レアル・ソシエダ所属の日本代表MF久保建英は、先月26日開催に行われたラ・リーガ(スペイン1部)第33節レアル・マドリード戦における幻のゴールで話題に。試合後、本人が古巣やMFオーレリアン・チュアメニに対する批判コメントを残したが、日本代表OBの内田篤人氏はこれを好意的に捉えている。


 ソシエダは0-1で迎えた32分、MFアンデル・バレネチェアが敵陣ペナルティエリア手前でチュアメニからボール奪取。FWミケル・オヤルサバルのシュートが相手選手に当たると、セカンドボールを久保が回収。相手選手を交わして右足でゴールマウスに流し込んだが、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)判定の結果、チュアメニへのファウルがあったとして、マドリードのフリーキックで試合再開。久保のゴールは取り消された。

 すると久保は試合後、スペイン『Futbol en Movistar』のインタビューで「この試合を観ていた人ならば誰もが思うことだが、僕たちが勝利に値した。レアル・マドリードは運に恵まれた」と発言。


 「この試合では(UEFAチャンピオンズリーグ準決勝1stレグのバイエルン・ミュンヘン対マドリードを考慮しての)日程変更もあり、クソみたいなことばかりだと思う。(ゴール取り消しの場面では)チュアメニは倒れてファウルを貰いにいったと思う。チャンピオンズリーグの試合だと、ホイッスルは吹かれない」と、古巣への否定的なコメントが止まらなかった。

 現地では久保に対する批判が相次いでいるほか、一部のスペインメディアは「マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長が久保の発言に激怒」と報道。ただ一方で、内田氏は日本代表MFのメンタリティーを高く評価している。

 インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月2日配信開始の「内田篤人のフットボール・タイム」では、MCの野村明弘アナウンサーが、久保に対する現地メディアの否定的な報道内容を紹介すると、内田氏は「凄いスペイン人だなと(思った)。
久保選手はその辺りが良い。ドンとしていて。俺はそういうの好きだな」とコメント。ゲスト出演の野々村芳和Jリーグチェアマンも「ちょっと盛り上げるためにね」と頷いている。

 ビッグクラブ相手にひるまず、自分自身の意見を正々堂々と発信した久保。古巣対戦後の批判発言が日本国内で前向きに受け止められていることは確かだ。