*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、欧州通貨売りの継続でドル選好
24日の欧米市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。明日開催の欧州中銀(ECB)理事会でのハト派姿勢を見込んだユーロ売りでドル買いに振れやすい見通し。
来週の米利下げが確実視されるものの、欧州通貨売りを背景にドル選好地合いは続きそうだ。

前日発表された米国の経済指標は、軒並み低調な内容となった。住宅関連指標は予想を下振れ。また、注目度は高くないものの、リッチモンド連銀製造業指数は2013年以来の低水準に。30-31日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)での政策金利の引き下げ幅は25bpにとどまるとの見方に集約されつつあるが、実体経済の先行きにやや不安を残した。ただ、米国の債務問題でトランプ大統領と議会との合意に伴い、ドル買いが強まった。
また、閣僚級の米中貿易交渉が来週から再開される見通しで、本日のアジア市場では進展期待の円売りでドル・円は下げづらい値動きとなった。

この後の海外市場では、前日同様に欧州通貨の値動きが注目される。国際通貨基金(IMF)が24日に発表した世界経済見通しで、ユーロ圏は2019年を+1.3%に据え置き、2020年は+1.6%と小幅に上方修正。ただ、明日のECB理事会で利下げに関する思惑が一部に残り、ユーロ売り・ドル買いの影響でドル・円を小幅に押し上げそうだ。一方、本日発足する英国のジョンソン政権は10月末の期限内に欧州連合(EU)離脱の方針を示し、合意なき離脱への懸念から当面のポンド安は避けられないだろう。来週の米利下げ観測でドルは積極的に買いづらいが、消去法的な買いが入るとみる。
(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・7月製造業PMI速報値(予想:47.7、6月:47.6)
・17:00 ユーロ圏・7月サービス業PMI速報値(予想:53.3、6月:53.6)
・17:00 南ア・6月消費者物価指数(前年比予想:+4.4%、5月:+4.5%)
・17:30 英・6月銀行協会住宅ローン承認件数(予想:42700件、5月:42384件)
・22:45 米・7月製造業PMI速報値(予想:51.0、6月:50.6)
・22:45 米・7月サービス業PMI速報値(予想:51.8、6月:51.5)
・23:00 米・6月新築住宅販売件数(予想:65.8万戸、5月:62.6万戸)
・02:00 米財務省5年債入札(410億ドル)
・英新首相就任
・日米貿易実務者協議(26日まで、ワシントン)
・米・モラー前特別検察官が下院委員会で証言





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