4. ESG経営
同社グループはESGを意識した経営を行っている。堅実な企業基盤を築き、「事業活動」と「企業活動」の両面を通じて持続可能な環境と社会づくりに貢献するとともに人々のQOL(Quality of Life)向上を目指している。
SDGsに関しては、17のうち12に関わっており、7項目の重要課題(マテリアリティ)を特定している。それらは、「気候変動への適応及び緩和に向けた取り組み」「日本の豊かな水環境を守る」「世界の美しい水環境を創る」「サステイナブルな街づくり・住環境への貢献」「働きがいのある職場環境の構築」「ステークホルダーにリスペクトを」「実効性のあるコーポレート・ガバナンスの確立」である。
2023年8月には、(株)伊予銀行と(株)三菱UFJ銀行との間でシンジケーション方式での「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」の契約を締結した。組成金額は80億円となる。「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」とは、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEPFI)が策定したポジティブ・インパクト金融原則及び同実施ガイドラインに基づき、企業活動が環境・社会・経済に及ぼすインパクト(ポジティブな影響とネガティブな影響)を包括的に分析・評価し、当該活動の継続的な支援を目的とした融資となる。
5. グループ企業
同社グループは、同社、連結子会社18社(国内10社、海外8社※)及び非連結子会社2社(国内1社、海外1社)並びに関連会社2社(海外2社)により構成されている。主要なグループ企業は、「環境機器関連事業」が国内3社、海外9社(うち合弁1社)、「住宅機器関連事業」が国内3社、「再生可能エネルギー関連事業」が国内2社、海外1社(うち合弁1社)となる。
※2024年1月に設立されたバングラデシュ子会社を含む。
2023年2月に、2件のM&Aを行った。アドアシステム(広島県広島市)は、広島県をはじめとした山陽地方を中心に空調設備の設計施工関連の事業を展開している。(株)メデア(埼玉県さいたま市)は、太陽光発電設備の設計・施工・維持管理を主とした電気工事業及び自社保有太陽光発電所における売電事業を行う。太陽光発電関連事業では、2021年に太陽光発電設備の設計・施工・維持管理を行う(株)サンエイエコホームを買収した。その後、同子会社は(株)ダイキアクシス・サステイナブル・パワー(DASP)に吸収合併された。同様の事業を営むメデアとのグループ内協業によって、大口電力需要家からの要望に対してより迅速に対応する体制を築き、顧客ニーズにより適切な提案が可能となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)