米オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが3日発表した6月ADP雇用統計(民間雇用者数)は、前月比+10.2万人と市場予想の同比+14万人程度を下回った。また、米商務省が発表した5月貿易収支は、-555億ドルとなり、貿易赤字は5カ月ぶりの高水準となった。
6月ADP雇用統計の結果を受けて利下げ期待が高まっていることから、米国株式はやや強い動きを見せているようだが、雇用創出のペースは鈍化しつつあることがおおむね確認されており、株高の持続は期待できないとの声が聞かれている。米労働省が5日に発表する6月米雇用統計も予想を下回る可能性があることから、米国株安はドル相場にとっても悪材料になり得る。また、貿易赤字の拡大は一般的にドル売り材料となる可能性があることから、4日の米独立記念日を挟んでドルの上値は再び重くなる可能性がありそうだ。
《CS》