サッカー日本代表の地上波放送における“居酒屋解説”として有名な松木安太郎氏は今月3日、インターネット動画配信サービス『DAZN』で放送された明治安田J1リーグ第2節・浦和レッズ東京ヴェルディの解説を担当。代表戦での解説スタイルと異なる点で注目を集める中、代表OBの城彰二氏が解説者としての松木氏の凄さを語っている。

 テレビ朝日系の代表戦中継では、日本代表を全力応援するスタイルのもと、「ファウルじゃないだろ」などと判定に疑問を投げかける論評で度々注目を浴びている松木氏。しかし浦和対東京Vでは、戦術面の問題点を指摘するなど、普段からサッカーを見るファン層を意識したコメントが多かった。

 地上波とDAZN中継における松木氏のギャップが話題を呼ぶ中、城氏は5日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「松木さんはサッカーすごい詳しい。監督経験もあるし、本当にサッカーをよく見ている」と日本代表の先輩のサッカー観を絶賛。

 その上で、テレビ朝日系の代表戦中継における“居酒屋解説”について「(民放で解説する時は)あえて我慢している。

応援のような形で皆さんを引き連れて、一緒にグっと入り込ませようとしてやっている。あれは普段の姿ではない。逆にものすごく狙っている」と、自身の見解を披露。

 「DAZNをはじめ有料放送は、本田圭佑のようにワッと色々なことを言っても全然成立する。だけどあれをやるとなると、民放だと呼ばれない。あれだけバズッて面白いとなるけど。

民放には民放なりの放送倫理がある」と述べるなど、テレビ局の意向に則っていることを強調した。

 自身も日本テレビ系の全国高校サッカー選手権大会中継で解説を担当している城氏。地上波と有料動画配信サービスにおける視聴者の特徴が異なるだけに、松木氏の解説スタイルの変貌ぶりに唸っている。