テクノロジーソリューションサービスの売上高は前年同期比34.1%増の14.69億円となった。受託サービスについては、任天堂<7974>のNintendo Switchソフト「スプラトゥーン3」のゲーム連動サービスである「イカリング3」の継続的機能拡充など、複数の受託開発案件で成果物の納品及び検収が完了した。保守運用サービスは、特にマンガビューワ「GigaViewer」搭載の案件について、運用案件数の積上げやレベニューシェア(広告・課金収益など)の増加により、堅調な売上成長に繋がった。マンガビューワ「GigaViewer for Apps」は、「少年ジャンプ+」(サービス提供者:集英社)について、安定的に運用し、継続的な機能開発を進めている。「GigaViewer for Web」・「GigaViewer for Apps」の利便性や広告運用を含めたソリューションは、顧客から評価され、2025年1月末現在でアプリ版・Web版合計17社、搭載累計25サービスと多くのシェアを有している。システム運用者向けのサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」については、2024年2月に「AWS ISVワークロード移行プログラム」パートナー認定を、日本企業で初めて取得した。これにより、AWS利用顧客に対する認知度が向上し、更なる導入実績の積上げを図ることができた。2024年6月に事業譲受した分散トレーシングサービス「Vaxila(ヴァキシラ)」を同年8月にMackerelの機能として使えるようにしたほか、同年11月にソフトウェアの状況等を把握するためのオープンソースによる標準化規格「OpenTelemetry」に対応したメトリック機能をリリースするなど、機能追加を加速している。
コンテンツマーケティングサービスの売上高は同4.2%減の3.25億円となった。ストック型ビジネスとして、CMSである「はてなブログMedia」を活用したオウンドメディアの構築・運用支援サービスや、「はてなブログ」などのUGCサービスを活用したネイティブ広告、バナー広告、タイアップ広告などを展開している。フルサービスを提供する「レギュラープラン」はもとより、廉価版としての位置づけである「ライトプラン」、採用マーケティングの一環として、素早く安価にオウンドメディアを立ち上げられる「採用オウンドメディアプラン」を新たな軸として、サービス訴求してきた。一方で、一部の個別案件において、広告出稿の手控えにより、継続的な受注に至らず、厳しい販売環境となった。
コンテンツプラットフォームサービスの売上高は同10.1%減の1.67億円となった。主力サービス「はてなブログ」の登録ユーザー数は順調に増加した。一方、「はてなブログ」の個人向け有料プラン「はてなブログPro」などは、各種SNSの普及による競争激化も相まって、「はてなブログPro」の契約件数が減少し、課金売上は低調に推移した。アドネットワーク広告については、広告単価の下落などを主な要因として売上は伸び悩んだ。
2025年7月期通期については、売上高が前期比15.0%増の38.06億円、営業利益が同340.1%増の3.00億円、経常利益が同233.3%増の3.04億円、当期純利益が同235.1%増の2.09億円とする12月13日に上方修正した連結業績予想を据え置いている。