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大沢たかおと言えば、そのストイックな役作りがこれまでも度々話題になっており、『キングダム』では20キロ増量して撮影に臨んだのは有名な話。
「体を大きくするために、プロテインにアイス、シリアル、生クリームを入れて一日3回食べて太るようにし」(MAiDiGiTVインタビューより)、毎日の筋トレも欠かさなかった。55歳という年齢を考えると、並大抵の苦労ではないことが伺える。
反対に2020年の舞台『INSPIRE陰陽師』では1カ月半で10kg減量。ドラマ『JIN』(2009年)では役作りのため、単身ロンドンで生活したこともある。「(ドラマが)タイムスリップの話だったり、ちょっと特殊な話だったため、自分が全然違う場所にいたらどうなるか?」(『アナザースカイII』より)と考えたそうだ。
しかし、ベテラン俳優である彼が、どうして自分の体をここまで酷使して、役作りができるのだろう。その答えは映画やドラマを見てくれる観客に対する彼の想いにありそうだ。
「観客にサプライズを届けたい。(サプライズとは)期待を壊さないといけない。それが自分の仕事、それで(観客に)喜んでもらえて幸せみたいなところがある」(シネマトゥデイ・インタビューより)
自分が満足のいく演技をすることはもちろんだが、彼にとって本当に幸せなのは、作品が観客に受け入れられ、驚き、いい意味で観客の期待を裏切れた時なのだろう。
9月に公開された映画『沈黙の戦艦』では、大沢は主演を務めただけではなく、プロデューサーとしても名を連ねた。
だが、この大沢の情熱があったからこそ、実写化不可能と言われたこの作品も出来上がったのだろう。こんなところにも自分への評価より、観客目線でエンターテイメントを考える大沢の一面が現れている。
今年で役者デビュー30周年。『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』で月9への出演は実に29年ぶりとなる。
「お話の内容を聞いた時、こんなに挑戦したいと思える作品はないと思いましたし、挑戦するスタッフ、キャストの人たちと仕事がしたいと思いました。自分の俳優生命をかけて臨む価値のある作品だと思っています」と大沢自身も作品に大きな期待を寄せている。
描かれるのはクリスマスイブの「たった1日」。全く関わりのない3人の男女を1クールかけて同時進行的に描く、という挑戦的な内容だ。
大沢がどんな演技を、またどんな驚きを見せてくれるか、第4話は10月30日(月)よる9時から放送される。
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