[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;28358.47;-74.17
TOPIX;1971.25;-2.56

[寄り付き概況]

 15日の日経平均は74.17円安の28358.47円と続落して取引を開始した。前日14日の米国株式市場は続落。
ダウ平均は106.77ドル安の35544.18ドル、ナスダックは175.64ポイント安の15237.64で取引を終了した。製薬会社ファイザー(PFE)やジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)製の新型コロナウィルスワクチンがオミクロン変異株感染における重症化を防いでいるとの南ア調査結果に加え、ファイザーのコロナ経口治療薬も入院や死亡リスクを大幅に低減させるとの治験結果を受け、オミクロン株への警戒感が後退し、寄り付き後、ダウは一時上昇。しかし、11月生産者物価指数(PPI)が予想を上回り、過去最大の伸びを記録すると、インフレ高進により連邦公開市場委員会(FOMC)がよりタカ派に傾斜することが警戒され下落に転じた。その後、世界保健機関(WHO)がオミクロン変異株感染の速さを警告すると、さらに売りに拍車がかかり、終日軟調に推移した。

 今日の東京株式市場は売りが先行した。昨日の米株式市場で主要3指数(ダウ平均、ナスダック総合指数、S&P500)が続落したことが東京市場の重しとなった。
また、日本時間の16日未明に、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を控えており、これを見極めたいとして積極的な買いを見送る向きもあった。一方、国内の新型コロナ感染者数が低水準で推移していることから経済活動の活性化が期待され、引き続き株価下支え要因となり、寄り後、日経平均は上げに転じた。今日は、ネットプロテクションズホールディングスが東証1部に上場した。また、日本時間の午前に、11月の中国鉱工業生産や中国小売売上高など中国の経済指標が発表される。

 セクター別では、ゴム製品、海運業、精密機器、パルプ・紙、金属製品などが値下がり率上位、輸送用機器、鉱業、保険業、証券商品先物、非鉄金属などが値上がり率上位に並んでいる。東証1部の売買代金上位では、川崎汽船、日本郵船、商船三井、東エレク、レーザーテック、ファーストリテ、武田薬、KDDI、ダイキン、HOYA、花王、中外薬、JR東海などが下落。
他方、トヨタ、ソフトバンクG、デンソー、NTT、三井ハイテク、ファナック、JFE、東京海上、第一生命HD、パナソニック、マネックスGなどが上昇している。