【写真】第二章がスタート、『トキコイ』第6話場面カット【6点】
前回は、廻(吉岡里帆)が翔(永山瑛太)と40年前の1983年にタイムスリップし、廻の父・卓(村上淳)と母・凪(森カンナ)の仲をとりもつことで、自分がこの世からいなくなってしまう最悪のタイムパラドックスを回避することができた。
頭が破裂しそうな理論だが、この因果応報的な発想はかつて『ドラえもん』でも描かれていた。のび太に宿題を押し付けられたドラえもんが、助っ人として未来の自分を呼びよせ、様々な時間軸から結集されたドラえもんアベンジャーズが、集団パワープレーで難局を乗り切ろうとするエピソードがあるのだ。しかし、やっと宿題を終えて一息つこうとすると、助っ人集めのために過去のドラえもんがタイムマシンでやってくる。また宿題に駆り出されるドラえもん。それが鬼リピするものだから、さすがの高性能ロボットも発狂寸前になる…という、なかなかに激烈なお話だ。
廻はこの理論が正しいかどうかを証明するために、20年前の2003年にタイムトラベル。彼女の記憶では、初恋相手の諸星(柊木陽太)にラブレターを渡せずに泣いていると、1人の女性が一枚の絵を描いて優しく慰めてくれた。それが、彼女がアートディレクターという仕事を目指すことになるキッカケになったのだが、今思い返してみるとその女性は自分だった気がするのだ。(以下、放送されたドラマのネタバレを含みます)
彼女は諸星にラブレターを渡していなかったが、翔の許嫁だと言い張るリリリー(夏子)が勝手にくずかごに捨てたラブレターを拾い、彼のポケットに入れていたことが発覚する。第2話で大人になった諸星(ラランド・ニシダ)が、「手紙をもらって嬉しかった」と発言した理由が、ついに明かされた。
少女時代の廻は、「ずっと好きでした。大きくなってまた会ったら、けっこんしてください」という可愛らしいラブレターを書いていた。彼女は辻褄を合わせるため、1日前にタイムトラベルして自宅に忍び込み、「けっこん」を「けっきん」(=欠勤)に書き直してしまう。諸星はそのことを覚えていたために、廻と再会したとき「今後ご飯行こうよ。会社を休むから」と発言していたのだ。
とりあえず万事解決にみえる今回の第7話だが、このエピソードには不思議なパラドックスが存在する。廻がアートディレクターになったきっかけは、子供時代に大人の自分と出会ったことだった。だとするなら、本当に彼女がアートディレクターを目指したタイミングはいつだったのだろうか?
これにも、『ドラえもん』で同じようなエピソードがある(藤子・F・不二雄、偉大すぎ!)。のび太とドラえもんは、少年ヨンデーに連載されている漫画「ライオン仮面」に夢中。続きが気になる2人は、作者であるフニャコフニャ夫の自宅に押しかけて、本人から話を聞こうとするのだが、何と彼もこの後のストーリーを思いついていなかった。そこでのび太たちはタイムマシンで未来に飛び、来月号の少年ヨンデーをゲットして「ライオン仮面」を読むことにする。
問題なのは、来月号の「ライオン仮面」をフニャコフニャ夫自身が読んで、その話をまるまるパクってしまうことだ(本人だからパクリではないのだけれど)。
引き続き、第8話以降の<恋の超展開>に超期待であります!
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