短期投機家・投資家の円の売り持ち高は前々週から減少した。

今週はFRBがタカ派に傾斜したとの思惑が強まる中、パウエル議長が22日に米下院特別小委員会で、パンデミック緊急融資や資産購入プログラムを巡る証言を予定している。
緩和縮小を巡る発言にも注目が集まる。さらに、FRB高官のイベントや講演が目白押しで、それぞれの発言にも注目。特にFRBがインフレ指標として重要視しているPCEコアデフレーターにも注目が集まる。前年比で+3.5%と、2カ月連続で3%超え、2001年来で最大の伸びが予想されており早期緩和縮小観測を強めドル買いにさらに拍車をかける可能性もある。

また、英国中銀は金融政策決定会合を予定している。一時は早期の緩和縮小の思惑も強まったが、英国では新型コロナウイルスの変異種感染の拡大で、規制の解除を延期。
さらに、5月小売りが予想外のマイナスに落ち込み、当面緩和策を維持する必要が強まり、ポンドの上値を抑制すると見る。

一方で、ワクチン接種者に対し、北米や欧州で国境を再び開放する計画も進んでおり、世界経済の回復期待は持続している。

■今週の主な注目イベント

●米国
21日:5月シカゴ連銀活動指数、ブラード・セントルイス連銀総裁、カプラン、ウイリアムズNY連銀総裁
22日:5月中古住宅販売、6月リッチモンド連銀製造業指数、パウエル議長が下院で、パンデミック緊急融資や資産購入プログラムを巡る証言、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁講演
23日:6月製造業・サービス業PMI、5月新築住宅販売件数、ブラウン理事、ボスティック米アトランタ連銀総裁、ローゼングレン・ボストン連銀総裁が講演、
24日:5月耐久財受注、1−3月期GDP確定値、失業保険申請件数、FRB、ストレステストの結果公表、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁が討論会に参加、ブラード・セントルイス連銀総裁がイベント出席、ウィリアムズ米NY連銀総裁が講演
25日:5月個人所得・支出(PCE)、5月PCEデフレーター、6月ミシガン大消費者マインド、メスター・クリーブランド連銀総裁が政策サミットで講演、ローゼングレン・ボストン連銀総裁が講演

●欧州
21日:ラガルドECB総裁が欧州議会で証言
22日:ユーロ圏消費者信頼感指数
23日、デギンドスECB副総裁が講演
24日:独、IFO,EUサミット、意味、経済回復、新型コロナが議題、ショイブレが講演

●英国
24日:英中銀、金融政策決定会合