投資家の慎重スタンスが改めて強まる流れ。中国の景気鈍化懸念がくすぶっているほか、半導体分野などを巡る米中対立の警戒感が蒸し返された。また、中国人民銀行(中央銀行)が商業銀行に対し、2024年1~3月の新規融資額に上限を設定したと報じられたこともマイナス材料。関係者の話によれば、融資額は今年1~3月に比べ4分の1程度にまで縮小する計算という。昨夜の米ハイテク株高や、中国経済対策に対する期待感などを手がかりに指数は高く推移していたものの、終盤に入りマイナス圏に沈んでいる。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄が急落。
中国自動車セクターの一角も安い。中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が5.3%、五菱汽車集団HD(305/HK)が5.2%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が2.0%、長城汽車(2333/HK)が1.8%ずつ下落した。
中国発電セクターもさえない。
半面、中国不動産セクターは高い。融創中国HD(1918/HK)が12.0%、雅居楽集団HD(3383/HK)が6.2%、龍湖集団HD(960/HK)が4.8%、中国恒大集団(3333/HK)が1.9%ずつ上昇した。デベロッパー支援の動きを好感。中国当局はデベロッパーの資金調達支援に向け、「ホワイトリスト」の作成を進めているもよう――などと報じられた。龍湖集団のリスト入りも予想されている。
一方、本土市場は3日ぶりに小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%安の3067.93ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。発電株、証券株、自動車株、軍事関連株なども売られた。
亜州リサーチ(株)