【写真】『ビリオン×スクール』出演、上坂樹里の撮りおろしカット【10点】
──上坂さんにとって『ビリオン×スクール』は連続ドラマ初レギュラー作となりましたが、まず出演が決まった感想からお聞かせください。
上坂 もともと学園ドラマというものに憧れていたので、ドラマのレギュラーもですけど学園ドラマに出るという夢がこの作品で叶ったので、すごく嬉しかったです。
──今回はいじめを受けて0組に移ってきたという梅野ひめ香を演じましたが、彼女にはどんなイメージがありましたか?
上坂 ひめ香はいじめを受けて0組に移ってきたものの、山田涼介さん演じる加賀美先生のおかげで葛藤の末に壁を乗り越えて成長していく、という役どころになります。特に2話ではひめ香自身の芯の強さを見せられたんじゃないかなと思います。
やっぱりいじめを克服して、クラスメイトにも心を開くようになれたのが彼女の成長ですね。最終話では最初の頃のひめ香では考えられなかったほどアグレッシブになっていきました。
──3年0組の俳優さんとの、現場ではどんな雰囲気でしたか?
上坂 本当に学校のように楽しくてにぎやかでした。ひめ香をいじめる主犯格の東堂雪美役の大原梓さんが、現場ではとても私の面倒を見てくれてお姉さんのようでした。
いじめのシーンは私もカメラが回る前に心を落ち着かせていましたが、皆さんも私の気持ちを察して少し一人にしておいてくれたりと、細かな気遣いがうれしかったです。
──上坂さん自身も今春に高校を卒業しましたが、プライベートでの高校生活を振り返ってみていかがでしょうか?
上坂 クラスメイトと騒いでいることはほとんどなくて、隅っこで本を読んでいるような子でした(笑)。コロナ禍でもあったので、3年間の行事は少なかったんですけど、中でも文化祭が一番楽しかったです。撮影現場とはまた違う、青春感にあふれていたなと思います。
──上坂さんは俳優としては、しっかり準備して理詰めで役を作っていくか、それとも現場で自由にアドリブを利かせていけるタイプ、どちらでしょうか?
上坂 準備をして気持ちを作っていかないといけないタイプかなと思います。今回も休憩中によくひめ香のことを考えて、“自分モード”に完全に戻れる瞬間は少なかったです。
──ひめ香もですが、去年はドラマ『いちばん好きな花』でキーマンとなる美鳥の少女時代を演じたりと、ちょっと複雑なバッググラウンドを持った役が多いですよね。
上坂 確かに(笑)。今回、瑠東東一郎監督が私のことを「いい意味で陰があるよね」と評してくれたんです。なので、ネガティブに思わないで素直に強みとして持っておきたいと思います。前までは画面の中でどんな風に映っているか、放送が始まるまで不安の方が大きくて緊張していたんです。でも少女時代の美鳥のときも想像以上に注目していただきましたし、友達からも連絡がきて純粋にうれしかったです。
──以前から「憧れは清原果耶さん」とよく話されていますが、理由をお伺いできますか?
上坂 清原さんが『nicola』のモデルでいらっしゃった頃からのファンなんです。でも出演しているドラマや映画では、全然違う印象を受けて。作品ごとの世界観にしっかり染まっている、そのギャップが強烈で、世界観の中に本当に生きている人という印象すらありました。
今の私はお芝居ではまだ「どう見られるか」に意識が向いていて、作品全体まで見渡せていないなと思っています。
(取材・文/大宮高史)
【後編】『ビリオン×スクール』出演で話題、上坂樹里の「どんな役にも染まれる」強み