中国の景気支援スタンスが改めて材料視される流れ。国家発展改革委員会の劉副主任は17日、第1四半期に経済と社会の発展は良いスタートを切ったとしたうえで、マクロ政策の実施に力を入れていくと強調した。先ごろ公表された1兆人民元(約21兆3000億円)規模の超長期特別国債発行計画に関し、すでに予算が割り振られたことも明らかにしている。また、中国当局は最近、景気対策の一環として、消費財の買い替えや大規模設備の更新に向けた促進策を打ち出した。ただ、上値は限定的。米中対立の警戒感がくすぶる中、買い一巡後、指数は上げ幅をやや削った。
ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が5.1%高、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が4.3%高、中国自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)とコンテナ海運大手の東方海外(316/HK)がそろって4.2%高と上げが目立った。
セクター別では、中国の金融が高い。中国平安保険(2318/HK)が4.1%、新華人寿保険(1336/HK)が3.7%、中国人寿保険(2628/HK)が2.6%、招商銀行(3968/HK)が2.8%、中国建設銀行(939/HK)が1.7%ずつ上昇した。
自動車セクターもしっかり。上記したディーラーのほか、完成車メーカーの中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が5.8%高、小鵬汽車(9868/HK)が3.2%高、蔚来集団(9866/HK)が2.0%高、吉利汽車HD(175/HK)が1.6%高で引けた。
中国消費セクターも物色される。
半面、石油関連株はさえない。業界大手の中国海洋石油(883/HK)が2.2%安、中国石油天然気(857/HK)が1.5%安、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が2.0%安と値を下げた。
他の個別株動向では、セメント大手の中国建材(3323/HK)が8.3%安。同社については、2024年第1四半期(1~3月)業績の赤字拡大見通しを報告したことも売り材料視されている。
一方、本土市場も続伸。
も売られた。
亜州リサーチ(株)