【関連写真】小学校の新米教師役を演じた井上小百合、撮り下ろしカット【8点】
2018年より日本文化の魅力を発信してきた東京国際フォーラムのJ-CULTURE FEST。2024年は、「源氏物語」にテーマを求めた、詩楽劇『「沙羅の光」~源氏物語より』を上演する。今作は、源氏物語の中で詠まれた和歌を、舞や歌、語りで聴かせ、光源氏と心を通わせた女たちの姿を描く詩楽絵巻として構成。
和歌の朗読、二十五絃箏・胡弓、篳篥・笙などの和楽器演奏、日本舞踊などにより、女たちの思い、愛や苦悩を描く。脚本は、気鋭の歌舞伎作家・戸部和久が源氏物語を新たに解釈し書き下ろしている。
今回出演者が着る装束は、有職装束を製作・販売する井筒が、特別に製作した装束。光源氏を演じる紅ゆずるは、深紫(こきむらさき)の地に山吹と流水の文様をあしらった色鮮やかな直衣(のうし)姿。光源氏は六條院「春の御殿(はるのおとど)」に住んでいるため、春の花である山吹を用いている。
光源氏が愛する紫の上を演じる井上小百合は、紅色に桜文様の小袿(こうちき)を着用。紫の上の若々しさをいっそう引き立てる装束となっている。日野真一郎(LE VELVETS)は、光源氏の息子である夕霧の役で、若々しい浅緑(あさみどり)色の地に唐花尾長鳥の文様の直衣(のうし)を着用。
聖徳太子の役を演じる尾上菊之丞は飛鳥時代の装束をまとっており、見るものに威厳を感じさせるまばゆい色使となっている。
▽『「沙羅の光」~源氏物語より~』あらすじ
権勢を極めた光源氏(紅ゆずる)は六条院を造営し、紫の上(井上小百合)を妻として迎えようとしている。幼き日に若紫として光源氏に見染められてから、星霜を重ね、紫の上は遂に光源氏と結ばれる。
そう思ったのも束の間、朱雀帝の娘でまだ幼い女三宮(羽鳥以知子)が光源氏の正妻として降嫁することを知らされ、紫の上は悲しみに暮れる。そんな紫の上の姿を見て息子の夕霧(日野真一郎)は、父に対する葛藤を吐露する。
しかし、歳は巡り、新年の節会、光源氏は女三宮を迎えて宴をひらく……。お互いに愛し合いながら運命にからみとられ暗闇に引きずり込まれそうになる二人の心に平安は訪れるのだろうか……。
【あわせて読む】元乃木坂46・井上小百合が語る女優業「好きと得意は違うけど、好きだからこそ挑戦したい」