また、J2降格が決まった北海道コンサドーレ札幌の守備の要であるDF岡村大八を町田ゼルビアが獲得する方向であることが報じられ、札幌のファン・サポーターに衝撃が走っている。まだ公式には発表されていないが、事実なら札幌は大きな戦力を失うことになるだろう。ここでは、そんな札幌に筆者がお薦めしたいセンターバック4選手をピックアップしていく(※12月25日時点の情報に基づく)。

DF常田克人(松本山雅)
1人目はJ3の松本山雅に所属しているDF常田克人を挙げる。2016年に青森山田高校から当時J1のベガルタ仙台に加入。しかし仙台時代は出場機会に恵まれず、2020年3月に当時J2の松本山雅へ期限付きで移籍。すると才能が開花し、すぐさまレギュラーを獲得した。持ち前のサイズを生かした空中戦の強さに加えて左足の正確な技術も併せ持っており、現時点ではJ3リーグ屈指のセンターバックとしての呼び声が高い。今季も28試合に出場して1ゴール2アシストを記録している。今季、松本はJ2昇格プレーオフ決勝まで進んだがカターレ富山に敗れ昇格はお預け。カテゴリーが違う為、条件さえ合えば獲得のハードルもさほど高くはなさそうだ。

DF野田裕喜(柏レイソル)
2人目は柏レイソルに所属するDF野田裕喜。J2のロアッソ熊本で特別指定選手としてプロキャリアをスタートさせた野田は、U-19日本代表に選出された経験があるなど鳴り物入りでプロの門を叩いたが、熊本に所属した2シーズンでリーグ戦出場はわずか3試合と厳しい状況が待ち受けていた。自身の特徴である闘志むき出しのプレーや足元の巧さ、身体能力の高さを武器にレギュラーに定着すると、山形に所属した5シーズンで3度のプレーオフ進出に貢献した。2024シーズンからはJ1の柏レイソルに個人昇格を果たすも、わずか9試合(リーグ戦6、ルヴァン杯3)の出場に留まった。今の札幌では闘志みなぎるプレーヤーは少なく、加入が実現すればキャラクター的にも面白い存在になり得るだろう。

DF江﨑巧朗(ロアッソ熊本)
3人目にはJ2ロアッソ熊本からDF江﨑巧朗を挙げたい。大学時代はボランチが主戦場でボールを散らす配球を武器に活躍。プロ1年目の2022シーズンまではMF登録であったが、ボランチで培った展開力を熊本の大木武監督に評価され2023シーズンよりセンターバックへコンバート。すると、熊本の特徴である攻撃的なサッカーが見事にハマり、チームに必要不可欠な存在にまで駆け上がった。身長は177cmとさほど高くはないものの、要所でのタックルやロングパスには定評がある。仮に獲得が実現した場合、攻撃的サッカーを掲げる札幌の岩政大樹新監督が好みそうな逸材であるだけにさらなる覚醒が期待できそうだ。

DF中塩大貴(ザスパ群馬)
4人目には今年J3へ降格が決まったザスパ群馬からDF中塩大貴を挙げたい。J2のヴァンフォーレ甲府でキャリアをスタートさせると、プロ1年目にして持ち前の正確なフィードやセンターバック・サイドバックどちらもこなすことができるユーティリティー性を生かし、いきなりスタメン争いに加わる。結局そのシーズンは22試合出場ノーゴール。J3へと降格し、監督が交代となった今のタイミングで札幌が声をかけた場合、中塩の移籍は十分に考えられるだろう。
札幌がDF岡村を失った場合の後釜候補4選手を紹介した。財政状況が厳しい為、下部カテゴリーの選手を獲得することが現実的路線であると考える。ここで紹介した4選手の獲得は果たして実現するだろうか。今後の動向を見守っていきたい。