【画像】4月からスタートした注目の新バラエティ番組
はじめに紹介するのは、アイドルグループ・SixTONESの冠番組『Golden SixTONES』(日本テレビ系)だ。同番組は、毎週日曜日21時に編成され、長く放送していた『行列のできる相談所』の後番組。同枠は23年ぶりにリニューアルされ、SixTONESにとっては民放初の冠番組となる。日本テレビが力を入れている番組となり、初回となる4月6日放送のゲストは明石家さんま、サプライズゲストで木村拓哉が登場。その後も、坂上忍、鈴木亮平、川栄李奈・安田顕・山田涼介と豪華なゲストが出演し続けている。
この番組は、同局で2024年9月と2025年元日に放送した『Game of SixTONES』がベースとなる。主にゲストを交えてゲームを行う番組で、落下物を当てる「動体球児」や、特定の物がスッポリとハマるかを当てる「サイズの晩餐」など、すでに名物企画も生まれている。
ここまでの放送を見て感じるのは、SixTONESメンバーのバランスの良さだ。しっかりと棲み分けができていて、田中樹、髙地優吾が進行、ジェシーと京本大我がボケ担当、松村北斗と森本慎太郎は正統派アイドル的なポジションを確立。メンバー間の役割分担ができているので、どんなゲストを迎えた際も、番組がバランス良く回る仕組みになっている。
日本テレビが力を入れているだけあり幅広い世代が見やすい番組で、同局で人気を博した『嵐にしやがれ』に近いものを感じる。ちなみに、日本テレビが公表している資料上では、『嵐にしやがれ』を制作していた何人かのスタッフが、『Golden SixTONES』にも関わっていることがわかる。
すでにさまざまな企画が放送されたが、中でも気になるのがゲストの好物に合うタレをメンバーが作るクッキングバトル「タレだけレストラン」。『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の「BISTRO SMAP(ビストロスマップ)」に似た雰囲気で、今後はヒット企画に繋がる可能性を感じる。
そもそも、メインの料理を作るのではなく、こだわったタレを作るという着眼点がおもしろい。視聴率では裏番組の日曜劇場『キャスター』(TBS系)に押されているが、若い世代の視聴者を中心に『Golden SixTONES』が日曜の夜の定番番組になる可能性はかなり高いと感じる。
次に紹介するのは、サンドウィッチマンと狩野英孝が出演する『かのサンド』(フジテレビ系)だ。毎週日曜10時から放送する番組で、4月20日に初回放送をスタート。『ワイドナショー』の後番組としてスタートし、サンドウィッチマンが「終の棲家(すみか)」となるエリアを探す旅がテーマのお散歩バラエティとなる。
サンドウィッチマンといえば、『帰れマンデー見っけ隊!!』(テレビ朝日系)など、いくつかの番組でロケを行っている。特に、伊達みきおは、『サンド伊達のコロッケあがってます』(BS-TBS)で、『かのサンド』と同じく東京の商店街などを街ブラ済み。あまり新鮮味はない番組ではあるが、だからこそ『かのサンド』は「尖っていない」おもしろさが魅力だ。
まず、サンドウィッチマンだけでなく、いまでは好感度が高い狩野が出演していることで、街ロケの雰囲気が非常にいい。
同局で放送する『有吉くんの正直さんぽ』(フジテレビ系)と似ている気もするが、サンドウィッチマンを擁することで、見れてしまう番組になっている。この番組は、同コンビを出演させられた時点で、成功したと言えるほど芸人としてのクオリティが高い。また、2回目の放送にして番宣ではあるものの、向井理が出演するなどゲストも豪華だ。今後は、サンドウィッチマンの番組ならと出演する大物も多くなりそうだ。かなり期待が持てる番組となる。
ただ、一つだけ残念なのは、番組ルールでロケ中にドラの音が鳴ったら、全員で即興コントをするという設定。せっかくロケでいい雰囲気を作ってもぶち壊しにする演出で、SNSでも視聴者は興ざめしている。他番組と差別化を図りたかったのだろうが、この設定を止めれば、さらに見やすい番組になることは間違いなしだろう。
そして、最後に紹介するのは『ニノなのに』(TBS系)だ。
レギュラー放送後も、遠藤憲一、間宮祥太朗などが司会を担当しているが、当然みなさまざまな仕事の中でも司会に慣れていない。チグハグな進行となるが、そこをバラエティ番組に慣れている二宮が、秀逸なツッコミでカバーしてく新感覚の構成となっている。大物俳優が慣れない司会業で焦る姿がおもしろく、他にはない魅力を持った番組としてレギュラー化で人気が高まりそうだ。
他にも、今春からの新番組で、バラエティはおもしろそうなものがそろっている印象を受ける。ぜひ、今回紹介した3番組を中心に、YouTubeや配信番組もいいが、テレビのバラエティ番組も見てほしい。
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