【写真】緊張感を漂わせながらBreakingDownについて語る高垣勇二【5点】
「正直、何とも思ってないですよ。要はBreakingDownに出れなくなるってことでしょう? 勝手に俺を引退させんじゃねえよって話で、その手には乗らねえぞって。逆に気合いが入りましたよ。絶対に勝ちに行きます」
大会CEOである朝倉未来のYouTubeチャンネルで公開された「BreakingDown 10」のオーディション動画では、血気盛んな合宿組が、かつてTHE OUTSIDERを支えたスター選手たちに噛み付き、一触即発の空気になった。最初は飄々としていた高垣も、今回の対戦相手・須藤大輝に理不尽に絡まれ、表情は一変した。
「クソ生意気な奴だったね。ガキそのもので大人の対応じゃない。あんな舐めたことを言われたら本当に人はキレられるんだなって思ったし、心の中ではブチ切れてましたよ。もちろん、ああいう場だからイキるのも分かっている。あいつらも普段は真面目だと思うんですよ。ただ、あの態度は人として失礼。
THE OUTSIDERの頃から練習嫌いで知られる高垣だが、『BreakingDown 6.5』でこめお選手に敗北した悔しさから一念発起。『BreakingDown 7』では、「人生で一番練習した」と言うほど万全の状態でホストファイター咲人との一戦に臨んだ。
「前回は、とある先輩から、『一回ぐらいしっかりやれ』と言われて、PRIDEファイターの高瀬大樹さんを紹介してもらったんです。ただ、いつも以上に練習したと言っても、週に一回しごかれたぐらい。あんなこと毎日やってたら疲れちゃいます(笑)。ただ今回は張り切ってますよ。黒(黒石高大)もうちのジムに来て練習しているから刺激になるしね。オーディションで好き放題言われて、けいくん(吉永啓之輔)もブチ切れてたじゃないですか。俺はみんなを同志だと思っているから、一緒に頑張らないとね」
今回は原点回帰で、THE OUTSIDER時代、どのように体を鍛えたのか思い返しながら練習に取り組んだという。
「日頃から酒を飲んじゃっているせいか疲れるのも早くて。昨日(11月20日)も飲み過ぎてベロベロですよ。
横浜・黄金町にある格闘技ジム「GOD SIDE GYM」の代表を務める傍ら、神奈川県大和市でキャバクラを2軒経営するなど、実業家としても成功している高垣にとって、今さら名声を得るメリットは少ないはず。それでもBreakingDownに参戦し続けるモチベーションはどこにあるのだろうか。
「完全にノリですよ。BreakingDownに出始めたのも、先輩から『出りゃいいじゃん』って言われたからだしね。そもそもTHE OUTSIDERに出るきっかけになったのも同じ先輩だし、やってることは昔から変わらないよね。あと40歳になるまでにバンドを組もうと思っていて、ちょうど今動いているんです。すでにドラムとベースは決まっていて、あとはギターを見つけるだけ。やっぱ幾つになっても、格闘技やって、音楽やってって、めちゃくちゃかっこいいじゃないすか」
「BreakingDown 10」は世代交代がひとつのテーマになっている。いつまでもわくわくするもの、かっこいいものを追い求める高垣から見て、BreakingDownに挑戦する若きアウトローはどのように映っているのか。
「おしゃれじゃないっすよね。ただのヤンキー。
先日、朝倉未来選手が2戦連続となる敗北を喫した。試合直後に引退を示唆する発言もあったが、同じTHE OUTSIDER勢として思うところはあるのだろうか。
「引退を示唆したのは、試合直後で気が抜けてたからじゃないすか。まだまだ自分らよりも若いじゃないですか。もっと頑張ってくれって話ですよ。こうして俺たちも新しい流れの中でやり続けているんだからね」
最後に須藤大輝戦の意気込みを聞くと、「仕留めに行きます。マジでしばいてやりますよ」と不敵に笑った高垣。かっこよさの美学を貫く“ハマの勇二”が、一回り以上も年下の相手とどのような試合を魅せるのか、固唾を呑んで見守りたい。
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