昨年に続き今年も江戸前のマダコが豊漁で賑わいを見せている。

とくに今年は餌木を使った竿釣りで楽しむ、通称「餌木タコ」が人気で、乗合船もわざわざ餌木タコ船とうたっている船宿も多くなった。



初心者でも手軽に楽しめるとあってにわかタコ釣り師も急増し、休日はどこの乗合船も満員御礼だ。

そこで今回は平日の6月29日、乗っ込みのトップシーズンを迎えたシロギスとのリレー釣りで人気の東京湾奥深川の冨士見におじゃました。

朝桟橋に着くと、すでにマーちゃん船長こと斎藤正雄さんが出船の準備中。

あいさつを済ませ近況を聞くと、「連日マダコは安定した釣果が続いているよ。

キスは釣れすぎちゃって面白くないよ」なんて言葉が飛び出して大笑いである。

今は「二兎追う者は二兎とも得る」ってくらい楽しめるらしい。


ただ、昨日の雨がものすごい土砂降りだったらしく、その雨水が川から流れ込んできてヤバいかも・・・なんて不安をあおる言葉も。

根掛かりの心配無用!?

当日は天気もよく風もない予報だったためか、月曜日にもかかわらず私を含め16名のお客さんが集まり定刻の7時半に河岸払いとなった。

うれしいことに若手の船長も二人アシスタントとして乗ってきた。

同宿では手が空いているスタッフがアシスタントとして乗り、釣り方などアドバイスしてくれるから初心者には心強い。

目指す釣り場は東沖(千葉県側)の沿岸部一帯。

マーちゃん船長が言うには、西側(神奈川方面)にはほとんど行かないという。

理由は簡単で、底が荒く根掛かりが多いから。



餌木や仕掛けの消耗はお財布も大変だし頻繁だと心が折れてしまうことも多い。

そんな気遣いで釣り場を選んでいるらしいが、「オレが流すポイントはほとんど餌木を取られないし水深も5~6mと浅いから初心者だって手軽に楽しめるよ」と自慢げだ。

1時間もかからず五井沖に到着し「やってみましょう」のアナウンスに一斉に仕掛けが投入された。

海をのぞき込むとまさに泥濁りの様相。

いや~、乗らんでしょこれじゃ。

と思いきや、すぐに船中1号が上がった。


それが合図になったのかポチポチと釣れてくる。

ただ乗せる人が限られている感じで、マーちゃん船長的には気に入らないようだ。

少し粘ってから次の場所に移動。

主だった場所には平日にもかかわらず多くのタコ船が張りついていて人気のほどがうかがえる。

次のポイントは護岸沿いを流したが、やはり顔を見せる程度で乗りに勢いがない。

しかし、タコがいてヤル気があればバリバリ乗ってくるからラン&ガンでポイントを攻め歩くのは効果的な作戦。


それが功を奏しているようで、移動のたびに数名がオデコを脱出していく。

そしてマーちゃん船長取っておきのマル秘ポイントに行き着いた。

両ミヨシの2名がバンバン乗せて弾みをつける。

胴の間やトモでも釣れ始め、餌木ばかりじゃなく手釣りのタコテンヤにも乗ってくる。

地元で人気の寿司屋「すし三ツ木」の三ツ木親方の娘さんが手釣りで2kg超をブッコ抜いた。

実は船中1号を釣ったのも彼女であった。


最初は餌木で釣っていたが、親方(父親)の使っていた手釣りのタコテンヤに替えてから3連チャン。

タコ釣りに大事なのは仕掛けとか餌木の色とかではなく、その日の運に恵まれることのような気もする。

ここまでで大半の人が大なり小なり型を見て、2ケタ近く釣った人もいる。

水色が今一つでもこれだけ釣れるのはタコの沸きがいい証拠だ。

タコ狙いの残り時間もわずかになり最後の移動。

ここもマーちゃん船長のフェバリットポイントの一つ。


私も昨年遊びで行ったときいい思いをさせてもらった。

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砂地にテトラや堤防が設置された周辺を転々と攻めていく。

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餌木はオレンジやピンクが定番カラー。

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投げて探っても根掛かりしにくい平場。餌木タコも快適に楽しめる。

Tackle Guide

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餌木タコの竿は専用竿のほかカワハギやライトアジ用などで楽しめる。

胴が強めの先調子タイプが誘いもかけやすく合わせやすいのでオススメ。

オモリ15号だからシロギスのスピニングタックルでもOKだ。

餌木は1本でも十分釣れるが、根掛かりは少ないから2本でも安心して楽しめる。

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もう待てない!

ここで私もカメラを置いて竿を出すことに。

本来なら全員が釣り上げてから竿を出すのが私のルールだが、ついタコのおいしさに引かれて・・・そしてほどなく1杯掛けてお土産確保(笑)。

その後も船内で数杯釣れてタコの部は11時半に終了となった。

0.3~2kg級をトップが12杯、ほか10杯前後が2~3人いて大半の方が複数杯ゲット。

先の三ツ木親子も2人で10杯と健闘した。

今回は雨水の流入で乗り渋ったが、水色が戻ればバリバリ乗ってくるに違いない。

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最大は手釣りのタコテンヤに乗った2.2kg。

後半戦は同宿の大看板の一つでもあるシロギスを釣るべく盤洲へ直行。

波もなく海上はベタナギだが、やはりこちらも雨の影響か海藻やゴミの浮遊物が多い。

風がないのでエンジンを止めての流し釣りだが、下げ潮が効きだしていきなりの入れ食いスタートとなったのはちょっと驚きである。

タコ釣りで1人だけオデコになってしまった女性も、「タコが釣れなかったのは初めて」と言いつつキスはバリバリ絶好調。

ゲストにイシモチも交じり、結局2時間ほどでシロギスは13~23cmが10~36尾とお土産にほどよい釣果となった。

ちなみにキスのトップはタコの部でオデコだった女性であることを、彼女の名誉のために書き添えておく。

タコ&キスともに今後も期待十分だが、どちらも人気ターゲットだけに場荒れする前の早めの釣行がおすすめだ。

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キス仕掛けは片テンビンの2本バリが主流。エサはアオイソメ。

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投げてサビいてもよし、船下狙いもよし。とにかくよくアタる。

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まさに旬。子持ちなのだろう、よく太っている。

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隔週刊つり情報(2020年8月1日号)※無断複製・転載禁止