日本代表は、11月15日と19日に行われたFIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)でインドネシア代表(4-0)と中国代表(3-1)に連勝し、欧州でプレーする選手たちも結果を出した。イングランド2部のチャンピオンシップでプレーする日本人選手も、代表やそれぞれのクラブで活躍を見せており、注目が集まっている。


ここでは、プレミアリーグをはじめとするビッグクラブへの登竜門とも言われるチャンピオンシップに所属する日本人選手を紹介していく。この冬の移籍市場でステップアップすることとなるだろうか。

イングランド2部でプレーする日本人選手たち【2024/25】

田中碧(リーズ・ユナイテッド)

リーズ・ユナイテッドに所属するMF田中碧は、2024年夏の移籍市場でドイツ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフから完全移籍でリーズへ加入し、今2024/25シーズンは13試合に出場している。11月19日のW杯アジア最終予選中国戦でもスタメン出場するなど日本代表としての活躍も多い。

リーズでは中心選手として現地でも高い評価を得ており、第16節のスウォンジー・シティ戦(4-3)ではマン・オブ・ザ・マッチを獲得。現在リーズはチャンピオンシップ首位を走っているが(第16節終了時点)好調の要因の1つは田中の活躍といえるかもしれない。

川崎フロンターレのアカデミーからトップチームに昇格後、デュッセルドルフを経てイングランドの地で挑戦を続ける田中。同じ川崎のアカデミーからはすでに盟友のMF三笘薫(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)がプレミアリーグでプレーしており、田中にもここからビッククラブへのステップアップが期待される。

イングランド2部でプレーする日本人選手たち【2024/25】

大橋祐紀(ブラックバーン・ローバーズ)

2024年7月にサンフレッチェ広島からブラックバーン・ローバーズに移籍したFW大橋祐紀は、イングランドの地でしっかりと結果を出している。2024/25シーズン、チャンピオンシップ開幕からいきなりの2試合連続ゴールを挙げると、第5節のブリストル・シティ戦(3-0)では2得点を記録しチームの勝利に貢献。以降も主力選手として出場を続けている。

ここ数試合はリーグ戦でゴールからは遠ざかっているが、ここで結果を出しステップアップすることができれば、FW上田綺世(フェイエノールト)やFW小川航基(NECナイメヘン)らを脅かすストライカーとして日本代表でスタメンの座を奪う日も近いかもしれない。

イングランド2部でプレーする日本人選手たち【2024/25】

平河悠(ブリストル・シティ)

J1昇格1年目ながら大きな躍進を遂げた町田ゼルビアから、2024年7月にブリストル・シティへ加入したFW平河悠は、チャンピオンシップで14試合に出場し2ゴールを挙げている。U-23日本代表としてもパリ五輪に出場した平河は初戦のパラグアイ代表戦(5-0)で負傷し、1試合の出場と不完全燃焼といえる結果に終わっている。パリでの悔しさを晴らしイングランドの地で活躍を見せればA代表入りも見えてくることだろう。


イングランド2部でプレーする日本人選手たち【2024/25】

角田涼太朗(カーディフ・シティ)

筑波大学から横浜F・マリノスへ加入しプロデビューしたDF角田涼太朗は、Jリーグで通算36試合に出場。2024年1月にカーディフ・シティへ完全移籍すると同時にベルギーのKVコルトレイクへ期限付き移籍し、ベルギーでのプレーを経て2024年7月にカーディフへ復帰した。

左利きのセンターバックとして守備のみならず、後方からのビルドアップで攻撃の起点ともなる角田。身体の強さや鋭い読みなど彼のプレーには目を見張るものがある。チャンピオンシップでの経験を糧にワールドクラスのセンターバックへの成長を期待したい。

イングランド2部でプレーする日本人選手たち【2024/25】

坂元達裕(コベントリー・シティ)

2023年7月にコベントリー・シティに加入し、現在イングランドで2シーズン目を迎えるMF坂元達裕は、2019年にモンテディオ山形でプロデビュー後セレッソ大阪(2020-2022)に加入。2020年にはJリーグ優秀選手賞を受賞するなど、国内では今後の活躍を期待されていた選手の1人だ。

ベルギーのKVオーステンデ(2022-2023)を経て加入したコベントリーでは、怪我により戦線離脱することもあったが、復帰後はチームの主力として今2024/25シーズンはここまで15試合に出場している。28歳という年齢から考えれば中堅選手と言える坂元。現在21位と調子の上がらないコベントリーは、経験豊富な彼のプレーで順位を上げることができるだろうか。

イングランド2部でプレーする日本人選手たち【2024/25】

橋岡大樹(ルートン・タウン)

11月のW杯アジア最終予選にも出場したDF橋岡大樹は、所属するルートン・タウンで昨2023/24シーズンにプレミアリーグを経験している。プレミア昇格後わずか1年で降格となった同クラブでは10試合に出場。今2024/25シーズンは怪我の影響もあり出遅れたものの、10月19日のワトフォード戦(3-0)で復帰すると5試合連続のスタメン出場を果たしている。

センターバックの他、右サイドバックやウイングバックでもプレーできる橋岡。2部降格や、怪我での出遅れという悔しさをピッチで晴らすことができるだろうか。
期待したい。

イングランド2部でプレーする日本人選手たち【2024/25】

斉藤光毅(クイーンズ・パーク・レンジャーズ)

2024年8月に、オランダ1部のスパルタ・ロッテルダムから期限付き移籍でクイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)に加入したFW斉藤光毅。今2024/25シーズンはスタメン10試合、途中出場6試合。開幕戦こそ出番はなかったものの、第2節以降は全試合で出場し安定したプレーを見せている。

11月23日に行われたストーク・シティ戦(1-1)ではCKから相手のオウンゴールを誘うプレーを見せ、マン・オブ・ザ・マッチを獲得。現地でも高い評価を得ている。斉藤のQPRとの契約期間は2025年6月までとなっており、シーズン終了後の彼の去就には今から注目しておきたい。

イングランド2部でプレーする日本人選手たち【2024/25】

瀬古樹(ストーク・シティ)

2024年8月に川崎フロンターレから3年契約でストーク・シティに加入したMF瀬古樹は、ここまでスタメン4試合、途中出場4試合という結果を残している。リーグ戦の数字だけを見るとやや物足りない感があるものの、10月30日に行われDF菅原由勢(サウサンプトン)との日本人対決となったカラバオカップ4回戦(2-3)では、ピッチ中央からドリブルでボールを持ち込み得点に絡むプレーなど攻守に渡る活躍を見せている。

初の海外挑戦となった瀬古だが、2024/25シーズン残りの試合でも持ち味である視野の広さや強度の高い守備の他攻撃面で新たな一面を見出すことができれば、さらなる活躍が期待できるだろう。

チャンピオンシップは、2部とは言えどもレベルの高いリーグだ。年末年始にかけて連戦が続き過密日程となるが、引き続き日本人選手の活躍に期待したい。
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