第6節までを終えた2025明治安田J2リーグ。ここまでは、開幕から6連勝と絶好調のジェフユナイテッド千葉が引っ張り、J3からの昇格組ながら5勝1敗のRB大宮アルディージャが追走。
順位をめぐる争いが激化する一方で各チームのポジション争いも熾烈だ。特にGKでは、出場枠が常に1のみでスタメンの交代も起こりにくい特殊なポジションにも関わらず、昨季あまり出場機会を得られなかった選手や、今季初のJ2に挑む中で優れたパフォーマンスによりチャンスを掴みつつある選手が複数出ている。ここでは、そんなGKたちの中から4選手を紹介する。
開幕戦から全6試合にフル出場しており、チームの失点はわずか2。そのうち1点はPKを決められたもので、流れの中から決められたのは1点のみである。もちろん大前提としてチーム全体の守備意識が高いこともあるが、シュートストップに優れた田中が止めている被決定機も多い。
ペナルティエリア外からのセーブ率は100%でリーグトップタイ。それだけでなく、ペナルティエリア内からのセーブ率も77.8%でリーグ5位。クリーンシート総数も4でリーグトップの成績だ。
2011年に移籍した北九州で正守護神としての地位を掴んだことを1つの転機として、その後の各クラブで定位置を得ている。熊本では1年目の2022シーズンにレギュラーの座を掴み、翌年以降は田代琉我(現アルビレックス新潟)の後塵を排してきたが田代の移籍に伴って今季再びポジションを奪取した。出場数が限られた期間も準備を怠らなかったことをプレーで示している。
今季は開幕戦から全試合でフル出場を続けるなか、第6節のレノファ山口戦ではチームを救うビッグプレーが飛び出す。1-0で迎えた90分、至近距離から放たれた頭上へのシュートをキャッチ。高い集中力を最後まで切らさず、第2節以来となる勝利を手繰り寄せた。威圧感のある見た目がギャップになるほど人間性も素晴らしく、チームやクラブにとって欠かせない人材となっている。
富山では1年目から正守護神として君臨し、チームの昇格に伴い今シーズンは自身初のJ2を舞台に戦っている。カテゴリーが上がることで苦戦する選手も珍しくないなか、田川は開幕戦からゴールマウスを守り続けていることに加え、ビッグセーブも連発。
第4節のジュビロ磐田戦では昇格候補に位置付けられる相手に対し、序盤のFWマテウス・ペイショットのヘディングシュートをはじめ攻守を何度も披露。3-1での勝利に多大な貢献を果たした。チームも6試合を終えて勝ち点10の6位と昇格チームとは思えない大健闘をみせており、田川をはじめとする守備陣がわずか4失点に抑えているからこその成績だといえる。
一定の実績を積んで昨シーズンは横浜FMへと復帰したが、得られた出場機会はYBCルヴァンカップでの1試合のみ。今季、モンテディオ山形への完全移籍を選択した。山形では昨季まで不動の守護神だった後藤雅明がV・ファーレン長崎へと移籍したため、トーマス・ヒュワード=ベルや長谷川洸らとの熾烈なポジション争いが勃発している。
その中で第4節からは寺門がスタメン出場しており、チームもそれまでの3戦未勝利から寺門がゴールを守った3試合は2勝1分と持ち直している。
3位には4勝2分で負けなしのV・ファーレン長崎が付けるという上位争いになっている。
順位をめぐる争いが激化する一方で各チームのポジション争いも熾烈だ。特にGKでは、出場枠が常に1のみでスタメンの交代も起こりにくい特殊なポジションにも関わらず、昨季あまり出場機会を得られなかった選手や、今季初のJ2に挑む中で優れたパフォーマンスによりチャンスを掴みつつある選手が複数出ている。ここでは、そんなGKたちの中から4選手を紹介する。

田中颯(徳島ヴォルティス)
2022年に京都産業大学から徳島ヴォルティスへ入団した田中颯は、今季J2のGKで最大のサプライズともいうべき存在だろう。1年目こそ出場機会を得られなかったものの、2年目に7試合、3年目となる昨シーズンは15試合と徐々に出場数を増やしている。そして4年目の今季、一気に飛躍を遂げつつある。開幕戦から全6試合にフル出場しており、チームの失点はわずか2。そのうち1点はPKを決められたもので、流れの中から決められたのは1点のみである。もちろん大前提としてチーム全体の守備意識が高いこともあるが、シュートストップに優れた田中が止めている被決定機も多い。
ペナルティエリア外からのセーブ率は100%でリーグトップタイ。それだけでなく、ペナルティエリア内からのセーブ率も77.8%でリーグ5位。クリーンシート総数も4でリーグトップの成績だ。
チームは得点力に課題を抱え勝ち切れない試合が続くが、その中でもしぶとく勝ち点を重ねられているのは田中の奮闘によるところが大きい。
佐藤優也(ロアッソ熊本)
2月に39歳となった大ベテランの佐藤優也。2004年にヴァンフォーレ甲府の一員としてプロになると、北海道コンサドーレ札幌、ギラヴァンツ北九州、東京ヴェルディ、ジェフユナイテッド千葉、そしてロアッソ熊本と多くのクラブを渡り歩いてきた。2011年に移籍した北九州で正守護神としての地位を掴んだことを1つの転機として、その後の各クラブで定位置を得ている。熊本では1年目の2022シーズンにレギュラーの座を掴み、翌年以降は田代琉我(現アルビレックス新潟)の後塵を排してきたが田代の移籍に伴って今季再びポジションを奪取した。出場数が限られた期間も準備を怠らなかったことをプレーで示している。
今季は開幕戦から全試合でフル出場を続けるなか、第6節のレノファ山口戦ではチームを救うビッグプレーが飛び出す。1-0で迎えた90分、至近距離から放たれた頭上へのシュートをキャッチ。高い集中力を最後まで切らさず、第2節以来となる勝利を手繰り寄せた。威圧感のある見た目がギャップになるほど人間性も素晴らしく、チームやクラブにとって欠かせない人材となっている。

田川知樹(カターレ富山)
昨シーズン、J2昇格プレーオフを勝ち抜いて復帰を勝ち取ったカターレ富山。その富山で2023シーズンから正守護神の座に就いているのが田川知樹だ。2021シーズンに興國高等学校から横浜F・マリノスへと入団したものの、在籍2シーズンでの出場は0。カップ戦を含めて出場機会を得られず、2023シーズンに当時J3だった富山へ育成型期限付き移籍となった。富山では1年目から正守護神として君臨し、チームの昇格に伴い今シーズンは自身初のJ2を舞台に戦っている。カテゴリーが上がることで苦戦する選手も珍しくないなか、田川は開幕戦からゴールマウスを守り続けていることに加え、ビッグセーブも連発。
第4節のジュビロ磐田戦では昇格候補に位置付けられる相手に対し、序盤のFWマテウス・ペイショットのヘディングシュートをはじめ攻守を何度も披露。3-1での勝利に多大な貢献を果たした。チームも6試合を終えて勝ち点10の6位と昇格チームとは思えない大健闘をみせており、田川をはじめとする守備陣がわずか4失点に抑えているからこその成績だといえる。

寺門陸(モンテディオ山形)
横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2021シーズンにトップチームの一員となった寺門。しかし1年目からレノファ山口へ育成型期限付き移籍している。その後2023シーズンまで期限付き移籍を続け、2年目は6試合、3年目は11試合と徐々に出場数を伸ばした。一定の実績を積んで昨シーズンは横浜FMへと復帰したが、得られた出場機会はYBCルヴァンカップでの1試合のみ。今季、モンテディオ山形への完全移籍を選択した。山形では昨季まで不動の守護神だった後藤雅明がV・ファーレン長崎へと移籍したため、トーマス・ヒュワード=ベルや長谷川洸らとの熾烈なポジション争いが勃発している。
その中で第4節からは寺門がスタメン出場しており、チームもそれまでの3戦未勝利から寺門がゴールを守った3試合は2勝1分と持ち直している。
キック精度や足元の技術が高い現代型のGKで、このままポジションに定着できればキャリアの転換期となりそうだ。
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