【写真】気鋭のコントトリオ・や団
──近年はソロ仕事も増えはじめていますね。本間さんは趣味の格闘技・プロレス系イベント出演から『細かすぎて伝わらないモノマネ』(フジテレビ系)に出演もされて。
本間 ありがたいですね。個人的には、この前『水曜日のダウンタウン』(TBS)に出してもらえた時は、かなり反響ありました。
──「怪しい高額報酬バイト引き受けたが最後、どんなに犯罪の匂いがする闇バイト風だったとしてももう引き返せない説」企画、あれはものすごい内容でした。
伊藤 ひょうろくのインパクトの大きさもあったから、トレンドにもなったしね。
中嶋 エゴサーチが追い付かなくて、「全国区って、こういうことか!」って思った。しかもなぜか僕のところにめっちゃLINE来たんですよ、「本間、スゴイじゃん!」って。
本間 逆に、僕の方には全然連絡がこないという。
──アハハ!ともかく番組の影響力を物語っていますね。
本間 はい。街中を歩いていると、知らない人からしょっちゅう「いい仕事あるんですけど」と、呼びかけられますから。ただ放送後から、身の回りで起こること全部ドッキリなんじゃないか?って思うようになっちゃって。
一同 (笑)。
本間 最近、僕が今どういう部屋に住んでいるか取材したいという話があって。僕が留守の間にマネージャーが勝手に部屋へ入ったんです。実際に、本当にどんな部屋なのか?をチェックしただけだったのですが、僕は部屋に隠しカメラを仕掛けられたと完全に思いこんじゃって。不用意に素っ裸にもなれないし普段通りに過ごせないしで、自分の部屋なのに超緊張状態で毎日生活しているんですよ(苦笑)。
──もしかしたら、この取材ですらドッキリの可能性も否定できませんしね。
本間 そうなんです。
──中嶋さんは、ラーメン仕事の需要がすごいですよね。『相席食堂』の「相席ハンター」が定期的に放送されて、先日も『くりぃむナンタラ』の「クイズ!間違えたらラーメンファン即引退SP」で見せ場を作っていましたし。
中嶋 実は『くりぃむナンタラ』の現場の空気がかなり重くなってやばかったんです。間違いまくって企画も進まず、質問もちょっと「あれ?」と思う部分があって答えが中々出てこなくて。けど、ここで絶対に外したらダメだと、5分ほどのたうち回っていたんです。
──へえ!オンエアでは、アッサリと答えていたように見えました。
中嶋 編集の力に助けられました。あの時、心の中では相当焦っていました。
本間 問題が出た瞬間、ヤバイ顔してテーブルに突っ伏していたから、「あ、これは相当時間かけたな」ってすぐわかった(笑)。
伊藤 よくそれだけで気づけたな。
中嶋 ノー編集なら間違いなく炎上していたと思う(苦笑)。俺がとにかく苦労する中、隣にいた勝俣(州和)さんはさすが。瞬発力に声のトーンと大きさ、テンション、タイミング。全てが完璧で本当にスゴかった……俺、隣で仕事忘れて笑っていましたから。メチャクチャ勉強になりました。
──本間さんのドッキリ、中嶋さんのラーメン、個々のキャラがちゃんと繋がっていますね。ロングさんも『有吉の壁』(日本テレビ)の「リキシンオールスターズ」が、シリーズ化が期待できるほど、ものすごくハマっていました。
伊藤 いやあ、個人の仕事があるのは嬉しいのですが、僕は本間と中嶋みたいに趣味が仕事に繋がるということがないんです。趣味という趣味が麻雀ぐらいなので。
──最近練習しているハーモニカはいかがです?突破口の一つとして。
伊藤 良い目の付け所ですねえ!一度、ボートレース場でネタをやって。そういう場での営業は知名度がないとネタを見てもらえなくて。そんな時にハーモニカを吹いたら、そこそこ反応があってちょっと良いなと。最近ちょっと練習が止まっていますが、今もバッグの中に入れていて常に吹けるようにしているんですよ。この前東京03さんのラジオに出たときは、角田(晃広)さんとハーモニカセッションし合いましょうと新品のハーモニカを持っていったんだけど、違うキーのものを渡してしまい全然かみ合わなかったのですが(笑)。
本間 「違うキーをぶつけてくるな!」って怒られてたな(笑)。そういえば、(THE虎舞竜の)『ロード』の頭のところは吹けるんだよね。
伊藤 そう。ただねえ、吹きたい曲があっても耳でコピーは難しいし、見様見真似でやっても変になって。今行き詰っているんだよね。
中嶋 超初期段階じゃない。楽器屋とか本屋で楽譜が売っているんじゃないの?
伊藤 確かに売っているんだけどさあ……『故郷』とか『赤とんぼ』みたいな昔の歌ばかりで。
中嶋 けどさあ、練習の題材として『故郷』はいいでしょ。練習しないと上手くなれないよ。
伊藤 イヤだ!練習でも吹きたかないよ。オシャレな洋楽でいきたいんだよ!
──ロングさんが急にカバンからハーモニカ出して『故郷』吹く光景を想像すると、面白くなる気はしますが(笑)。ソロ仕事の充実がコントに還元されて、大きなハネがこの先のや団には待っているような気がしますね。
本間 そうであったら嬉しいです。僕らのポンコツな部分にバシッとハマる企画に巡り合いたいですね。
伊藤 そのために僕はいつでもハーモニカを吹けるように準備しておけばOKですね。
中嶋 僕たちはロングがハーモニカ吹いた時用に、かぶせのボケを考えておかないと(笑)。
▽や団単独ライブ『3度目の高円寺』
●公演日・開場/開演時間
6月21日(金)19時00分開場/19時30分開演
6月22日(土)13時30分開場/14時00分開演
6月22日(土)17時30分開場/18時00分開演
●会場 東京 座・高円寺2
【前編はこちら】コント師・や団が抱えるジレンマ「トークバラエティが難しい、『ラヴィット!』でボケが全カット」