2006年に行われたドイツワールドカップ。大会前にはセリエAでカルチョポリといわれる一大スキャンダルが発覚し、厳しい中での大会参戦となったイタリア代表だったがマルチェロ・リッピ監督の下で躍動。

同国に4度目の世界一の栄冠をもたらした。

最近では同大会にイタリア代表として出場したアンドレア・ピルロやダニエレ・デ・ロッシの監督デビューが噂されている。今回はピルロやデ・ロッシよりも一足先に監督としてキャリアをスタートさせたメンバーを5人紹介しよう。

過去最高の頭脳派集団!?ドイツW杯イタリア代表の監督キャリアまとめ

グロッソ

同大会で左サイドバックを務めた当時インテルのファビオ・グロッソ。準決勝のドイツ代表戦での先制ゴールや決勝のフランス代表戦でのPK戦で5人目のキッカーを務めるなど、チームの優勝に大きく貢献した。

そんなグロッソは2013-14シーズンに古巣であるユベントスのキャンプに参加。アシスタントコーチとしてキャリアをスタート。翌年にはユベントスの下部組織の監督へと就任した。2017年にはセリエBのバーリの監督へと就任。リーグ戦で6位という成績を収めたものの、破綻によりクラブはセリエDへと降格。翌年にはセリエBへと降格したエラス・ベローナの監督へと就任。序盤は4連勝を記録するなど好調を維持していたものの、2019年の3月に成績不振で解任を余儀なくされた。

2019年にはセリエAのブレシアがシーズン中にグロッソを招へい。

チームの立て直しに大きな期待がかけられたがリーグ戦で3戦全敗を喫し、0得点10失点という不名誉な結果となり解任された。現在はフリーとなっている。

過去最高の頭脳派集団!?ドイツW杯イタリア代表の監督キャリアまとめ

インザーギ

同大会では約3年ぶりの代表招集となったフィリッポ・インザーギ。アルベルト・ジラルディーノのバックアップという立ち回りでの招集となり、出場はグループリーグ第3戦のチェコ戦のみとなったが、1-0で迎えた87分にゴールを記録した。

そんなインザーギは2014年の6月に現役時代のチームメートであるクラレンス・セードルフの後任としてミランの監督に就任。監督キャリアを古巣のミランでスタートさせた。ミランでの監督としてのファーストシーズンは10位と低迷し、翌年には解任されたものの、その間に元日本代表MF本田圭佑も指導した。

その後は2016年にセリエCのベネツィアの監督へと就任。チームを優勝へと導きセリエB昇格を果たした。2018年にはボローニャとの2年契約を結びセリエAへと復帰。しかし、翌年にはチームが降格圏の18位に沈み解任が発表された。現在はセリエBのベネベントで指揮を執っており、既にセリエA昇格を決めている。

過去最高の頭脳派集団!?ドイツW杯イタリア代表の監督キャリアまとめ

ガットゥーゾ

同大会では初戦のガーナ代表戦以外の全試合に出場したジェンナーロ・ガットゥーゾ。ボールに食らいつき相手の芽を中盤で刈り取り続けるプレースタイルは現代サッカーではあまり見なくなったようにも感じる。

そんなガットゥーゾは2012年にミランからスイスのシオンへと移籍。2013年にはビクトル・ムニョス監督の後任として監督へと就任。選手権監督として監督キャリアをスタートさせた。しかしファーストキャリアは長くは続かず、同年5月に解任された。6月にはセリエB、パレルモの監督へと就任。しかしここでの指揮も長くは続かず、同年9月に解任された。

2014年にはギリシャのクレタの監督に就任。しかし、半年後にはクラブの給与未払いなどが原因として辞任を発表した。その後はイタリアへと帰国し、2015年にセリエCのピサの監督へと就任。ファーストシーズンでセリエB昇格プレーオフへと進出し、見事セリエB昇格を果たした。シーズン終了後にクラブとの間で契約を巡り衝突。1度は辞任を発表したものの、クラブに新オーナーが就任したことで監督に復帰。

しかしクラブは7年ぶりのセリエBで結果を残せず1年でセリエCへと降格。シーズン終了後に辞任を発表した。

その後2017年には古巣であるミランの下部組織の監督に就任。同年11月にビンチェンツォ・モンテッラ監督の後任としてトップチームの監督へと昇格。2018-19シーズンには善戦したものの4位インテルに勝ち点差1及ばずチャンピオンズリーグ出場を逃し、2019年5月に退任が発表された。2019年にはナポリの監督へと就任。先日行われたコッパイタリア決勝ではユベントスを破り監督として初タイトルを獲得した。

過去最高の頭脳派集団!?ドイツW杯イタリア代表の監督キャリアまとめ

ネスタ

当時世界最高のDFと呼ばれたアレッサンドロ・ネスタ。ファビオ・カンナバーロと共に同大会でもカテナチオを支えるはずだったが、グループリーグ第3戦のチェコ戦での負傷によりその後の試合に出場することはなかった。

そんなネスタは現在MLSの2部に当たるUSLチャンピオンシップに所属するマイアミFCで2016年から監督キャリアをスタート。同クラブは元イタリア代表のパオロ・マルディーニ氏が共同オーナーを務めている。

その後ネスタは2018年にセリエBのペルージャの監督へと就任。イタリア復帰を果たした。

ペルージャでのファーストシーズンでは見事セリエAプレーオフへと進出。しかし、プレーオフ1回戦でエラス・ベローナに敗れペルージャからの退団が発表された。

その後ネスタは2019年にセリエBのフロジノーネの監督に就任。現在は5位につけており監督として初のセリエAへの挑戦にも期待がかかっている。

過去最高の頭脳派集団!?ドイツW杯イタリア代表の監督キャリアまとめ

カンナバーロ

身長176㎝と小柄ながらもユベントスやインテル、レアル・マドリードで活躍し、同大会でも最終ラインを牽引し続けたキャプテンのファビオ・カンナバーロ。同大会での失点をわずか2に抑えDFとして初のバロンドールを受賞した。

そんなカンナバーロは2013年に現役最後のクラブであるアラブ首長国連邦のアル・アハリのアシスタントコーチに就任。その後は同大会で代表監督を務めたリッピ監督に引き入れられる形で広州恒大へと移籍。2014年には実質的な監督に就任した。しかし翌年の6月には監督を退任。同年の10月にはサウジアラビアのアル・ナスリの監督に就任。っしかし、ここでの指揮も続かず、2016年の2月に同クラブとの契約解除が発表された。

その後は同年6月に中国の2部リーグに当たる甲級リーグに所属する天津権健の監督へと就任。監督として2度目の中国挑戦となった。ファーストシーズンでは見事に甲級リーグで1位に輝きクラブを1部昇格へと導いた。

2017年には再びルイス・フェリペ・スコラ―リ監督の後任として広州恒大の監督へと就任。昨年の3月には中国代表監督を兼任することを発表したものの、わずか2試合で代表監督を辞任した。しかし同年にはクラブを2年ぶり8回目の中国超級リーグ制覇に導いた。

編集部おすすめ