■NY株式:米国株式市場は続伸、CPIの予想以上の鈍化で金利先高観が後退

ダウ平均は86.01ドル高の34,347.43ドル、ナスダックは158.27ポイント高の13,918.96で取引を終了した。

6月消費者物価指数(CPI)が予想以上に鈍化したため追加利上げ観測の後退で買いが先行。
長期金利の大幅低下に連れてハイテクも大きく買われた。一方、地区連銀経済報告(ベージュブック)で成長鈍化の見通しが明らかになると景気減速懸念から終盤にかけて上げ幅を縮小した。セクター別では半導体・同製造装置、メディア・娯楽が上昇した一方で、ヘルス機器・サービスが下落した。

宅配ピザチェーンを運営するドミノピザ(DPZ)は配車サービスのウーバー・テクノロジー(UBER)との提携により、顧客がウ―バーイーツアプリでの注文が可能になると発表、需要増加期待から買われた。半導体のエヌビディア(NVDA)はソフトバンクグループ傘下の英半導体設計大手アームの米国での上場に際し、大口出資者になる方向で協議に入ったと報じられ上昇。ディスカウント衣料小売りのTJマックス(TJX)やオンラインスポーツギャンブルを運営するドラフトキングス(DKNG)はアナリストの投資判断引き上げで、それぞれ上昇。
地銀のコメリカ(CMA)やキーコープ(KEY)、銀行のシティグループ(C)などは、さらなる金利上昇による市場混乱に対する懸念が緩和し上昇。オンライン小売りのアマゾン(AMZN)は年に一度開催の有料会員向けのセール、プライムデー1日目の売り上げとして過去最高を記録し、買われた。

一方で、高級電気自動車メーカーのルーシッドグループ(LCID)は4-6月期の出荷台数が予想に満たず、失望感から売られた。

バイデン大統領は北大西洋条約機構(NATO)サミットでの演説において、国内のインフレ率は低下し、経済は依然強いと自信を表明した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル続落、米CPIの伸び率鈍化で追加利上げ観測後退

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、139円64銭から138円16銭まで下落し、138円54銭で引けた。米国の6月消費者物価指数(CPI)の伸びが予想以上のペースで鈍化したため、追加利上げ観測が弱まり、金利低下に伴うドル売りが加速した。


ユーロ・ドルは、1.1012 ドルから1.1140ドルまで上昇し、1.1132ドル引けた。ユーロ・円は153円49銭まで下落後、154円28銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2904ドルまで下落後、1.3000ドルまで上昇した。英国中銀の追加利上げ観測、ストレステストの結果を好感しポンド買いが強まった。ドル・スイスは0.8784フランから0.8660フランまで下落した。

■NY原油:続伸で75.75ドル、ドル安や米長期金利の低下を意識した買いが入る

NY原油先物8月限は続伸(NYMEX原油8月限終値:75.75 ↑0.92)。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比+0.92ドルの75.75ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは74.67ドル-76.15ドル。アジア市場で74.67ドルまで下落したが、米国市場ではドル安や米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで76.15ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では76ドルを挟んだ水準で推移。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  29.36ドル   +0.34ドル(+1.17%)
モルガン・スタンレー(MS) 85.77ドル   +0.81ドル(+0.95%)
ゴールドマン・サックス(GS)326.40ドル  +5.52ドル(+1.72%)
インテル(INTC)        33.98ドル   +0.68ドル(+2.04%)
アップル(AAPL)        189.77ドル  +1.69ドル(+0.90%)
アルファベット(GOOG)    119.62ドル  +1.91ドル(+1.62%)
メタ(META)           309.34ドル  +11.05ドル(+3.70%)
キャタピラー(CAT)      253.60ドル  +0.75ドル(+0.30%)
アルコア(AA)         35.05ドル   +0.36ドル(+1.04%)
ウォルマート(WMT)      155.04ドル  +0.39ドル(+0.25%)