そんな鹿島が今季新たに迎えたのは指揮官だけではない。Jリーグ屈指のストライカーや期待の若手など、今冬は少数ながらも精鋭を新戦力として加えチームの強化を図っていた。ここでは、第13節までにリーグ戦で出場機会のあった今季の新加入選手についてその活躍度を5段階で評価していく。

FWレオ・セアラ
評価:★★★★★
今冬のJリーグ内移籍で、柏レイソルから浦和レッズへと加入したMFマテウス・サヴィオと並んで注目株だったのがFWレオ・セアラ。2021シーズンに横浜F・マリノスへと加入しJ1デビューを果たして以降、毎年安定的に二桁得点をマーク。昨季は21ゴールを挙げ、得点王まであと一歩と迫った頼れるストライカーだ。鹿島加入後は絶対的なエースであるFW鈴木優磨とともに攻撃を牽引し、ホーム開幕戦となった第2節の東京ヴェルディ戦で今季初ゴールを含む2得点を挙げると、第5節の柏戦ではハットトリックを達成。現時点で8ゴールを挙げ、京都サンガのFWラファエル・エリアスと並び得点ランキング1位につけている。
178cmと決して大柄ではないが、空中戦に強く背後への飛び出しからのシュートやエリア内の混戦からなど高い決定力を持つのが強み。

DF小池龍太
評価:★★★★★
今冬鹿島に加入した新戦力の中では、早くも得点量産体制に入っているFWレオ・セアラに目が行く。しかし、DF小池龍太の活躍ぶりも決して忘れてはならないだろう。横浜F・マリノスでJ1リーグ優勝を知る小池は、2023シーズンに右膝蓋骨骨折の大怪我を負いそのシーズンはリーグ戦の出場が叶わず、昨2024シーズンも7試合の出場に留まっていた。しかし、新天地の鹿島で迎えた今季の小池は、これまで2シーズン怪我に苦しんだとは思えないほど質の高いプレーを披露し続けている。本職は右サイドだが、左サイドやボランチもこなすユーティリティ性が売り。それゆえ鹿島でも右サイドが主戦場ながら気の利いたポジショニングで周囲を活かすプレーが際立つ。第3節のアルビレックス新潟戦ではボレーシュートでゴールも決めており、その他すでに3つのアシストをマークしていることからもチーム内における重要性が窺えることから評価を「5」とした。

DFキム・テヒョン
評価:★☆☆☆☆
日本代表としても経験豊富なDF植田直通と屈強なフィジカルと質の高いフィードが特徴のDF関川郁万という鉄板の2枚がいる鹿島のセンターバック。その一方でサブが手薄な印象があった。そんな鹿島の守備陣に厚みを持たせるべく、今冬DFキム・テヒョンが加わったが残念ながらここまではリーグ戦6試合に途中出場という状況。
DF佐藤海宏
評価:★☆☆☆☆
今季の鹿島には下部組織からの昇格組も複数いる。そのうちの1人DF佐藤海宏は、第2節の東京V戦でデビューを果たすとここまでリーグ戦では2試合で出場機会を得ているが、出場時間は試合終盤の極めて限られた時間となっている。ルヴァン杯では長い時間チャンスが与えられたが、まだまだ満足のいく活躍は見せられていないことから評価を「1」とした。