昨年5月に結婚を発表した俳優の高橋一生と飯豊まりえが、映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』(5月23日公開)で再共演する。結婚したことで名コンビぶりに拍車がかかりそうだが、この夫婦共演は業界内で「タブーを破った」と話題になっているようだ。


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『岸辺露伴は動かない』は、荒木飛呂彦氏の人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』の第4部『ダイヤモンドは砕けない』から生まれたスピンオフ作品。

人間を「本」にしてその秘密を知り、指示を書き込んで操ることなどもできる「ヘブンズ・ドアー」という特殊能力を持つ売れっ子漫画家・岸辺露伴を主人公にしたもので、2020年からNHKで実写ドラマシリーズが放送され、高橋が岸辺露伴、飯豊は担当編集者の泉京香を演じてきた。

ドラマシリーズは2021年に第2期、2022年に第3期が放送される人気作となり、2023年5月には劇場版『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が公開。2024年には、実写化不可能といわれていた原作の人気エピソード『密漁海岸』がドラマ化された。今回の劇場版第2弾は、原作の第1話にして原点である『懺悔室』の映画化となり、日本映画初となる全編ヴェネチアロケを敢行しているという。

高橋と飯豊は本シリーズでの共演をきっかけに仲を深めたとされ、結婚が発表された時は「ジョジョ婚」と話題に。「ドラマで息ぴったりだったから結婚は納得」「好きなドラマだったから結婚してくれてうれしい」「露伴先生おめでとう!」などと祝福の声も相次いだ。

しかし、その一方で「今後のドラマシリーズはどうなるのか」といった不安の声もあった。なぜかというと、俳優同士の夫婦は結婚後に共演することがなくなり、公の場でのツーショットすらほとんど見せなくなるという「業界の慣例」があるからだ。

実際、高橋&飯豊のようにドラマや映画での共演をきっかけに仲を深めて結婚に発展したとされる夫婦は、星野源&新垣結衣、堺雅人&菅野美穂、松坂桃李&戸田恵梨香、三浦翔平&桐谷美玲、瀬戸康史&山本美月、賀来賢人&榮倉奈々など、数えきれないほどいる。しかし、いずれも結婚後は俳優として共演することがなくなっている。

さまざまな役になりきらないといけない俳優はパブリックイメージの管理が厳しく、出演作品への影響も踏まえて「結婚したら夫婦で共演はしない」という通例があるようだ。


中尾明慶&仲里依紗のようにCMで積極的に共演したり、反町隆史&松嶋菜々子が昨年4月にフジテレビ系スペシャルドラマ『GTOリバイバル』で20年以上ぶりとなる共演を果たしたり、片岡愛之助&藤原紀香が映画『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』に出演したりといった夫婦共演の例はあるが、いずれも特別なケースで数は少ない。

こうした「俳優同士の夫婦共演はタブー」という慣例があることから、業界内や一部視聴者から「もう岸辺露伴シリーズは作られないの?」「飯豊が降板してキャスト変更するのでは」と危惧する声があったのだ。だが、高橋&飯豊は芸能界の慣例を打ち破って「シリーズは継続、最新作でもキャストは続投」となった。

これに対して、ネット上では「この二人のやりとりが好きだからずっと夫婦共演してほしい!」「結婚後も夫婦で共演を継続するケースは珍しいが、この二人ならなんの問題もない」「本当によかった。タブーだってこうして、作品のためならいい方向に壊されてくこともある」などと歓喜の声が相次いだ。

単に作品で共演するだけでなく、2人は4月15日に開かれた本作の完成報告会見にそろって登壇。仲良さそうに飯豊が高橋を「一生さん」と呼ぶ場面や、飯豊の発言に高橋が大笑いするシーンもあった。先述したように、結婚した俳優カップルは基本的に公の場でツーショットを見せることすらほとんどなくなるのだが、その慣例も2人にはまったく関係ないようだ。

これをきっかけとして、他の俳優夫婦も共演しやすいムードが形成されていく可能性がある。視聴者からは「夫婦になったら共演しちゃいけないって慣例なんて必要ない」「夫婦で共演してくれたらそれも観る楽しみになる」といった声も上がっている。

高橋と飯豊の再共演を楽しみにすると同時に、芸能界の一つのタブーが変化していくのかどうかにも注目したい。

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