iPhoneに保存されているデータは、iTunesでバックアップを取っておくことができます。
しかし、何かしらの原因があって、iPhoneのデータをiTunesにバックアップできない場合があります。
そういった場面に直面した時、どのように対処すれば良いのでしょうか?
そこで今回は、iPhoneのデータをiTunesにバックアップできないときの原因や対処法をご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
iTunesでiPhoneをバックアップできないときに出る表示
iTunesでiPhoneをバックアップできない時、iPhoneやiTunesの画面にエラーメッセージが表示されます。なお、バックアップできない原因によってエラーメッセージが異なりますよ。
エラーメッセージの意味を理解して、それに合った対処法を実践していきましょう。
「十分な空き領域が使用できないため」
iTunesでiPhoneをバックアップしている途中に、「このコンピュータは十分な空き領域が使用できないため、iPhone”〇〇(iPhone名)”をバックアップできませんでした」というエラーメッセージが表示され、バックアップがとれないことがあります。このエラーメッセージが表示された場合は、パソコンの容量が不足していてバックアップデータをパソコン内に保存できないのが原因です。そのため、以下の対処法を実践しましょう。
- 必要のないプログラムやアプリを削除する
- 写真、動画などのファイルを削除する
「iPhoneがコンピュータから取り外されたため」
iTunesでiPhoneをバックアップしている途中に、「iPhoneがコンピュータから取り外されたため、iPhone”〇〇(iPhone名)”をバックアップできませんでした」というエラーメッセージが表示され、バックアップが失敗してしまうこともあります。このエラーメッセージが表示された場合は、
- USBケーブルが外れている
- USBケーブルが断線している
- パソコンのUSBポート、iPhoneのケーブルなどの接続部分に不具合がある
そのため、USBケーブルが外れてしまっていないか、断線してしまっていないか、パソコンのUSBポートやiPhoneのケーブル接続部分が正常に作動しているかを確認してみて下さい。
「セッションが失敗したため」
iTunesでiPhoneをバックアップしている途中に、「セッションが失敗したため、iPhone”〇〇(iPhone名)”をバックアップできませんでした」というエラーメッセージが表示され、バックアップがとれないことがあります。このエラーメッセージが表示された場合は、パソコンとiPhoneの間にデータ通信が無くなってしまい、一定時間が経過した後にタイムアウトしてしまうのが原因だと考えられます。
この場合は、iTunesのバージョンを最新のものにアップデートすれば改善されることが多いので、最新のiTunesにアップデートされているかどうか確認してみましょう。
それでも改善されない場合は、バックアップの最中に画面を時々クリックしたりすることで、タイムアウトを防いで下さい。
「iPhoneの設定が完了していないため」
iTunesでiPhoneをバックアップしている途中に、「iPhoneの設定が完了していないため、バックアップできませんでした」というエラーメッセージが表示されることもあります。このエラーメッセージが表示された場合は、パソコンとiPhoneの言語設定が一致してないのが原因です。
そのため、パソコンとiPhoneが日本語に設定されているかどうか確認する必要があります。
iTunesでiPhoneをバックアップできない原因
iTunesでiPhoneをバックアップできない時は、以下の3つの原因が考えられます。- iPhoneのOSのバージョンが古い
- iTunesのバージョンが古い
- パソコンやiPhone、ケーブルの不具合
iPhoneのOSのバージョンが古い
iPhoneのOSは定期的にアップデートが行われていますが、利用中のiPhoneのOSは最新のものにアップデートされているでしょうか?実はiPhoneのOSバージョンが古いと、iTunesでiPhoneのバックアップが行えなくなることもあるので注意してください。
OSのバージョンを確認する方法は、以下のとおりです。
「設定」を開いたら、「一般」をタップします。
「ソフトウェアアップデート」をタップします。
もし、「お使いのソフトウェアは最新です。」という表示がされた場合、OSは最新のバージョンにアップデートされていますよ。
OSが最新のバージョンであるにも関わらず、iTunesでiPhoneをバックアップできない場合は別の原因が考えられるでしょう。
逆に、「今すぐインストールする」と表示された場合はバージョンが古いので、今すぐ最新のバージョンへアップデートして下さい。
iTunesのバージョンが古い
iTunesも定期的にアップデートが行われていますが、OSと同様に最新のバージョンにアップデートされていないと、iPhoneのバックアップが行えない可能性があります。そのため、最新のバージョンにアップデートされているかどうか一度確認してみましょう。
iTunesのバージョンを確認する方法(Windowsの場合)は、以下になります。
iTunesを起動したら、画面上部のメニューの中にある「ヘルプ」をクリックします。

「更新プログラムの確認」をクリックしてください。

この時に、「新しいバージョンのiTunesが利用できます」と表示されたら、新しいバージョンにアップデートできるので、「iTunesをダウンロード」をクリックしましょう。

<iTunesのバージョンを確認する方法(Macの場合)>
パソコンやiPhone、ケーブルの不具合
OSもiTunesの最新のバージョンにアップデートされているのに、iTunesでiPhoneのバックアップができない場合は、パソコンやiPhone、ケーブルに何かしらの不具合が生じている可能性があります。例えば、パソコンとiPhoneを繋ぐUSBケーブルが断線していたり、パソコンのUSBポートやiPhoneのケーブル接続部分に不具合が生じてはいないでしょうか?
なので、以下の対処法を試してみてください。
- 新しいUSBケーブルに取り換えてパソコンとiPhoneを繋ぐ
- 違うUSBポートにケーブルを差し込む
- 別のiPhoneで試す
iTunesでiPhoneをバックアップできないときの対処法
iTunesでiPhoneがバックアップできないのは、「iPhoneのOSやiTunesのバージョンが古い」「パソコンやiPhoneのケーブルに不具合ある」などが考えられます。そういった場面に直面した時、具体的にどのような対処法を取っていけば良いのでしょうか?
iTunesでiPhoneをバックアップできない時の対処法は、以下の6つが挙げられます。
では、バックアップできないときの対処法について、それぞれ詳しくチェックしていきましょう。
パソコンとiPhoneを再起動してみる
パソコンやiPhoneのシステム・アプリが正常に動作しない場合、再起動すると改善されることがあります。ですので、iPhoneのデータをiTunesにバックアップできない場合も、まずはパソコンとiPhoneの両方を再起動してみて下さい。
【iPhoneを再起動させる方法】
【パソコンを再起動させる方法(Windowsの場合)】
iPhoneのOSとiTunesのバージョンを最新にする
iPhoneのOSやiTunesのバージョンは、最新のものにアップデートされていますか?もしアップデートされていない場合は、それが原因なのかもしれません。
なので、iPhoneのOSとiTunesのバージョンを最新のものにアップデートしてから、再度バックアップを行ってみて下さい。
OSのバージョンを最新にする方法は、以下になります。
「設定」を開いたら、「一般」をタップしてください。
「ソフトウェアアップデート」をタップします。
「今すぐインストールする」をタップすれば、新しいバージョンのOSをインストールできますよ。
またiTunesのバージョンを最新にする方法(Windowsの場合)はこちらの手順です。
iTunesを起動したら、画面上部のメニューの中にある「ヘルプ」をクリックします。

「更新プログラムの確認」をクリックします。

「新しいバージョンのiTunesが利用できます。今すぐダウンロードしますか?」と表示されたら、「iTunesをダウンロード」をクリックしましょう。

「アップルから新しいソフトウェアを入手できます。」と表示されたら、「iTunes」のところにチェックを入れ、「〇項目をインストール」をクリックします。

アップデートが終わった後、再起動が求められたら、「はい」をクリックして再起動します。
MacからiTunesのバージョンを確認する方法は、以下のとおりです。
パソコンの空き容量を確保する
iTunesでiPhoneのバックアップを取る場合、データはパソコンに保存されます。ですので、パソコンに十分な空き容量がないと、バックアップができなくなってしまうので注意して下さい。なお、iTunesでiPhoneをバックアップしている途中に、「ディスク容量が不足している」と表示された場合は、パソコンの容量不足が原因なので、その場合は以下の手順で必要のないファイルやプログラムを削除して空き容量を増やしましょう。
【プログラムを削除して、パソコンの空き容量を増やす方法(Windowsの場合)】
画面左下のスタートボタンをクリックします。
メニューの中から、「Windowsシステムツール」選択して、「コントロールパネル」を選択します。
コントロールパネルが開いたら、その中にある「プログラムのアンインストール」をクリックしましょう。
プログラム一覧で表示されるので、その中から必要のないものを選択し、「アンインストール」をクリックします。
ただ、最初からパソコンの中に入っていたプログラムは削除せず、自分でインストールしたプログラムだけを削除するようにして下さいね。
古いバックアップデータを削除
iTunesでiPhoneをバックアップしている途中に、「iPhoneがコンピュータから取り外されたためバックアップできませんでした」と表示された場合は、古いバックアップデータが原因となっている可能性があります。そのため、古いバックアップデータを削除してから、再度バックアップを試してみて下さい。
【古いバックアップデータを削除する方法】
ケーブル口を差し替える
USBケーブルが断線していなくても、接続しているパソコンのUSBポートに不具合が生じていると、iPhoneをパソコンが認識してくれないので、バックアップが正常に行われません。この場合は、別のUSBポートにUSBケーブルを差し替えてみて、iPhoneが正常に認識されるかどうか確認してみて下さい。
iPhoneの言語設定を日本語に設定する
「セッションが失敗したため、iPhone”〇〇(iPhone名)”をバックアップできませんでした」というエラーメッセージが表示された場合は、パソコンとiPhoneの言語設定が一致していないのが原因です。そのため、iPhoneの言語設定が日本語に設定されているかどうか確認してみましょう。
iPhoneの言語設定を変更する方法は、以下になります。
iPhoneに保存したパスワードがバックアップできないときは…
iPhoneのデータをiTunesでバックアップする時、パスワードなどの一部のデータがバックアップできない場合もあります。その場合、一体どのような原因が考えられるのでしょうか?
データを暗号化しないとバックアップできない
iPhoneに保存したパスワードやWebサイトの履歴をバックアップする場合は、バックアップデータを暗号化しておかなければなりません。そのため、iPhoneのデータをiTunesにバックアップする時は、「iPhoneのバックアップを暗号化」にチェックを入れ、復元する時に入力するパスワードを設定して下さい。
パスワードを忘れると復元できなくなる
iPhoneに保存したパスワードをバックアップする場合は、バックアップデータを暗号化させる必要があります。そして、暗号化したデータを復元する時には、バックアップの時に設定したパスワードの入力が求められます。
設定したパスワードを忘れてしまった場合は、暗号化したバックアップデータを復元できなくなるので注意しなければなりません。
パスワードは、きちんと管理して忘れないようにして下さいね。
それでもiTunesのバックアップができないときは…
今までご紹介してきた対処法を試してみても、iTunesでバックアップできない場合はどうすれば良いのでしょうか?実は、iTunesを使わなくてもiPhoneのデータをバックアップする方法があります。
iCloudでバックアップする
写真や動画、メールなどの様々なデータをクラウド上に保存できるiCloud。実は、iPhoneはiTunesだけではなく、iCloudでもバックアップを取ることができます。ただ、iCloud上に写真や動画などを多数保存している場合、バックアップの途中で容量が足りなくなってしまう恐れがあるので、容量をしっかりと確保した上でバックアップを行いましょう。
まずは、iCloudの空き容量を確認・空き容量を増やす方法です。
「設定」を開いたら、一番上に表示されているユーザー名をタップします。
「iCloud」をタップしてください。
すると、iCloudの空き容量が表示されます。データを削除して空き容量を増やしたい場合は「ストレージ管理」をタップします。
「バックアップ」を選択した後、「バックアップを削除」をタップすると、iCloudに保存していたデータが削除されますよ。
続いて、iCloudでiPhoneをバックアップする方法をご紹介していきます。
「設定」を開いたら、一番上に表示されているユーザー名をタップしましょう。
「iCloud」をタップします。
「iCloudバックアップ」をタップします。
右のトグルをタップして、バックアップを有効にしてください。「今すぐバックアップを作成」をタップしたら、バックアップが終わるまでしばらく待ちます。
最後に作成されたバックアップの時刻が更新されたら、バックアップは完了です。
なお、iCloudでバックアップを行う場合は、安定したインターネット環境がないと、途中で通信が切れてバックアップが中断してしまうので注意して下さい。
データ転送ソフトでバックアップする
出典:iCareFoneiCloud以外にも、データ転送ソフトを使うことでiPhoneのデータをバックアップすることも可能です。
データ転送ソフトはいくつかありますが、中でも特におすすめなのは「iCareFone」というソフトです。
「iCareFone」は、WindowsとMacのどちらにも対応しており、iPhoneやiPadなどのiOSデバイスのデータを管理、データ転送、バックアップ、復元などが可能となっている便利なソフト。
簡単なステップでバックアップ作業が行えるので、初めて使う人でも簡単に使えますよ。
では、「iCareFone」を使ってiPhoneをバックアップする方法をご紹介していきます。
Appleサポートに問い合わせる
iCloudやデータ転送ソフトを使ってもiPhoneのデータをバックアップできない場合は、iPhoneが故障している可能性があります。iPhoneを地面に落としてしまった、iPhoneを濡らしてしまってはいないでしょうか?
その場合は、iPhoneを修理するか新しいiPhoneに買い替える必要があります。
Appleサポートに問い合わせてみて、iPhoneのデータをiTunesでバックアップできない旨を伝えてみて下さい。
iTunesでバックアップできない時は、原因にあった対処法を試してみよう
今回の記事では、iPhoneのデータをiTunesにバックアップできない原因や対処法をご紹介してきました。iTunesでバックアップができないのは、「iPhoneのOSやiTunesのバージョンが古い」または「パソコンとiPhone間のケーブルに不具合が発生している」可能性が高いです。
原因を把握して適切な対処をすれば、バックアップできるはずですよ!
ただし、それでも改善されない場合はiPhoneが故障している可能性も考えられます。
その場合は、iTunes以外の方法でバックアップをとるかAppleサポートに問い合わせてみることをおすすめします。