テレビアニメ『妖怪ウォッチ』のエンディングテーマ曲『ようかい体操第一』が空前の大ブームを巻き起こし、一世を風靡した元Dream5・日比美思。2016年にグループが解散し、2017年から本格的に女優業をスタートさせ、昨年放送のドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』に出演するなど、女優として着実にステップアップしている。


現在出演中の恋愛リアリティショー『恋愛ドラマな恋がしたい~Bang Ban Love』(AbemaTV)も大きな話題を呼んでおり、2月18日からは出演する舞台『バレンタイン・ブルー』も開幕する。2020年、飛躍の年を迎えようとしている彼女に話を聞いた。

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──今回は、現在出演中の恋愛リアリティショー『恋愛ドラマな恋がしたい~Bang Ban Love』と、舞台『バレンタイン・ブルー』の話を主にお聞きしたいと思っています。まずは舞台からお聞きしたいのですが、『バレンタイン・ブルー』ではどんな役柄を演じるんですか?

日比 姉妹の妹役なんですけど、お姉さんと一緒にアイドルグループを組んでいて、歌ったり踊ったりのシーンもあります。わりと物事をズバッと言う役柄で、普段の自分はのんびりフワフワしているので演じるのが新鮮でした。

──初めて台本を読んだ時の印象はいかがでしたか。

日比 歌やダンスもあって華やかなイメージなんですけど、細かく読み込んでいくと、登場人物全員が誰かを想っていて、不器用ながらも頑張って誰かを助けたり、助けられたり一生懸命生きていて。出演者全員にスポットが当たって、優しい、暖かい印象の台本でした。

──会場の博品館劇場は行ったことあります?

日比 何度か観劇で行ったことがあります。自分が出ると思って観に行ったことはないので、素晴らしい舞台で演じられることができてうれしいですね。

──演じる上で舞台とドラマの違いってありますか?

日比 ドラマは一発勝負というか、一瞬のためにグッと集中して演じる感覚です。舞台は稽古期間にみんなで作り上げるような感覚ですね。
今回の『バレンタイン・ブルー』でも、私自身がどうしていきたいかを毎日提示できるように台本を読み込んで、共演者の方と一つひとつ丁寧に作り上げていけたらいいなって気持ちで挑んでいます。

──ほとんどのキャストと初共演だそうですね。

日比 人見知りなので緊張します。いつもモジモジして、自分から話しかけられないんですよね。仲良くなると、みんなからツッコミを入れられるようなキャラなんですけど、最初は話しかけにくい印象みたいです。なので初顔合わせの時はドキドキでした。

──本格的なダンスはDream5以来ですか?

日比 そうですね。17歳か18歳ぐらいで止まっています。プライベートではカラオケに行った時に少し踊るぐらいですし、どんどんお肉もついてきているので「どうしよう……」って不安でした(笑)。もともと踊るのは好きなので楽しいですけどね。

──カラオケ好きなんですか?

日比 はい。先日も一人カラオケに行きました。


──歌うのはDream5の曲?

日比 自分たちの曲は歌わないです(笑)。aikoさんとか、事務所の先輩のAAAさんや安室奈美恵さんの曲を歌うことが多いです。そこまで一人カラオケはしないんですけど、「大声を出したい!」って気持ちになると歌いたくなるんですよね。

──どんな時に「大声を出したい!」って気持ちになるんですか?

日比 たとえば、レストランでお水をばしゃっとこぼして、「すいません!」って謝ったら靴が脱げじゃったとか、良くないことが続く日ってあるじゃないですか。あと、すごくセリフを噛んだ時とか。そんな恥ずかしい思いをした時ですね。

──今出演中の『恋愛ドラマな恋がしたい~Bang Ban Love』(AbemaTV)は恋愛リアリティーショーですけど、普通のドラマとは現場の雰囲気も全く違いそうですね。

日比 スタッフさんはドラマ班とドキュメンタリー班に分かれているんですけど、ずっとカメラが回っていて、マイクも付けっぱなしなので、背筋が伸びるような気持ちです。そんなに恋愛経験もないので、この撮影で10年分の恋愛をしたんじゃないかなって(笑)。それぐらい毎回、「恋愛するとこんな気持ちになるんだ」って発見があります。自分の思ったことを、ちゃんと伝えないと、あっという間に収録が終わっちゃうので、いつもより一歩前に踏み出さないとなって。共演者とは番組でしか喋っちゃいけないので、撮影期間が空くと、「これが好きってことのなのかな」って感情がグルグル回るんですよ。
私の恋愛回路は中学生レベルで止まっているので(笑)、目の前のことでいっぱいいっぱいです。

──人見知りだと大変じゃないですか?

日比 毎回、撮影前日は緊張で眠れないです。最初はみんなと話せなくて、第1話を観たら、下を向いているところしか映ってなかったんです。みんな積極的ですごいんですよ。私は普段から自分をさらけ出せない方ですし、ましてや恋愛になると何もできなくなっちゃいます。ただ出演者の方がみんな優しいので助けられました。同年代の人たちと長く撮影でご一緒する機会が今までなかったので、すごく刺激的ですね。

──1話以降は冷静に放送を観ることができましたか?

日比 観たんですけど、もう耐えられなくて……。親に観られるのが恥ずかしいから、自分の部屋で頭まで毛布をかぶって観て、耐えられなくなると、枕に顔をうずめて「キャーッ!」って叫んでいました(笑)。これが大勢の人に観られていると思うと恥ずかしいですし、今後は自分では観られない展開の回もあると思います。

──目標の女優さんはいらっしゃいますか?

日比 黒木華さんですね。お芝居が大好きで、いつもチェックさせて頂いているんですけど、所作が美しくて素敵なんですよね。
洋服を着ていても、着物を着ているような、しなやかな柔らかい動き方で勉強させて頂いています。

──今後、挑戦したいことは何でしょうか。

日比 去年初めて単独でカレンダーを出させて頂いて、単独イベントも開催したんです。ちっちゃい頃から応援してくれる方も来てくださって、「大きくなったね」って声をかけてくれて懐かしさもありました。これまで応援してくださるみなさんに直接、「ありがとうございます」を伝える場が全くなかったので、もっとそういう場を増やしたいですね。

▽舞台『バレンタイン・ブルー』
日時:2月18日(火)~25日(火)
場所:博品館劇場
作・演出:堤泰之
出演:前島亜美、久保田秀敏、武子直輝、日比美思、飛鳥凛、出口亜梨沙、中崎絵梨奈(※1)、行徳智仁、會田海心、近藤簾、高橋果鈴(※2)、福田愛依、高石あかり(※3)、しゅはまはるみ、西ノ園達大
公式サイト:http://no-4.biz/valentineblue/

※1中崎の「崎」は「たつざき」が正式表記
※2高橋の「高」は「はしごだか」が正式表記
※3高石の「高」は「はしごだか」が正式表記
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