昨2023シーズンの明治安田J2リーグ最終節で自動昇格圏の2位へと浮上し劇的な形で1年でのJ1復帰を果たしていたジュビロ磐田。2024シーズンは、日本代表としても経験豊富なGK川島永嗣をはじめ、複数の外国籍選手やJ2ロアッソ熊本で活躍していたMF平川怜など将来が楽しみな若手と多くの選手を新たに迎えスタートを切っていた。


しかし、同じく昇格組の町田ゼルビアと東京ヴェルディが躍進する一方で磐田は低迷し残留争いへ。そして最終節ではサガン鳥栖を相手に0-3と完敗。すでに降格の決まっていた鳥栖に敗れたことから、来季に向けて不安を残す形でJ2降格が決定した。当然のことながら、来季磐田に求められるのは再び1年でトップカテゴリーへと返り咲くことに他ならない。だが、今季リーグでも3位タイとなる19ゴールを挙げるなど大きく貢献したFWジャーメイン良のサンフレッチェ広島移籍が決定。すでに来季の戦いに影響を及ぼすであろう主力の流出が発生している。

それだけに、これ以上の戦力流出を防ぐことができるかが注目される。もちろん、所属するすべての選手が重要な戦力であることに違いはないが、ここでは特に磐田が手放せない選手を5名ランキング形式で紹介していく(期限付き移籍中の選手は対象外とする)※12月25日時点の情報に基づく。

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ジュビロ磐田が1年でのJ1復帰を目指すために絶対手放せない選手トップ5

5位:レオ・ゴメス

今季の新戦力の1人であったMFレオ・ゴメス。シーズン前半戦はベンチスタートとなるゲームも多かったが、第14節以降はスタメンに定着し最終的に29試合に出場して中盤を支えた。

ボール奪取力やボールホルダーへの厳しいチェックが持ち味で、相手のチャンスの芽を摘む能力に長けている。攻撃面でも第16節湘南ベルマーレ戦では、距離のある位置からシュートへもっていき逆転ゴールをマークするなど守備時と変わらない積極的な姿勢を見せた。シーズンが進むにつれて確実にチームの中核となっていったゴメス。
来季も中盤を構成する重要な戦力の1人として手放せない選手5位とした。

ジュビロ磐田が1年でのJ1復帰を目指すために絶対手放せない選手トップ5

4位:マテウス・ペイショット

FWジャーメイン良がチームを去ることとなった今、来季に向けて一層大きな期待を背負う選手の1人がFWマテウス・ペイショットだ。今季より磐田に加わると、開幕戦に途中出場でデビュー。以降は途中出場も多いながら36試合とほぼ全試合で出場機会を与えられ、チーム2位の7ゴールをマークするなど攻撃面で大きく貢献している。

190cmの長身を活かした空中戦の強さが売り。セットプレーの場面などでゴール前のターゲットとして存在感を発揮し、高いヘディングの技術で得点へとつなげられる。エース退団の影響はもちろんあるだろうが、得点源としてペイショットの能力は十分期待できるもの。来季のJ2で得点王争いを演じてほしい選手の1人として手放せない選手4位とした。

ジュビロ磐田が1年でのJ1復帰を目指すために絶対手放せない選手トップ5

3位:ジョルディ・クルークス

今夏セレッソ大阪より新たに磐田へ加わったMFジョルディ・クルークス。第26節の鹿島アントラーズ戦では途中出場からゲームを振り出しに戻すゴールをアシストするなど、チームを残留に導くことはできなかったものの14試合に出場し1ゴール1アシストを挙げている。

サイドのドリブル突破からの鋭い切り返しで相手守備陣を翻弄し、質の高いクロスで決定機を作り出す。局面を打開する能力の高さはチーム内でも抜きんでたものがあり、1人でもチャンスを作り出すことが可能だ。FWジャーメインの移籍にMF山田大記の引退と、得点力やチャンスメイクにおいては新たな軸が必要となることも含め、攻撃のキーマンとしてクルークスを手放せない選手3位とした。

ジュビロ磐田が1年でのJ1復帰を目指すために絶対手放せない選手トップ5

2位:植村洋斗

今季期待のルーキーとして磐田に加わったMF植村洋斗。開幕戦からスタメン出場を果たすと、第2節の川崎フロンターレ戦で早速初ゴールを挙げるなど早々から活躍を見せてスタメンに定着。
最終的に35試合と多くの出場機会を得ていた。

サイドバックにボランチと複数のポジションをこなし、身体を張った守備や機を見た攻撃参加など攻守両面で存在感を発揮する。1年目からJ1でも質の高いプレーを数多く見せていただけに、来季J2ではさらなる活躍が見られるはず。監督交代により、与えれる役割や起用されるポジションに変化の出る可能性もあるが、まだまだ成長中でありチームに与える影響も大きなものになると言えることから手放せない選手2位とした。

ジュビロ磐田が1年でのJ1復帰を目指すために絶対手放せない選手トップ5

1位:リカルド・グラッサ

加入3シーズン目を迎えたDFリカルド・グラッサ。昨2023シーズン、35試合に出場し昇格に大きく貢献したセンターバックは、第12節の東京ヴェルディ戦、第23節の湘南ベルマーレ戦とリーグ戦では2度の退場こそあったが33試合に出場。今季J1でも存在感を放った。

スピード、判断力、身体の強さのいずれもハイレベルであり、加入以降カバーリングや競り合いの場面で安定感のあるプレーを数多く見せてくれている。出場機会からも分かる通り、紛れもなく磐田の守備の要と呼べる選手だ。チーム内の他の外国籍選手とは異なり、昨季J2を経験していることも頼もしい要素。再び1年でのJ1復帰を果たすべく、間違いなくキーマンの1人であることから手放せない選手1位とした。
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