横浜FCからオランダ1部NECナイメヘンへ期限付き移籍中のFW小川航基は、FW浅野拓磨(VfLボーフム)やFW上田綺世(フェイエノールト)とポジション争い可能なストライカーとして、日本代表に招集される可能性が。今月14日に北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦の代表メンバー発表を控える中、ここに来てフェイエノールトなどオランダ国内でのステップアップ移籍論が現地で湧き起こっている。

 現在26歳の小川はジュビロ磐田、横浜FCを経て、昨年6月にナイメヘンへ加入。2023/24シーズン開幕戦から2試合つづけてゴールを奪うと、昨年11月以降はリーグ戦ほぼ全試合スタメン出場。ここまで22試合の出場で7ゴールをマークする中、先月27日に行われたオランダカップ準決勝戦でもゴールを挙げ、チームを勝利に導いた。

 海外挑戦1年目から絶対的ストライカーとして活躍しているだけに、ナイメヘンのテクニカルディレクター(TD)を務めるカルロス・アルバース氏は今月1日、オランダメディア『NOS』のインタビューで「(小川の買い取りオプション行使について)今月中に決断を下す予定だ」と語るなど、完全獲得をほのめかしている。

 そんな中、チームメイトのスリナム代表MFチャロン・チェリーが小川の去就に言及。オランダ紙『De Gelderlander』のインタビューで、MF佐野航大との会話内容を明かしているが、同選手に対して「小川は次のステップとして、PSV、フェイエノールト、アヤックスのいずれかに移籍すべきだ」と伝えると、佐野は「正気か?」と驚いたという。

 このやり取りについて、チェリーは「佐野と小川が僕の言うことを聞いてくれるのは良いことだね。もちろん周囲を納得させるだけの結果を残さなければならない。僕はただ、小川を助けたいのさ」と同僚の成功を願っている。

 また佐野についても「彼は現在オランダ1部リーグでプレーしている日本人選手の中で最高の選手だと思う。あと1,2年はナイメヘンでさらに成長して、良い形で移籍してくれることを願っている」と、能力を高く評価した。

 スパルタ・ロッテルダム所属のFW斉藤光毅、MF三戸舜介など、日本人選手の活躍に注目が集まっているオランダサッカー界。

FIFA U-20ワールドカップでのプレー経験を持つ佐野にも、パリ五輪出場やビッグクラブ移籍が期待される。