【写真】セントチヒロ・チッチの撮り下ろしカットと映画場面カット【14点】
※インタビュー1「嫌われようが、言いたいことは全部言って帰ろうと決めていた」はこちらから。
※インタビュー2「みんなのことを嫌いになった時、自分の殻を破れた」はこちらから。
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――映画『らいか ろりん すとん』の主人公ともいえる候補生のワキワキワッキーさん、インポッシブル・マイカさんについて、チッチさんは「一緒に仕事をしたい」と仰っていましたが、二人のどこに魅力を感じたのでしょうか?
チッチ ワッキーに関しては、映画では出てこなかったんですけど、「愛されたい」って素直な言葉を叫んでいて、それを聞いて「愛されてほしい」と思ったんです。アイドルファンのように、何かを応援する人たちの愛の大きさってすごいですし、ステージに立っていると、それが大きなパワーになります。ワッキーを見ていると、いろんな苦しい思いを抱えてきたんだなと感じたので、この場所で愛されるようになって、自分の居場所を見つけてほしいと思いました。もともと彼女が持っていたポテンシャルも素敵でしたし、最初からワッキーはいいなと思いました。
――インポッシブル・マイカさんはいかがでしたか。
チッチ マイカは初めて二人でペアになったときに、若いのに全てにおいて斜に構えて、達観していて、そこが面白かったんです。芸能活動の経験も一切ないのに、他の子たちとは違う目線で見ている感じが、WACKに入ったら面白いだろうなと。それで一緒にやりたいなと思ったんです。
――ワッキーさんとマイカさんは合宿を通して仲良くなって、見た目も似ていますが、性格は全く違ったんですね。
チッチ 対象的でした。その二人の化学反応が面白かったんですよね。ただ、友達がいないとか、人生の中で受けた苦しみなど、二人の中で通じるところがあったんじゃないかなと思うんです。それで良くも悪くも、あの場所で本当の友達を見つけられたのかなって。
――とある局面でチッチさんは「渡辺(淳之介※プロデューサー)さんにかみつく」と仰っていて、実際に意見を言いに行きました。普段も渡辺さんには意見を言えるほうですか?
チッチ 私は言います。WACKの最初から一緒にやっているし、嫌われることが怖いって感情もないので、言いたいことを言わないで後悔して嫌な気持ちになるより、思ったことを、その場所で言わないとダメだなって。そうしないと自分的にも、渡辺さんに対しても良くないなと思うので、この合宿でも思ったことは言いました。
――今回のオーディションを通してチッチさんが得たものは何ですか?
チッチ これまで合宿に参加した指導役のメンバーを見ていると、そもそも行きたくないとか、合宿の最中も気持ちが落ちてしまう子が多かったんです。でも私は不思議と楽しみで。そりゃあ朝走るとかデスソース(※参加者の食事にデスソースが無作為に入っているオーディション合宿恒例の洗礼)とかは嫌でしたけど、人が好きなので、新しい子たちと出会って、その子たちが変わっていく場面に一緒にいられるのが楽しかったです。私自身も、その子たちと向き合って言葉を伝えることで、すごく成長できているなと毎日感じられました。
――最後に2021年の目標を教えてください。
チッチ 2020年はコロナ禍でBiSHとしてやりたかったことがほとんどできなくて。でも、そんな状況だからこそ、初のベストアルバムや3.5thアルバム『LETTERS』のリリースなど、新しく生まれたものもたくさんありました。それに会えないことで生まれたメンバーや清掃員(※ファンの呼称)への愛情もあって、いろいろなことに気付けた年でした。その気付きを2021年は活かして、BiSHなりの愛の形を言葉で伝えることの大切さをメンバー一人ひとりが噛みしめて、何にも臆せずにぶつかっていける年にしたいです。

▽『らいか ろりん すとん-IDOL AUDiTiON-』
1月15日(金)よりテアトル新宿ほかにて全国順次公開
監督:岩淵弘樹 バクシーシ山下 エリザベス宮地
プロデューサー:渡辺淳之介
撮影:岩淵弘樹 バクシーシ山下 エリザベス宮地 白鳥勇輝
出演:BiSH BiS EMPiRE CARRY LOOSE 豆柴の大群 GO TO THE BEDS PARADISES WAgg オーディション候補生
配給:松竹 映画営業部ODS事業室/開発企画部映像企画開発室
2020年/82分/ヴィスタサイズ/2.0ch ステレオ/(C)WACK.INC
『らいか ろりん すとん-IDOL AUDiTiON-』公式サイト
http://rolin-ston-movie.com/