『月刊エンタメ』に連載中の「井上咲楽の政治家対談」、日本維新の会の幹事長を務めている馬場伸幸議員が登場。青年実業家になりたいという夢を持つ10代から議員秘書へ、その意外な経歴を聞いた。
(5回連載の1回目)
※取材は1月5日に行いました

【写真】趣味や地元・大阪府堺市ゆかりの品にあふれた馬場議員の事務所

馬場 今日ね、井上咲楽さんが事務所に来ると言うたら、うちの嫁はんが「あの子は眉を整えて、すごいべっぴんさんになった。絶対にあの方がええ」とべた褒めでした。

井上 うれしい! ご存じなんですね。ありがとうございます。

馬場 でも、どうして僕に白羽の矢を立てていただいたんです?

井上 この連載で日本維新の会の国会議員の方に登場いただくのが初めてということもありますし、馬場さんの経歴が面白いと思いました。高校を卒業された後、会社員を経験して、市議会議員を20年。二世議員や官僚出身の方が多い国会議員の中で、すごく身近な感じがすると思ったんです。

馬場 そうですか。僕も一番普通の人間に近い国会議員だと自負しています(笑)。

井上 ファミリーレストランのロイヤルホストに就職した後、そこからどうして政界に進もうと思ったんですか? 社会に疑問を持つ10代、20代だったんでしょうか?

馬場 そんな高尚なもんじゃないんですよ(笑)。うちの実家は大阪の堺で料理屋をやっていて、親戚にも食べ物商売の関係が多い。そんな商売人の血を受け継いで、若い頃から将来は飲食関係の事業家、青年実業家になりたいという夢を持っていたんです。
実現するためには、ある程度自分で料理もできないとあかんな、とコックさんをやっていました。

井上 ロイヤルホストを選んだのはどうしてなんですか?

馬場 確かね、求人情報誌の最初の見開きに載っていたんですよ。その誘いの文句が、「あったんだなぁ」やってね。「何があったんかな?」と思って惹き付けられて、よく見たら「あなたが思い切り活躍できる場がここにはあります」とコピーが続いていた。なかなか面白いなぁと思って試験を受け、合格したんでお世話になった、と。

井上 キャッチコピーからなんですね(笑)。

馬場 そう。そこで3年間、コックさんをやって調理師免許も取らせてもらい、でも、夢のためにはそろそろ別の社会勉強をした方がええんちゃうかな? という気がしたんやね。それで、親に相談したわけです。

井上 高卒から3年ですから、21歳ですよね。

馬場 そうやね。井上さんは今、いくつ?

井上 21歳です。


馬場 ほなら同じ頃やね。

井上 その社会勉強が政治の世界につながるんですか?

馬場 実家が商売をやっているもんやから政治家さんも出入りしていたので、親が「息子が社会勉強したいと言っている」と相談したら「それやったら、ある政治家が秘書を募集しているから、息子をいかせてみたら」と言うてくれたわけね。

井上 おー。

馬場 ところが、当時の僕いうたら衆議院と参議院の違いも、国会議員が何をしているのかもよう分からへん。そんなんで秘書できるかな? 思うて、その声をかけていただいた方に直接お会いして、「僕こんなんですけど、できますか?」言うたら、「できるかできないかは努力次第」と。ならやってみよう、と中山太郎先生(大阪出身の元衆議院議員。衆参合わせ、41年間国会議員を務め、外務大臣などを歴任)の秘書にならせていただいたんです。

(取材・文/佐口賢作)
▽井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年10月2日生まれ、栃木県出身。A型。『アッコにおまかせ!』(TBS)、『おはスタ』(テレビ東京)、『サイエンスZERO』(NHK Eテレ)などに出演中。2020年末の番組でトレードマークの眉毛をカットし大きな話題を呼んだ。
Twitter:@bling2sakura

▽馬場伸幸(ばば・のぶゆき)
1965年1月27日生まれ、大阪府出身。
日本維新の会所属・衆議院議員。20年間、堺市議会議員を務めた後、2012年の衆議院議員選挙で初当選。日本維新の会の幹事長、選対本部長を務める。
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