11月21日に開幕を迎える2022FIFAワールドカップ・カタール(カタールW杯)。W杯予選大陸間プレーオフも6月15日に全日程が終了し、いよいよ出場全32ヵ国が出そろった。

限られた出場枠を大陸(欧州・南米・北中米・アフリカ・オセアニア・アジア)ごとに争うW杯の予選方式は、大陸間のパワーバランスとマッチしていない部分も多分にある。そして予選敗退を喫した各国の中には、世界的に見てもW杯本大会に出場できなかったことが残念に思える選手が多くいる。

カタールW杯で見られないことが惜しまれる欧州選手ベストイレブンに続き、ここでは欧州以外の選手をベストイレブン形式で紹介していく。

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カタールW杯に出場できない欧州外選手ベスト11

GK:ダビド・オスピナ(コロンビア)

フランス代表GKウーゴ・ロリスの後釜としてニース(リーグ・アン)へ移籍し、海外デビューを果たしたコロンビア代表GKダビド・オスピナ。徐々に頭角を現し、2014年にはコロンビアにとって3大会ぶりのフランスW杯に出場。過去最高順位であるベスト8進出に大きく貢献した。

ハメス・ロドリゲスやフアン・クアドラードといったこれまでコロンビア代表を共に支えてきた面々も円熟期を迎えた中で臨んだカタールW杯予選。本大会出場と最高順位の更新を狙える陣容とも思われたが、残念ながら敗退となった。

DF:オマル・アルデレーテ(パラグアイ)

プロデビュー前の2013年から、すでにユース世代の代表選手として注目されたパラグアイ期待の星、オマル・アルデレーテ。2019年からは欧州へ移籍し着々とその名を響かせつつある。現在はヘルタ・ベルリンからのローン移籍でバレンシアでプレー。

パラグアイは南アフリカ大会(2010)以来となるW杯出場を目指すも、カタール大会出場は残念ながら叶わなかった。伝統的に堅守を誇るチームスタイルなだけあって、今後もアルデレーテにかかる期待は大きなものとなるだろう。

カタールW杯に出場できない欧州外選手ベスト11

DF:ガリー・メデル(チリ)

171cmとディフェンダーとしては決して恵まれた体格でないが、持ち前の闘争心を武器にチリ代表ではセンターバックとしても活躍するガリー・メデル(ボローニャ所属)。カタールW杯南米予選でも、守備陣の要として名だたるストライカーたちを相手にしてきた。

34歳とキャリアの終盤となっているだけに本大会での活躍も期待されたが、ブラジルを筆頭に強国が揃い熾烈を極める南米予選を、チリは2大会連続で突破できなかった。

カタールW杯に出場できない欧州外選手ベスト11

DF:ダビンソン・サンチェス(コロンビア)

主力選手に30代が多くいるコロンビア代表にあって、まだ26歳と次世代の中核を担う選手としての期待も大きいダビンソン・サンチェス(トッテナム・ホットスパー所属)。自国リーグでプレーしている頃からアヤックス・アムステルダム(2016-17所属)他、バルセロナからも興味を示されていた逸材だ。

前回ロシアW杯(2018)にも20代前半でありながら全4試合に出場していただけに、経験を活かしたカタール大会での活躍が期待された。結果は残念ながら出場できないが、次大会に向けさらに成長を続けることは間違いない。

カタールW杯に出場できない欧州外選手ベスト11

MF:アルトゥーロ・ビダル(チリ)

現在所属するインテルも含め、バイエルン・ミュンヘン、バルセロナと欧州各国リーグの名門クラブを渡り歩いてきたチリ代表のアルトゥーロ・ビダル。35歳となった今でも、国内外での評価の高さは疑う余地がない。

チリは今南米予選、ビダルを筆頭にガリー・メデルやエドゥアルド・バルガスら、長年代表を支えてきたベテランの集大成として挑んだ。結果は残念なものとなったが、今後世代交代を含めてどんな変化が現れるのか楽しみだ。

カタールW杯に出場できない欧州外選手ベスト11

MF:フアン・クアドラード(コロンビア)

サイドバックからウイングまで、サイドであればどの位置でも高いパフォーマンスを発揮するコロンビア代表フアン・クアドラード(ユベントス所属)。今W杯南米予選でも多くの試合に出場し、母国のW杯3大会連続出場に向けて奮闘していた。

しかしながら、出場枠4.5に対して3位以下が大混戦となった南米予選。コロンビアはプレーオフ圏からわずか勝ち点1差で涙を飲んだ。

カタールW杯に出場できない欧州外選手ベスト11

MF:リヤド・マフレズ(アルジェリア)

2015/16シーズン、プレミアリーグのレスター・シティに所属し「奇跡」と称された初優勝に大きく貢献。同年にPFA年間最優秀選手賞をアフリカ人選手として初めて受賞するなど、一気にその名を売ったアルジェリア代表のリヤド・マフレズ。

今W杯アフリカ予選でもアルジェリア代表の主軸として役割を果たしていたが、カメルーンとの3次ラウンドでアウェーゴール方式に泣き、本大会への出場を逃すこととなった。

MF:オマル・アブドゥッラフマーン(アラブ首長国連邦)

今W杯予選大陸間プレーオフをかけてのオーストラリアとの一戦で、残念ながら敗退したUAE(アラブ首長国連邦)だが、その中でもひときわ異彩を放つのがオマル・アブドゥッラフマーンだろう。ここまで一貫して中東圏でキャリアを積んでいるが、一部報道では欧州名門クラブも注目するほど、確かなテクニックを持っている。

開催国カタールを含め、アジアからは実に6ヵ国が出場する今W杯。2026年大会からはアジアの出場枠も増えることから、オマルのテクニックが世界の目に触れる時が来るのかもしれない。

カタールW杯に出場できない欧州外選手ベスト11

FW:モハメド・サラー(エジプト)

所属先のリバプールでは、替えの効かない選手として右サイドに君臨するモハメド・サラー。エジプト代表においてもその重要性は変わらず、チームをカタール大会出場へ導く期待が寄せられていた。

勝者のみが本大会へ出場するアフリカ3次予選。エジプトの相手は、サラーのリバプールでの同僚であり相棒のサディオ・マネ擁するセネガルだった。どちらかがW杯出場を逃すとあって注目を集めた中、結果は両者ともにホーム戦を勝利と一歩も譲らず、PK戦でセネガルに軍配が上がった。

カタールW杯に出場できない欧州外選手ベスト11

FW:二コラ・ペペ(コートジボワール)

現所属のアーセナルに、2019年クラブ史上最高額となる移籍金で加入したコートジボワール代表の二コラ・ペペ。移籍前の2018/19シーズンはリール(リーグ・アン)で22ゴール11アシストと驚異的な数字でインパクトを残していた。

コートジボワールは今W杯アフリカ2次予選で、早くも強豪カメルーンと激突。直接対決こそ1勝1敗だったが、他試合の結果から突破は叶わず、カタールでペペを見る機会は失われてしまった。

カタールW杯に出場できない欧州外選手ベスト11

FW:ビクター・オシムヘン(ナイジェリア)

U-17ナイジェリア代表の一員として出場した2015年のU-17W杯では、10得点を挙げて得点王に輝いたビクター・オシムヘン(ナポリ所属)。まだ23歳と若いこともあり、国内外から今後の去就に注目が集まる選手だ。

今W杯アフリカ予選での活躍も目覚ましく、2次予選では3試合連続得点も記録し、3次予選進出の原動力となっていた。事実上の決定戦となる3次予選のガーナ戦。ホーム戦アウェー戦ともにスタメンフル出場を果たしたオシムヘンだったが、結果ナイジェリアは2試合とも引き分けながらもアウェーゴール方式に泣いた。

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