JR西日本グループが、新ホテルブランド「ポテル(Potel)」の1軒目となる「梅小路ポテル京都(Umekoji Potel KYOTO)」を10月14日にオープンする。館内で楽しめるコンテンツを充実させることで、観光客だけではなく地域住民の利用を促し、新たなコミュニティが生まれる場を目指す。

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 梅小路ポテル京都は、JR京都駅中央出口から徒歩15分の場所に位置し、JR西日本の京都梅小路社宅跡地に開業。地上5階建ての本棟と地上2階建ての別棟で構成し、客室は本棟の2~5階に設ける。設計デザインは「オーク表参道(oak omotesando)」などを手掛けた大林組が担当。客室は全144室で、「ガーデン」(5万8200円~)、「パークサイド」(4万7800円~)、「ウッドボックス」(4万3300円)、「ウッドフラット」(4万3300円~)、「aeru room」(2万9000円~)、「Potel room」(3万1200円~)、「ユニバーサル」(4万3300円~/いずれも税込、1泊あたりの料金)の全7種類で構成する。ガーデンやパークサイドはテラス席を備えた洋風スタイルの部屋で、隣接する梅小路公園が眺望できる。ウッドボックスやウッドフラットは、日本家屋のような和のテイストを取り入れた空間に仕上げた。

職人の伝統技術を体感できるaeru roomは、丹後ちりめんの引き染めの技法で描いたパネルや職人の道具を用いた客室「SILK」や、京都の北山杉をベッドに使用した部屋「WOOD」などを展開。全ての客室にアメニティとして牛乳石鹸の赤箱が用意されている。

 本館の2~5階には客室に加え、本やレコード、ゲームといったテーマごとに分けられたスペース「あわいの間」を設置。本をテーマにした「Book」には、京都の本屋「誠光社」を手掛けるブックソムリエの堀部篤史が選書した様々な書籍が並び、「Game」では京都のボードゲーム制作会社TANSANがセレクトしたボードゲームを用意。4階の「Music」では、京都発の音楽レーベル「bud music」が選んだレコードを展示しており、レコードは自由に流すことができる。5階の「Moku」は「木との新しい出会い」をテーマに、木の玩具や卓球が楽しめる。

京都にゆかりのある人物や企業が、ポテルを通じて各々の分野で京都を表現したという。

 本館1階はレストランとカフェを併設。梅小路公園の景色を眺めることができるようガラス張りのスペースに仕上げた。レストランはブッフェ形式のブレックファストやランチをはじめ、ディナータイムでは環境に配慮しながら農作販売を行う企業「坂ノ途中」の協力のもと、野菜や肉の炭火焼料理などを提供。カフェではカウンターやテーブル席、テラス席を用意し、自家製のテリーヌや、京都河原町のカフェ「トラベリングコーヒー(TRAVELING COFFEE)」の牧野広志がポテルのためにオリジナルブレンドしたコーヒーを提供する。また、本館の屋上エリアには宿泊者が自由に利用可能なルーフトップテラスを備えており、京都タワーや京都の寺院を一望することができる。

 「梅小路横丁」と名付けた別棟1階には、銭湯「ぽて湯」と醗酵所「梅小路醗酵所」がオープン。ぽて湯にはサウナを併設したほか、牛乳石鹸とのコラボレーションアイテムも販売する。醗酵所は「かもす」「まなぶ」「のむ」「かう」の4つのゾーンで構成し、醗酵食品の原料である麹を造る麹室を併設。酒や食品などを取り扱っている。別棟2階は、ショップやギャラリー空間の「Blank」や多目的スペース「Park」を展開。Parkでは京都シネマをタッグを組み、上映会などを開催する予定だ。

 ポテルの広報担当者は施設について「銭湯や醗酵所、カフェ、レストランなど宿泊以外のコンテンツも充実しています。チェックアウト後はBookの選書を行う誠光社に訪れたりするなど、ポテルで得たことをさらに体験していただく京都観光がおすすめです」とコメント。また、ポテルは旅をテーマにしたウェブメディア「ポmagazine」を手掛け、観光客だけではなく、地元の人も楽しめるローカルシティガイドを紹介しており、メディアとの相乗効果により賑わいの創出を目指す。宿泊予約は公式サイトで受け付けており、「Go To トラベルキャンペーン」が適用される。

■梅小路ポテル京都オープン日:2020年10月14日(水)住所:京都府京都市下京区観喜寺町15電話番号:075-284-1100 公式サイト