10月30日に放送される『バカリズム特番 ~アイドリング!!!の恩返し~ 5年前の5年後の約束、5年経ったので果たしてみたSP』(フジテレビONEにて16~18時)において、2015年に解散したアイドルグループ「アイドリング!!!」のメンバーが再会を果たす。

同番組では、グループと同名のアイドルバラエティ番組でMCを務めていたバカリズムこと升野英知に恩返しするという名目で、朝日奈央がかつての仲間たちに連絡を取り、参加を募ってきた。
メンバーたち全員がバカリズムに深い感謝の念を抱いているなか、本稿では現在もタレントとして幅広く活動する橘ゆりかに番組の思い出やバカリズムへの想いを聞いてみた。

【写真】アイドリング!!!時代の橘ゆりか

──解散から5年経ったいま、元メンバーたちとの交流は?

橘 コロナ前まではいろんなメンバーと遊んだり、ゴハンを食べたりしていました。『バカリズム特番』で会った朝日もそうですし、最近だと(長野)せりなが一番会ってます。もともと仲が良かったし、卒業してからのほうが一緒に遊んてますね。

──アイドリング!!!のメンバーたちはみな、バカリズムさんから大きな影響を受けています。

橘 升野さんからは「何に対しても全力で向かわないとダメだ」というスタンスを教わりました。なかでも印象的だったのは「なしはなしだよ」という言葉。何でもいいからガムシャラに応えるという姿勢には学ぶところが大きかったです。

──番組収録も毎回が勉強だったとか。

橘 私は収録のとき、一番外側に座っていることが多く、升野さんよりもカメラマンさんのほう近かったくらい。なんならインカムから漏れる声が聞こえていました。だから自分が入っていきたいところでも距離が遠いので行きずらい反面、みんなが話している様子を大外から見ることができたので、ためになった部分も大きかったです。


──バカリズムさんから教わった姿勢は現在の仕事にも活かされているようです。

橘 テレビ番組などのアンケートでも「なしはなし」だから、用紙いっぱいに回答を書いています。それが採用されると手応えを感じますね。お仕事ではイベントの司会が多いのですが、お相手の方にあらかじめ「おしゃべりとか得意なほうですか?」って確認するようにしています。もし苦手そうだったら簡単な質問をいっぱい用意したり、ゆっくりとしゃべりながら会話したりしています。

──そんなバカリズムさんに、命を助けてもらったこともあるとか。

橘 沖縄ロケのとき、水上相撲で海に投げ飛ばされたんです。その時、ちょうど潮が満ちてきたので撤収することになって、土俵(浮島)を支えるスタッフさんも「もう引き揚げましょう!」といっぱいいっぱいで、泳げない私は「どうしよう!」ってパニックに。そうしたら升野さんがガッと手を引いて岸まで連れて行ってくれました。だから私にとっては命の恩人でもあるんです。

──なんとカッコいいエピソード!

橘 私自身は溺れそうになってパニックになってたから、助けてくださったのが升野さんだとは全然わからず、岸についてから「助かった~」って号泣してたんです。そうしたらスタッフさんが「さっきの升野さんだったから」って教えてくれて、ボロボロになりながらお礼に行きましたね。


──アイドリング!!!の解散から早5年。橘さんは引き続き芸能界で活躍しています。

橘 おかげさまで最近は幅広くお仕事させてもらっています。8月30日にはフジテレビONEで15時間生放送のMCを務めました。サッカー番組や麻雀番組の『THEわれめDEポン』は10代のころからやっていましたし、eスポーツはここ2年くらいですけど「ぷよぷよ」に関してはアイドリング!!!として東京ゲームショウに出たりとご縁がありました。

──いま自己紹介するとしたら?

橘 そこがめちゃくちゃ難しくて、自分の肩書が本当にわからないんです。司会進行とかレポーターとか番組ごとに替わる感じで、マルチタレントっていうんですかね。

──共演する方たちは橘さんがアイドリング!!!にいたことを知っているものなんですか?

橘 昨年10月の「ラグーナミュージックフェス2019」でMCをやらせていただいた時、とあるアイドルグループが登場する際に間が空いたので、トークで繋いでいたんです。そこで「私もアイドリング!!!とかやってたんですよ」って言ったら、お客さんたちが「えぇーっ!」みたいな。こんなにザワザワするなら先に言っとけばよかったのかなって思いました(笑)。だから最近はアイドルファンの方でも、私がアイドリング!!!にいたことをご存知ない人が多いんだと思います。

──昨年のTOKYO IDOL FESTIVAL 2019ではアイドリング!!!が一時的に再結成しました。


橘 あれは楽しかったですね。スタッフさんも振付師の先生も一緒でしたし、あの日あの時しかやらないからこそできたのかなって思います。

──ブランクは感じましたか?

橘 私はアイドリング!!!の解散後も「Booing!!!」(※事務所の後輩で22号・倉田瑠夏とのデュオ)を続けていたので、そんなに懐かしいって感じではなかったです。本番前には3~4回ほど集まって振付を確認。めちゃくちゃやり込んだ曲ばかりだったので「思い出さなきゃ!」ってこともなかったです。

──曲は覚えていました?

橘 ほとんど覚えていました! いまカラオケに行っても全曲歌えると思います。なかには本来と違うポジションを与えられて苦労していた後輩メンバーもいましたが、練習しながら「ああ、こんな感じだった」と徐々に思い出していった感じです。

──解散から5年、いろんな変化があったと思います。

橘 一番驚いたのはまいぷるさん(3号・遠藤舞)が結婚したこと(笑)。(菊地)亜美ちゃんや(伊藤)祐奈が子供を産んだことにもビックリしました。そして升野さんの結婚にもビックリ!お相手が同じアイドルだった方で、全然想像がつきませんでしたが、カッコイイなって思いましたね。

──橘さん自身にとってこの5年はどうでしたか?

橘 アイドリング!!!での経験を全部活かしてこれたかなと思います。
今は司会のお仕事が多いんですが、ライブのMCやお台場合衆国でのMCなど、小さな積み重ねが今になって活きてきていますね。アイドリング!!!の時にはライブやトーク、お芝居からイベントまで本当に何でもやらせてもらえたので、新しいお仕事に挑戦する時に「あの時の感じかな」って思えるのが強みだと感じています。

──最後に、10月30日の生放送に期待することを教えてください。

橘 メンバーのみんなに会えることはシンプルに楽しみで、同窓会気分を大事にしたいです。そして番組では持ち物検査とか靴の匂いとかいろんなドッキリを仕掛けられてきたので、今さら何があっても驚かないですね(笑)
▽橘ゆりか
1992年12月23日生まれ、滋賀県出身。元アイドリング!!!19号
09年、アイドリング!!!に3期生として加入し、15年の解散まで在籍。アイドル活動と並行してサッカーやゲーム関連の仕事を数多くこなし、FIFA公式サイトの映像にアップで映っていることが話題になったことも。現在は司会やリポーター、バラエティ番組などマルチタレントとして活躍中。
Twitter:@t_yurical
編集部おすすめ