フランク・ランパードがチェルシーに監督として復帰することが発表され、サポーターは興奮しただろう。ただ、それと同じくらい監督就任に懐疑的だった層もいるはずだ。
その疑いは疑いで終わらないかもしれない。決して計画通りだったとは言えないプレシーズンを終え、開幕以降も白星なし。補強が行えない状況にあるとはいえ、サポーターからの不満も日に日に増している。今回は『Sportskeeda』が特集した、ランパード監督が今シーズン中に解任される3つの理由をご紹介する。

経験の欠如
チェルシーの役員会は、どのような意図でチャンピオンシップでの経験しかないランパード監督を招聘したのだろうか。彼が伝説的なクラブOBであるという理由以外見当たらない。
懐古主義的な思考が、アブラモビッチ会長の判断を鈍らせたのだろうか。昨シーズンよりも戦力弾が見込まれる中で、実績も手腕も評価しがたい監督を招聘した意図は不明だ。
もちろんランパード監督が指揮したダービーは印象的だった。ハリー・ウィルソンやメイソン・マウントといった次世代のスターも誕生した。ただ、2部クラブから世界最大級のクラブに行くのは簡単なことではない。
これまでに指揮を執ったジョゼ・モウリーニョやアントニオ・コンテ、マウリツィオ・サッリと比較すると、実力と経験不足感は否めない。

補強禁止処分
シーズン前半戦に躓いても、冬の移籍市場で弱点を補える選手を獲得できる。ただ、補強禁止処分を受けているチェルシーにはそれができないのだ。
12月いっぱいまで戦いチームとしての弱点が明確に浮かび上がっても、チェルシーは現有戦力だけでその問題を解決しなければいけない。
もちろん戦術面に着目して、戦い方を変えるという方法もあるだろう。ただ、ランパード監督では経験不足感が否めない。監督を変えて、戦い方を変えようとする姿が目に浮かぶ。

信頼の喪失
新監督が就任した際に、一部の選手がこれまでの監督と比較し、信頼を失う現象がしばしば起こる。チェルシーには世界最高レベルの選手も在籍しているが、それにはエゴという問題も付きまとうのだ。
ジョゼ・モウリーニョやアントニオ・コンテといった前任者たちは、その実績で選手を付き従えてきた。マウリツィオ・サッリは世界一美しいフットボールを実現し、確かな名声をもって監督に就任した。
ただ、ランパードにはクラブのレジェンドであるという点しかない。良い選手であるということと、良い監督であるということの間には大きな違いがあるのだ。
スタンフォードでのランパード監督は短命に終わるだろう。サポーターと選手の両方が悪い結果に嘆き、上層部は行動に移すしかなくなるだろう。ランパード監督とのおとぎ話は1月までに悪夢となるだろう。そして、上層部は新たな監督招聘に奔走するはずだ。2月のどこかで解任されると予想する。