日本代表は今月開催の北中米W杯アジア2次予選で、国立競技場や平壌の金日成競技場で北朝鮮代表と対戦。今年6月にはMFエセキエル・ハム(元FC岐阜)ら擁するシリア代表との再戦を控えているが、MFマフムド・ダフードにシリア代表入りの可能性が浮上。

同選手は現在、MF三笘薫所属ブライトンからVfBシュツットガルトへレンタル移籍中。DF伊藤洋輝やMF原口元気のチームメイトであり、ドイツ代表でのプレー経験を持っている。

 シリア代表入りの可能性については以前、同国サッカー協会の副会長が、テレビ番組『ラジアル・スポーツ』で示唆。現地では、今月のW杯予選でダフードが同国代表入りとの憶測が飛び交っていたという。

 そんな中、選手本人は今月、英メディア『スカイスポーツ』ドイツ版のインタビューで「シリアのためにプレーするという考えに夢中になっている。シリア代表で誇りを持ってプレーすることを許可されたんだ。

ドイツは僕の故郷であり、シリアは僕の親が生まれた場所であり、僕自身が生まれた場所でもある」と語るなど、同国代表入りを明言。

 「幼い頃、家族でドイツへ移住したことがどれほど光栄なことであるか、そして同時にシリアの人々に喜びをもたらすことがどれほど重要であるかを学んだよ」と、ドイツ亡命の過去を振り返ったという。

 ダフードはボルシアMGでプロキャリアをスタート。2017年夏から6シーズンにわたりボルシア・ドルトムントでプレーしているが、2019年1月まではMF香川真司(現セレッソ大阪)とチームメイトだった。

 また昨年6月には、ドルトムントからブライトンへ移籍。新天地でMF三笘薫のチームメイトになったが、プレミアリーグで9試合の出場にとどまると、今年2月にシュツットガルトへレンタル移籍している。

 なおダフードは、ドイツA代表の一員として国際親善試合2試合でプレーしているが、2020年11月を最後に代表入りから遠ざかっている。年代別のドイツ代表で初めてプレーする時点で、シリアとドイツの国籍を有していたため、ドイツからシリアへの鞍替えが認められている。