SNSに投稿するグラビア写真が評判を呼び、あどけなさの残る端正な顔立ちと非の打ちどころのない二次元級ボディから「令和最強の会えるAI グラドル」と称され、「ミスヤングアニマル2022」グランプリにも輝いたパピコ。12月1日に発売した1st写真集『a/i/o』(KADOKAWA)では、温泉で一糸まとわぬ姿を披露するなど、これまでのイメージを覆すセクシーな一面や、親しみのある素の表情も垣間見せた。
俳優としても心境著しい彼女に、新境地となる写真集への思いを聞いた。

【写真】1st写真集では新境地、パピコの撮り下ろしカット【11点】

どうすればバズるかを意識してSNSにグラビア写真を投稿。最短で表紙デビューを飾るために「ミスヤングアニマル2022」にエントリーして見事にグランプリを獲得。“会えるAI グラドル”というキャッチコピーも話題になり、着実に知名度を上げる中、あえてアナログな紙の写真集を出すことにこだわった。

「グラビア、女優、タレント、インフルエンサーなど、いろいろな肩書きで呼ばれますが、カテゴリーにとらわれずに、オンリーワンの自分を売り出すというブランディングを進めていく上で、多くの人に知ってもらえるきっかけとなる媒体は何なのか考えたんです。SNSという子もいれば、テレビという子もいると思いますが、あえて私は紙の写真集で自分の決意や覚悟を示して、新たなスタートを切ろうと思いました」

急速にデジタル化が進み、利便性が良くなったことで、いつでもどこでもグラビアが見られる時代に、紙媒体の希少性に着目した。

「好きな人からもらったLINEのメッセージってうれしいけど、わざわざスクショしてプリントとかしなくても、バックアップを取っておけば、機種を変えても見返せるじゃないですか。小学生の頃、好きな人から手紙をいただいたんですが、今のようにデジタルな時代じゃなかったので、大切に保管したんです。この手紙と同じ文章をLINEで送られたとしても、意味合いが違うんですよね。

紙は濡れちゃったらインクが滲んで読めなくなるし、なくしちゃったら終わり。それって紙の写真集も同じだと思っていて、デジタルだったら元に戻せますけど、紙は濡れたり破れたりしたら元に戻せない。AIが進化していく中で、逆に紙の写真集が新鮮に感じられたんです」

所属事務所には幾つもの出版社から写真集のオファーが届いていたが、自分で判断したいと、人づてに紹介された編集者と実際に会って、自ら写真集への思いを伝えた。


「なぜ紙の写真集を出したいのかはお伝えしたんですが、私にとっては初めてのことなので、こういう内容にしたいという具体的なことは言いませんでした。というのも自分では盛れているなって思う写真と、見た人が“いいね”をしたくなるような写真って全く違うんです。だから写真集は、その道のプロにお任せしようというのが、事務所の社長とも一致した意見でした。

ただ私は『ヤングアニマル』さんがグラビアデビューなので、フレッシュで可愛らしいグラビアが多かったんです。今後はグラビアだけじゃなくて、女優を始めとして、いろんなパピコを見せていきたい。だから編集部の方とお話を進めていく中で、笑顔が中心ではなく、あえてアンニュイな表情で、エモさを感じさせるような方向性で作りたいとお伝えしました」

撮影を担当したカメラマンの藤本和典氏とは初顔合わせだったが、そうとは思えないほどコミュニケーションは円滑に進んだ。

「そんなにグラビアの経験が豊富な訳ではないですけど、撮り方はカメラマンさんによって違うので、私にとって一番大切なのは、どれだけ自分を綺麗に撮ってくれるかよりも、いかに私のテンションを高めてくれるか。そういう意味で、藤本さんとは相性が良くて。撮影以外の時間もずっと喋っていました。

密にコミュニケーションを取っていたからこそ、いざ撮りますってなったときも自然な表情が出しやすかったです。いつも楽しくて、納得のいく撮影で、仕上がりも100点中120点だと思っています。スタイリストさん、ヘアメイクさん、編集者さんとスタッフさん全員が温かくて、アットホームな雰囲気で、撮影が終わってしまうのが本当に寂しかったです。
それぐらい関係性が深くなって、チームワークが良かったからこそできた写真集です」

撮影は9月に都内、10月に静岡と二回に分けて、別のロケーションで行われた。前者は従来のイメージを活かして、東京の街並みにパピコが人形のように佇み、後者は秘境の温泉などで素顔のパピコがありのまま、リアルな姿を垣間見せる。

「前半のパピコと後半のパピコは別人。もちろん私は私なんですけど、表情が全く違います。衣装やメイクなどでも表情やテンションは変わりますが、時間を空けて、ロケーションも変えたことで、意識せずとも自然と違うパピコになることができました。よく見ないと分からないんですけど、前半はお人形さんのように、後半は人間味のある感じにと、衣装に合わせて、髪型、髪色、まつ毛のカールなども自分で変えたんです」

スタイリストが用意した、細部までこだわった衣装の数々からも多大なインスパイアを受けた。

「それまで下着って肌触りとか、胸とお尻の形が綺麗に見えて盛れるとか、タイトな服を着たときに映えるとか、そういう基準で選んでいたので、そこまでお金をかけることはなかったんです。でも今回の写真集で用意していただいた下着は、着心地やデザインはもちろん、縫製もしっかりしていて、衝撃を受けました。

あまりにも好きすぎて、同じブランドを探しまくって、プライベートでも購入したぐらい。下着だけじゃなく、水着、ジャケットも買って、水着は写真集の特典会で着させていただきました。これを機に、美容だけじゃなくて、見えないところにも自己投資しようと意識が変わりました。下着が変わると、洋服もいいものを着たいなと、ファッションも変化しました」

写真集のイベントには唯一無二の親友も駆け付けた。


「中学1年生の頃から仲の良い親友で、今は地元の石川県に住んでいるんですが、彼女が東京にいた頃は一緒に暮らしていました。彼女はイベントがあるたびに上京して顔を出してくれるんですが、新幹線代も高いから、わざわざ夜行バスで来てくれるんですけど、2,3万円ぐらいチェキやグッズを買ってくれるんです。

それだけのお金があれば、往復の新幹線代になりますからね。ただお互いに恥ずかしいので、いちいち褒め合わないんです。それどころかSNSに上げた写真を見て、『盛れてない』とダメ出しをしてくることもあって(笑)。

そんな彼女が今回の写真集イベントにも来てくれて、その場ではいつも通りに接したんですが、イベント終了後にLINEが届いて、『すごく綺麗だった』『本当にお疲れ様。頑張ったね』と伝えてくれたんです。それって長く一緒にいるからこそ、誰よりも素直な感想だと思うんです。あまりにもうれしくて、泣きそうになりました」

【後編はこちらから】パピコ、覚悟を決めて挑んだ写真集「セクシーさを意識して肌感と表情にこだわった」
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