昨年9月に6人体制でデビューし、12月に新たなメンバーが1名加入。7人体制として本格始動した新生ラストアイドルが定期公演をスタートさせた。
初公演では、新曲2曲が初披露されたほか、メンバーが個性を発揮する企画コーナーなど定期公演ならではの内容に。今回は、1月28日(日)に、東京・DDD青山クロスシアターで行われた「新生ラストアイドル定期公演vol.1」の昼の部の模様をレポートする。

【写真】新生ラストアイドル、初の定期公演【15点】

開演前、新生ラストアイドルの新たな第一歩を見届けようと駆けつけたファンの間には、初めての定期公演ということもあり、ほんの少し緊張感が漂っていた。おそらく、それはステージ袖で出番を待っていたメンバーも同じだっただろう。ライブの始まりを告げる『Overture』が流れ、7人のメンバーがステージに登場すると、古松華が「皆さん、今日は私達の第1回定期公演に来て頂き、本当にありがとうございます。楽しんでいきましょう!」と挨拶し、昨年12月にリリースされた2ndシングル『I LOVE YOUを君に』でライブがスタート。

ファンはメンバーの名前を呼ぶことで、そして、メンバーはファンに自分の名前を呼ばれることで、会場全体に漂っていた緊張感が少しずつほぐれていくのが感じられた。このような形で、記念すべき初公演が幕を開けると、続く2曲目は『透明色のミライ』。イントロで、園田一花が「一緒に声出せますか?」と呼びかけて、会場との一体感はさらに増してゆく。

その後、自己紹介を挟んで、西村瑠香と黒瀬梨花が進行役を務める企画コーナーへ。バレンタインが近いということで、くじ引きで選ばれたメンバーが、同じくくじで選ばれたファンに、告白メッセージと共にチョコをプレゼントするという企画が行われた。当然、このようなバラエティ的な企画に挑戦するのも初めて。
アドリブで瞬時にシチュエーションを考えて対応するメンバーもいれば、しばらく考え込んでしまい、客席にまで緊張感が伝わってくるメンバーも。何とも初々しい企画コーナーだったのだが、今後、このようなコーナーを通じて、メンバー1人1人の新たな個性や魅力も発見出来そうなので楽しみだ。ファンにとっても、定期公演でのお楽しみのひとつになることだろう。

ファンとの距離感も縮み、会場がほっこりとしたところで、再びライブパートへ。次のブロックでは、まず、新曲『It’s New World』が初披露された。サビの展開と前向きな歌詞が印象的で、これからの季節にもぴったり。新生活の応援歌にもなりそうなナンバーだ。

そして、西村が会場を煽りながら、サビの疾走感が心地良い『夢が夢じゃなくなる時』へと続くと、さらに、1stシングルの『未完成スターライト』へ。昼の部では、メンバーが『未完成スターライト』の衣装を纏っていたこともあり、7人の歌声にもより力が入り、拍手や声援を送るファンの熱量も一気に高まっていくのが感じられた。この中盤の3曲連続のパフォーマンスは、今回の昼公演の一番のハイライトだったと言ってもいいだろう。新生ラストアイドルらしいポジティブオーラ全開の3曲を歌い終えると、会場からは拍手と声援が沸き起こった。

その後は企画コーナーの後半戦へ。
再び、西村と黒瀬がMCを担当し、「立ち位置トーク」という企画が行われた。残りのメンバー5人は、「(5人の中で)○番目に私服のセンスがあるのか?」、「○番目にLINEの返信が早いのか?」、「○番目にいい奥さんになれそうか?」、「○番目に美容にお金をかけているのか?」といったお題に対し、自分が○番目だと思うかを回答しながらトークを展開。これが大いに盛り上がった。今後も様々な企画を通じて、トーク力やバラエティ適応能力が磨かれたり、成長が見られたりすることだろう。それこそ、メンバー内での立ち位置=役割分担が明確になっていったり、変わっていったりもしそうなので、そういった意味でも楽しみである。

初めての定期公演もいよいよ最後の曲へ。園田の曲紹介で披露されたのは、新曲『キミ僕』。初披露ということで、ファンがじっくりと聴き入っていたような印象だったが、今後、コールや声援が加わることで、ライブの定番曲になっていきそうな新生ラストアイドルらしい楽曲だ。ライブや定期公演でメンバーと共に育っていく曲だと言ってもいいかも知れない。

最後の挨拶では、吉原琉音が「緊張したけど、ペンライトや声援に助けられた」と語り、西村からも「初めての公演で、メンバーみんなが不安を抱えていたけど、温かい声援とペンライトや拍手のおかげで、安心してライブが出来た。これからも成長していく姿を見せられるよう精一杯頑張るので、見守っていて欲しい」とファンへの感謝の気持ちが伝えられた。やはり、ライブはメンバーとファンとで共に作り上げるもの。
圧倒的な距離の近さも相まって、ファンにとっても、温もりや親しみやすさが感じられ、これからも応援していこうというモチベーションが高まる初公演となったのではないだろうか。

新生ラストアイドルの歴史はまだまだ始まったばかり。これからまた定期公演を重ね、ファンとの絆をさらに深めていき、7人の個性を磨きながら、成長と進化を続けていくことだろう。そして、対バンライブや大型アイドルフェス等で揉まれながら、いつかは、そのパフォーマンスで他のグループのファンをも虜にするような、グループ全体としての覚醒にも期待していきたい。初々しさの中にも、今後の可能性と大いなる期待が感じられる初の定期公演だった。

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