モンテディオ山形は今月13日開催の明治安田J2リーグ第10節で、ベガルタ仙台に0-2と敗北。今季初のみちのくダービーで、一部の観客による違反行為が確認されただけに、試合翌日のファンサービス中止に、ファン・サポーターから落胆や違反行為に対する批判、怒りの声が湧き起こっている。


 敵地のユアテックスタジアム仙台で行われた一戦では、山形のゴール裏から服がピッチに投げ込まれており、その時の様子をインターネット動画配信サービス『DAZN』の中継カメラが捉えていた。また、試合後には選手たちや渡邉晋監督がゴール裏のサポーターに頭を下げて挨拶する際、黒い服を身にまとったサポーターがピッチに向かって水をかけると、これに監督や一部の選手が反応。一触即発のムードとなり、スタッフが間に割って入った。

 試合後の違反行為を捉えた動画がX(旧ツイッター)で拡散される中、クラブは14日午前に公式Xを通じて「本日実施予定のファンサービスについて、急遽中止といたします。直前のお知らせとなり、楽しみにされていたみなさんには大変申し訳ございません」と公式発表。「昨日の一件が影響してそう…」「挨拶に来た選手や監督に水かけたら、そうなるよね」「ひとりの非常識な行為がクラブやファン・サポーターに迷惑をかけている」などとメッセージが寄せられているほか、「早く違反行為に及んだ人を特定して、無期限入場禁止処分を科してほしい」という要望も。
「運営スタッフも大変…」とクラブスタッフを気遣うファン・サポーターもいる。

 山形は仙台戦で敗れて4勝1分5敗となり、首位清水エスパルスから勝ち点9差の12位に転落。試合翌日の13日は、9時30分より山形県総合運動公園第3運動広場で一般客やメディア向けの公開トレーニングが実施。トレーニング終了後にファンサービスを行う予定だった。

 スタジアムでの一部観客による違反行為が絶えないJリーグ大宮アルディージャがNACK5スタジアム開催のJ3第4節の奈良クラブ戦で、ピッチに向けて中指を立てたサポーター1名の無期限入場禁止処分を公式発表しているだけに、仙台戦で違反行為に及んだサポーターへの厳罰も求められている。