシーンでは、AKB48がデビューした2006年や、「恋するフォーチュンクッキー」がブームとなった2013年など、6つの年代でメンバーたちが日常を送りながらAKB48の音楽に触れるシーンが描かれる。
「サステナブル」でセンターを務める矢作萌夏が出演する2006年は、AKB48が「会いたかった」でメジャーデビューした年。ストラップ付きのガラケーやポータブルCDプレイヤー、一文字ハンドルの自転車など、「会いたかった」のMVでも登場した小物が多数登場する。
小栗有以と田中美久が出演する2009年のシーンでは、2人が長い一本道を自転車で駆け抜ける。「言い訳Maybe」の名シーンへのオマージュだ。総監督・向井地美音が出演する2013年は、「恋するフォーチュンクッキー」が誰もが踊れる親しみやすいダンスでブレイクした年。商店街での「恋チュン」ダンスの動画撮影模様を再現している。
「Teacher Teacher」の2018年、現在の2019年を経て、ドラマシーンの最後は松井珠理奈が出演する未来、2028年が描かれる。昨年2018年に行われた「第10回AKB48世界選抜総選挙」で1位となった松井珠理奈だが、直後の長期休養のため、センターであるはずだった53rdシングル「センチメンタルトレイン」に参加することができなかった(のちに本人参加の完全版を制作)。それから10年後の2028年にタイムカプセルを開けにやって来るというストーリーだ。
各年代で、過去の名作MVを彷彿とさせる画角やシチュエーションを散りばめ、原点回帰しつつ、最後にはこれからの新たなAKB48を期待させるMVに仕上がっている。
▽「サステナブル」センター 矢作萌夏 コメント
激エモな内容が詰まったMVです。このMVを通してAKB48の歴史をみなさんに思い出していただいて「あっエモいなぁー」って思っていただけたら、嬉しいです。
ドラマシーンではデビューシングルの「会いたかった」の時代を演じさせていただいたのですが、画角やシチュエーションなども「会いたかった」に寄せていて、撮影してくださるスタッフさん側でも、「前田(敦子)さんを意識して撮っているんだろうなぁ」と思いましたし、私自身も意識してしまいました。
自転車のシーンだったり、制服でジャラジャラのケータイ持ってたり、本当に”高橋栄樹さんワールド”全開で王道なとってもかわいいMVでした。
センターに立たせていただきますが、まだまだ未熟な私なので、このシングルでの活動を通して成長できればと思います。
▽「サステナブル」MV 高橋栄樹監督コメント
もう10年以上、いつの時代にも寄り添うAKB48の歌があり、私たちは時代時代で、その楽曲と共に生き、支えられてきたと思っています。そのことをあらためて、MVをご覧いただく皆様と共有したい思いで作りました。それにしても北海道は広かった! 今回はAKB48のMVとしては初のオール北海道ロケです。
「これぞアイドルMV」と言える王道シチュエーション~草原、どこまでも続く一本道、お花畑、懐かしい学校...などを求めてロケしたのですが、それぞれの場所が普段よりも遠く離れていて、移動が大変でした。撮影時間10時間のうち、移動が5時間だったりもします。
しかし、それだけの甲斐はあったと思います。お天気にも恵まれ、絶好のロケーションとなりました。

2006年「会いたかった」でメジャーデビューした当時、女子高生の間ではガラケーに大量のストラップを付けるのが流行、音楽を聴くのはポータブルCDプレイヤーがメインだった。

AKB48初の選抜総選挙が行われた2009年、人々が音楽に触れるのは、次第にMP3プレイヤーに置き換わっていったのもこの時期。

2013年、第5回選抜総選挙で指原莉乃が初の栄冠に輝き、その結果を受けて「恋するフォーチュンクッキー」でセンターを務めた。誰もが踊れる親しみやすいダンスで「恋チュン」ブームが到来した。

K-POPが当たり前のように日本の若者に浸透した2018年、「Teacher Teacher」では韓国から振付師を招聘した。

現在。「サステナブル」MV撮影中の風景。姉妹グループの末っ子、STU48の瀧野由美子と初選抜である石田千穂がワンショットリップシーンを撮影している。

2018年に行われた「第10回AKB48世界選抜総選挙」で1位となった松井珠理奈だが、直後の長期休養のため、センターであるはずだった53rdシングル「センチメンタルトレイン」に参加することができなかった(のちに本人参加の完全版を制作)。それから10年後の2028年、タイムカプセルを開けた松井珠理奈の切ない表情に注目。