『ちいかわ』『PUI PUI モルカー』『すみっコぐらし』など、ゆるかわコンテンツの魅力は計り知れない。そんな中で最近は、俳優の安田顕がサンリオの人気キャラクター・シナモンと一緒に料理をする番組『シナモンと安田顕のゆるドキ☆クッキング』(TBS系)がじわじわと注目を集めているようだ。


【関連写真】サンリオピューロランドでキュートにパフォーマンスをするチーム8

同番組は、毎週土曜あさ9時25分から放送されている数分間クッキング。タイトルに“クッキング”とあるが、料理とは名ばかりのユルすぎる進行が魅力的だ。

第1話から安田が“ロールキャベツ”の作り方を紹介しようとするものの、一向に料理が進まない。初回は自己紹介で終わり、第2話はキャベツの硬いところを切っただけで終了。そして第3話でようやくキャベツを電子レンジで加熱するところまできた。

なぜこんなにも料理が進まないのかというと、シナモンが毎回細かいところに茶々を入れてくるため。例えば第1話で安田が「アシスタントの安田顕です」と自己紹介すると、シナモンは「アシスタント?」とまず番組での役割に疑問を挟むのだった。

安田は「お手伝いをする人ってことかな」とアシスタントについて説明するが、シナモンは「お手伝いじゃやだ!」「お手伝いじゃなくて、安田さんと一緒に本気でお料理したい」とご立腹。結局安田はいろいろと諦めた様子で、「やめますアシスタントは。わたくし“ただの”安田顕です」と折れてしまう。

しかしシナモンは「ただの」というワードにも引っかかってしまい、「ただのじゃない」「安田さんは優しくて格好いいよ」と励まし始める。ついには1回も料理の食材に触ることもなく、第1話が終了してしまった…。


第2話や第3話もずっとこの調子で、もしかしたら料理番組というよりは、シナモンに困らされる安田という構図の会話劇を楽しむコンテンツなのかもしれない。実際、番組の公式サイトでも「シナモンに振り回される安田顕の姿に思わずクスリ!」「『決まりに縛られなくてもいいんだ!』と、少しだけ胸が軽くなる。そんなお料理番組をシナモンと安田顕がお送りします」と紹介されていた。

ちなみにシナモンは「大きな耳でパタパタ空を飛ぶ」という特技があるが、この番組でのシナモンは空を飛ぶのをやめたらしい。理由は「地に足をつけていきたくて……」とのことだ。たまにシビアなことを言うシナモンも、全体的にゆるい雰囲気である同番組の程よいスパイスとなっている。

ところで安田といえば、以前は料理下手キャラとして有名だった。例えば昔番組の企画でサンドイッチを作った際は、マグロをお湯と適量のワインで煮る工程で、ワインを“ストレート”で使う驚きの破天荒っぷりを披露。結果、できあがったツナはツナと呼べる代物ではなくなり、自身も味見をするなり「ひでーな、こら……」とこぼしていた。

そんな安田が料理番組に出るということで、感慨深く思っているファンも多い模様。はたして現在の安田は料理が上達しているのか。同番組のスタートにあわせて『女性自身』に掲載されたインタビュー記事では、「料理は得意か不得意かと聞かれたら不得意です」と答えていたが……。


今のところはシナモンがボケ、安田がツッコミという形で進行しているが、もしかしたらボケとツッコミが逆転する展開もあり得そうだ。ダンディで格好いい“俳優・安田顕”も素敵だが、“平成の怪物”と呼ばれたバラエティ適性100点満点の一面にも期待したい。

なかなか料理は進まないものの、「もう一生ロールキャベツを作っていてほしい」とさえ思ってしまう程の独特な中毒性がある『シナモンと安田顕のゆるドキ☆クッキング』。『ちいかわ』や『モルカー』のような作品が求められるストレス社会の現代には、ぴったりの料理番組なのかもしれない。

【あわせて読む】実写版『シティーハンター』が期待される理由、俳優・鈴木亮平への絶大な信頼は一体どこから?
編集部おすすめ