そんな名古屋では、守備陣から多くの戦力が流出した昨冬とは異なり、今冬は主力のほとんどがチームに残留している。さらに新加入選手の顔ぶれからも期待が膨らむ冬を過ごしていると言えよう。ここでは、名古屋の今冬補強について各ポジションごとにA~Eの5段階で評価していく。
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GK(ゴールキーパー)/DF(ディフェンダー):評価B
IN- GKシュミット・ダニエル(KAAヘントより完全移籍)
- DF宮大樹(アビスパ福岡より完全移籍)
- DF佐藤瑶大(浦和レッズより完全移籍)
- GKランゲラック(メルボルン・ビクトリーFCへ完全移籍)
- DF井上詩音(ベガルタ仙台へ完全移籍)
- DFハ・チャンレ(大田ハナシチズンへ期限付き移籍)
しかし、新加入選手はいずれも豪華な顔ぶれとなった。注目の新たな守護神候補としては、GKシュミット・ダニエルを獲得。残念ながら怪我の治療のためにチームを離れると1月28日にクラブからリリースがあったが、復帰すれば間違いなく頼りになる選手だ。
注目の新戦力が怪我に見舞われた名古屋だが、新加入選手はいずれも即戦力ばかり。長くゴールを守ってきた守護神を失ったことに違いはないが、戦力の底上げは十分に図れたと言えようことから評価を「B」とした。

MF(ミッドフィールダー):評価B
IN- 加藤玄(筑波大学より加入)
- 浅野雄也(北海道コンサドーレ札幌より完全移籍)
- 原輝綺(清水エスパルスより完全移籍)
- 豊田晃大(エリース豊島FCへ加入)
- 重廣卓也(徳島ヴォルティスへ完全移籍)
- 吉田温紀(愛媛FCへ期限付き移籍)
- 倍井謙(ジュビロ磐田へ期限付き移籍)
- ホセ・カラバリ(契約解除)
一方で、チームを離れた選手も複数いる。その中でも、比較的チャンスを多く貰っていた倍井謙と吉田温紀の若手2名はそれぞれJ2クラブへ期限付き移籍。名古屋で見られないのは残念だが、J2で安定して出場機会を得られれば急成長も十分あり得るだけに武者修行の成果に期待したい。
稲垣祥や森島司といった主力がチームに残り、軸が確立されたところへ守備のユーティリティプレーヤーと得点力に期待の新戦力が加わった。

FW(フォワード):評価A
IN- 杉浦駿吾(ユースからトップ昇格)
- マテウス・カストロ(アル・タアーウンFCより完全移籍)
- パトリック(ツエーゲン金沢へ完全移籍)
その一方で、昨季33試合に出場で5ゴールと37歳ながら相変わらず頼もしい得点力を見せていたパトリックが契約満了により退団。昨季はキャスパー・ユンカーが怪我で不在の期間もあったなかで、前線を支えたベテランがチームを去った。
わずか1シーズンの所属ながら確かな存在感を見せたベテランとの別れはあったものの、新たな得点源としてかつてのエースが帰還したことでゴール数の伸びが期待できる。なにより、他クラブに対して間違いなく脅威を与える補強となったことから評価を「A」とした。