【写真】注目を集めたNSTメンバー、『おむすび』第18週【4点】
晴れて管理栄養士になった結(橋本環奈)は、大阪・新淀川記念病院の栄養科に所属。勤務4年目を迎えたある日、栄養科長の塚本文香(濱田マリ)から「NSTに入ってみる?」と誘われる。NSTとはNutrition Support Teamの略称で、日本では栄養サポートチームとも呼ばれている。医師、看護師、管理栄養士などさまざまな職種が集まり、適切な栄養補給が必要な患者をサポートするチームだ。
塚本は、栄養科でもNST内でもどっしり構えた母親のような存在。いつも冷静に周りを見ており、とある患者を気にする結にNSTへの加入を勧めてくれた。一方で、結を「上杉軍の窮地を救ってくれた直江兼続ぐらい助かった」と武将に例えて褒めるなど、歴史好きの一面もある。
そんな塚本を演じている濱田マリは、過去『カーネーション』(2011年)、『マッサン』(2014年)、『カムカムエヴリバディ』(2021年)と3作の朝ドラに出演。橋本とは今回が初共演となる。これまで数々の個性ある役を演じてきたからこそ、今回演じる塚本も“ただの頼りになる上司”では終わらないだろう。第19週以降の塚本の濃厚さに期待したい。
そしてNSTメンバーの看護師・桑原美和は、結曰く「病院の生き字引」的存在。サバサバした物言いと関西弁が特徴で、患者に病院食がまずいと言われ嘆く後輩には「ここ食堂やないでって言ったったらええねん!」とズバッと切り返す。結のことは「米ちゃん」と可愛がっているようで、NSTへの参加も歓迎してくれていた。
桑原を演じているのは、元宝塚歌劇団・星組トップ娘役の妃海風。大阪府・吹田市生まれで、宝塚時代からサバサバと明るい芸風で親しまれていた彼女だが、実は今回がドラマ初出演となる。橋本とは舞台『千と千尋の神隠し』で親子役を演じており、管理栄養士と看護師という新たな関係性でどんなコンビネーションを見せてくれるのか注目だ。
3人目のメンバーは言語聴覚士の杉沢聡。言語聴覚士といえば話しにくさや聞こえにくさをサポートする仕事のイメージが強いが、劇中では主に嚥下障害をサポートしている。結が「私たちと同じ食に関わる仕事」と話していたように、患者の栄養面を支えるNSTには欠かせない人物だ。
物腰柔らかな雰囲気で患者に寄り添う杉沢を演じるのは、犬飼貴丈。ジュノンボーイ出身で、2017年に『仮面ライダービルド』で主演を務め注目を集めた。朝ドラ出演は『なつぞら』(2019年)以来、2作目となる。
4人目のメンバーは、薬剤師の篠宮朱里。結が内心「怖そうやけん、あんま話したことないっちゃんね…」と怯えている彼女は、確かにやや陰のオーラが漂っている。雑談には参加せず熱心にメガネを拭いていたり、一人だけパソコンを持ち歩いていたりとこだわりが強そうだ。だが発言はいつも的を得ており、「ギャルって初めて見た」と結に興味を示すなどまだまだ謎が残る人物でもある。
そんな篠宮を演じるのは、朝ドラ常連俳優の辻凪子。『べっぴんさん』(2016年)からほぼ毎年朝ドラに出演し、今作が8作目となる。これまではヒロインと交わりが浅い役柄が多かったが、今回はNSTメンバーとして結との交流がしっかりありそうだ。声優・監督・俳優など幅広く活躍する彼女は、これからどう“クセ強”薬剤師を表現していくのだろうか。
そして5人目のメンバーである小児科医・松崎瑛人は、どこか気弱で頼りない雰囲気を醸し出している。というのも医大に入るまで5浪しており、年下の医師にビクビクと敬語で話す姿が印象的だからだろう。しかしそのマイルドさは小児科医としては長所でもあり、子どもと目線を合わせて優しく寄り添う姿はまさに医師の鏡と言える。
松崎を演じている永野宗典は、自身が旗揚げした劇団「ヨーロッパ企画」に所属する実力派俳優。近年は『不適切にもほどがある!』「ビリオン×スクール』など話題作への出演が続き、朝ドラ出演は『ごちそうさん』(2014年)、『虎に翼』(2024年)に続き3作目となる。Xでは自身演じる松崎を「Dr.5浪」「Dr.オレンジ」(いつもオレンジのスクラブを着ているためだと思われる)とイジるなど、お茶目な一面も。NSTを引っ張る医師として、どう患者や結と関わっていくのか注目したい。
個性豊かなメンバーがそろったNST。病院内には、中村アン演じる外科医・蒲田や、栄養ドリンク常飲が話題の消化器内科医・森下(馬場徹)、まだパーソナルな部分が不明の管理栄養士・柿沼(しまずい香奈)など気になる人物が盛りだくさんだ。濃い面々の中で結はどう存在感を発揮していくのか、はたまたサポート役に徹するのか。第19週からの『おむすび』も見逃せない。
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