1. 2024年12月期の業績概要
GMOメディア<6180>の2024年12月期の連結業績は、売上高で前期比5.4%増の6,606百万円、営業利益で同42.8%増の762百万円、経常利益で同40.5%増の759百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同58.1%増の571百万円と2期連続で最高益を更新し、会社計画に対しても4期連続で上方修正して着地した。
売上高はソリューション事業が減収となったものの、業界特化型事業やゲームプラットフォーム事業などをけん引役としたメディア事業の増収でカバーした。
なお、AI活用については顧客からの問い合わせ対応に特化したAIエージェントを自社開発し、2023年よりカスタマーサポート部門で運用を開始した。AIエージェントは、顧客からの問い合わせに対して一般的なチャットボットによる受け答えにとどまらず、顧客メールアドレスから過去履歴まで参照して、AIによる最適提案を行えるようにしたものだ。AIエージェントの導入によって、業務工数を68%超削減し、人員再配置(対応人数65%削減)による社内リソースの最適化と問い合せ対応コストの削減を実現した。関連コストは2022年12月期の約100百万円から2023年12月期は約70百万円、2024年12月期は約35百万円に減少した。また、顧客アンケートによる満足度も従来比で12.5ポイントアップするなどの成果が得られた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)