昨年9月には念願の武道館公演を成功させ、様々なアイドルグループが集うイベントでは大トリを飾ることも多いまねきケチャ。一方でリードボーカルの藤川千愛の卒業、新メンバーの加入などグループとしての形も大きく変化している。
そんな彼女たちが、今目指すライブの形とは。
──待望のニューアルバム『あるわけないの』は、どんな作品になりましたか?

深瀬 新曲が入っていたり、既存曲を今の5人で録り直した曲が入っていたりかなり盛りだくさんのアルバムになっています!

松下 2枚目のアルバムで、この5人のメンバーでは初めてのアルバムになるんです。歌割りも変わったりみんな頑張ってレコーディングしました。ぜひたくさんの方に聴いてほしいです!

──では、それぞれのお気に入り曲を聞かせてください。

深瀬 私は『愛と狂気とカタルシス』という曲です。カタルシスって浄化って意味なんですけど、ライブで歌うときすごく感情が入るんです。みなさんも日々溜まるフラストレーションを、これを聴いて爆発させてほしいです(笑)。

中川 私は、アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』(フジテレビ系)のエンディング曲になった『鏡の中から』です! この曲で、お子さんのお客さんが増えたんですよ。未だに反響があって、近所の小さい子に(曲中のフレーズである)“オエオエオ!”って言われます(笑)。

松下 私は『あるわけないのその奥に』です。この曲も『ゲゲゲの鬼太郎』の2回目のエンディング曲なんですけど、ぜひ、小さい子からおじいちゃんおばあちゃん世代まで幅広い年代の人に聴いてほしいです。

宮内 私は『SPLASH』です。
以前発表した曲(2016年発表の2ndシングル)ですが、今回5人で録り直したんです。ライブでタオルを回して一体感が出る曲なので、みなさんと一緒に楽しみたいです!

篠原 私は『共通項』という曲が好きです。アルバムの新曲で、私と好きな人の共通点は何だろうって考える曲なんです。サビも覚えやすいです!

──では、ここからはまねきケチャのライブの魅力について探っていきましょう。昨年9月24日には武道館公演を成功させて、今年は多くの対バンイベントなどでトリを務めていますが、こういう状況をみなさんはどう感じていますか?

深瀬 素直にありがたいですね。

中川 ほんとにうれしいです!

──まねきケチャのライブって、一見ふわっとしたイメージがありますが、お客さんの盛り上がりはすごいですよね。そのギャップが面白いし、唯一無二な感じがするんです。実ははこんな気持ちでやってるっていうのを教えてください。

深瀬 ステージに立つと目の前にお客さんがいるので、ライブはすごい感情的になってやってるんですよ。

中川 私はあまり感情的にはならないかもですけど、生歌でしっかり伝えようって気持ちが大きいです。

松下 まねきケチャは5年目に突入したんですけど、これまでメンバーが変わってきたんです。それでも応援してくれるファンの方は付いて来てくれるし、新メンバーが入ってまた新しいファンの方も付いて来てくれてるんです。
メンバーが変わることで、振りや歌割りを覚え直したり大変なこともあるんです。でも、ライブでお客さんを見ると、頑張った甲斐があるなって思えますね。

篠原 私は加入して1年ぐらいなんですけど、歌もダンスも未経験だったので、ちゃんとみんなに追いつけるように頑張っています! ライブでファンの方に上手くなったねって言ってもらえるようになってきて、アイドル活動が楽しいです。

宮内 ふわっとした感じっていうのはよく言われるんですけど、武道館まではスタッフさんたちが用意してくれたものを私たちは必死に頑張るって形だったんですね。でも、それ以降は自分たちでしっかり頑張らなきゃってメンバーみんなが思ってるんです。今後挑戦したいこととか、みんなで意見出し合ってちゃんと話してます。それをちゃんと行動に移す努力もしてるんです。

──まねきケチャをさらによくするために、メンバー自身で話し合ってるんですね。

宮内 ハイ。みんな自然と意見交換できる関係なんです。そうなれたのは、ここまで一緒にやって来たからこそだと思いますね。

松下 4周年ライブ(今年8月31日、舞浜アンフィシアター)でバンド演奏をしたんですけど、それも私たちからのアイディアだったんです。


──メンバー全員が楽器を演奏したのは驚きました。

松下 楽器初心者の子が多いんですけど、1カ月くらいで覚えて2曲披露したんです。

宮内 本番直前までみんなすごい緊張でした。本番ではきちんとできて、ファンの方も“まさかほんとにバンドやると思ってなかった”ってすごくいい反応だったのでよかったなと思います。できればまたやりたいってメンバー内では話してます。

──あと、ライブでのお客さんのコールやMIXとか声援もすごいことで有名ですよね。コールされてる側はどういう気持ちですか?

全員 うれしいです。

深瀬 やっぱりパワー出ますね。

宮内 たまに会場の都合でコールができないところがあると、やっぱりさみしいですね(笑)。

──印象に残っているものはありますか?

深瀬 『妄想桜』での“L・O・V・E・ラブリーみゆう”ってところが好きです(笑)。

中川 『あたしの残りぜんぶあげる』で、それぞれの名前言ってくれるんですよ。“ままま松下玲緒菜ー♪”とか(笑)。


松下 “なかなかなか中川美優ー♪”とか。誰が考えたか分からないけど浸透しててすごいです。

宮内 曲をやっていくにつれて、あれ? ここにこんなコールが入った! って思ったりして楽しいです。あと、お客さんのコールのテンポが崩れると、私たちも踊りを間違えることがあるんですよ(笑)。ここでこういうコールが入るから、次の動きはこうって勝手に覚えてる自分がいます(笑)。

──もはや曲の一部であると。まさに、まねきケチャのライブはみんなで作り上げる空間ってことですね。では、来年のまねきケチャの展望を聞かせてください。

宮内 もっと自分たちで考えて、いろいろ挑戦したいです!

中川 YouTubeやりたいです。何かしらでバズりたいです。

松下 ドッキリとかやりたい!

深瀬 TikTokも更新したいです。とりあえずバズりたいです(笑)。


──篠原さんはバズりたいですか?

篠原 ハイ、バズりたいです。

深瀬 (笑)。YouTubeとかでまねきケチャを知ってもらって、ライブに来てくれる人が増えたらいいなって思います!

松下 そうだね。あと希望なんですが、この5人でまた武道館立ちたいです。まずは1月4日にLINE CUBE SHIBUYAでの大きいワンマンがあるのでそれを成功させて、グループとしてもっと大きくなっていきたいです。
▽まねきケチャ
松下玲緒菜、深瀬美桜、中川美優、宮内凛、篠原葵からなる5人組。2015年に結成され、2018年9月には武道館公演を成功させた。12月18日にNewアルバム『あるわけないの』をリリース。

(取材・文/土屋恵介)
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