【写真】著書『安心できる男』を上梓した四千頭身・後藤
お笑い第7世代の筆頭としてブレイクを果たした四千頭身。2017年にM-1グランプリで準々決勝へ進出したのをきっかけに、若きスター候補として取り上げられるように。フジテレビ『新しい波24』のレギュラーとなり、2018年には『四千頭身のオールナイトニッポン0』も開始。当時について後藤は「第7世代というものが急に来たので、こんなパターンあるの?って感じでした」と戸惑いがあったことを明かす。
しかし、第7世代ブームはほどなくして終焉へと向かった。それに伴い、四千頭身のメディア露出は激減することに。さらに、後藤を苦しめたのが“タワマン報道”だ。絶頂期だった当時は三軒茶屋のタワーマンションに住んでいた後藤。「当時はユーチューバーが流行っていて、芸人人口が減るという話がありました。だから、“芸人夢あるムーブ”のために家賃をギリギリ払えるタワマンを見つけて、安い外車に乗ったんです」と語るが、世間からの風当たりは冷やかだった。
収入が減ったことでタワマンからの引っ越しも余儀なくされ、後藤は「焦りはありました。
「家賃を大幅に落として、まだ大ピンチというわけではないので、余裕を持って行動できますね。焦ると間違った選択を、タワマンの時のようにしてしまうので、冷静に。今の家を全然更新するつもりですし、やっぱりいいですね」
もちろん、そうした失敗を経験したことで後藤は大きく成長している。テレビ収録への向き合い方もそのひとつで、「前までは現場に行けばなんとかなるだろうと思っていたんですけど、実際はなんとかならない。今は時間もあるので、先週のオンエアを見たり、ちゃんと準備をしています」と自身の変化を明かす。
後藤の変化がポジティブな影響をもたらした番組もすでにある。例えば、今年6月放送の『ゴッドタン』。名物コーナー「腐り芸人セラピー」では四千頭身3人の腐りがチェックされ、都築拓紀や石橋遼大に対してハライチ岩井勇気らから次々と鋭い言葉が投げかけられた。後藤と2人の関係性の変化が鮮やかに映し出され、「ゴッドタンの反響は言われますね。
一時は“オワコン”とも称された四千頭身だが、今の後藤に焦りはない。都築はファッションやラジオ番組、石橋は筋トレやマラソンなどの個人仕事を獲得している現状について「2人がちょくちょくメディアに出てくれているので、知名度は維持できている。たまに3人で呼んでもらえたりするので、そこでしっかりと仕事ができれば。僕は本とか書き仕事のお笑いっぽい仕事ができて、際立つので、2人にはどんどんやってほしい」と前向きに捉える。
3人の目指すべき場所はどこになるのか。後藤は「誰になりたいとかもない。僕らにしかない、外れた道がなんかないかなと探しています」と模索中だ。今の3人でしか見せられない景色はきっとある。ゆったりとした口調とともにのらりくらりとチャンスを伺う。
【後編はこちら】四千頭身・後藤、M-1と距離を取ってた「また頑張りたい、3人だからこそできる漫才を」