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一応説明しておくと、「はんにゃ.」といえば2000年代のお笑いブームに乗って大ブレイクしたお笑いコンビだ。『爆笑レッドシアター』(フジテレビ系)などのお笑い番組で一躍脚光を浴び、人気者の階段を駆け上っていった。「ズクダンズンブングンゲーム」のネタは、今でも多くの人に知られているだろう。
その後お笑い界の勢力図が変化していき、2015年には代名詞とも言えるレギュラー番組『ピラメキーノ』(テレビ東京系)が終了。いまだに往年の勢いは取り戻していないものの、金田は別の分野でその地位を確立しつつある。すなわち“実力派俳優”という立ち位置だ。
とくに2024年は、怒涛のような活躍を見せている最中。たとえば7月4日から「ディズニー+」の「スター」で配信が始まったドラマ『七夕の国』では、怪しげなセミナー主催者、八木原昭の役を演じている。スーツを着てぴっちりと髪型を決めているにもかかわらず、うさんくささを隠しきれていない様子は、いかにも“金田らしい”キャラクターだ。
さらに俳優としてのキャリアの集大成と言えるのが、NHK大河ドラマデビューを果たした『光る君へ』だ。同ドラマは紫式部の生涯を描いたストーリーだが、そのなかで金田は一条朝の四納言の1人である藤原斉信という人物を演じている。
斉信は出世欲が強く、ずる賢さを武器に活躍する一方、ファーストサマーウイカ演じるききょうとロマンスを繰り広げる面白い役どころ。そこに金田の演技が上手くハマっており、大きな注目を浴びている。そもそも同ドラマに関しては、金田の見た目が平安貴族のイメージと妙に合っているという評判もあり、今後は時代劇にも活躍の幅を広げていくかもしれない。
とはいえ金田が映画やドラマに出演し始めたのは、ここ最近のことではない。俳優デビュー作は、2008年に公開された新垣結衣の主演映画『フレフレ少女』で、ウエイトリフティング部の主将役を務めていた。
それ以降もさまざまな作品に出演し、2010年には映画『私の優しくない先輩』で初主演。その演技が評価され、第2回TAMA映画賞にて「最優秀新進男優賞」を受賞している。コミカルさを全開にした役だったので、同作ではお笑い芸人としてコントで培った演技力も存分に発揮されていた印象だ。
それから10年を経て、金田はシリアスな役柄もなんなくこなす名優として存在感を増してきた。2021年に公開された原田眞人監督の映画『燃えよ剣』では、新選組の八番隊隊長・藤堂平助役として出演。主演の岡田准一演じる土方歳三を相手どり、見事な殺陣を披露している。
さらに2022年には、ふたたび原田監督と岡田准一がタッグを組んだ映画『ヘルドッグス』に出演。
そんな役者としてのキャリアを経て、大河ドラマでの活躍によってより多くの人に注目を浴びている金田。今後のさらなる飛躍が楽しみでならない。
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