アユ釣りは一般的な観点から日本文化を継承する高尚な趣味だとの位置づけとしている方も大勢いらっしゃるようです。

その理由は道具立てが高いということでおのずと文字通り高尚な領域になっていると思われます。



道具が高いので相当マニアックなジャンルに思われている方も多いと思います。

それとアユ釣りは、鮎の習性を利用した釣りでエサでなくルアーでなくアユの食性にゆだねるもので、他にはないというところが他のジャンルと全く違うところです。

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数釣りで楽しむもアユ釣りの魅力

アユ釣りの魅力とは・・・

アユ釣りの面白いところはアユがかかったときにの目印の吹っ飛び、閃光が走る瞬間、そして流れの抵抗ですごい引き味があるところ、さらに網にキャッチした時の安堵感・・いろいろ魅力があります。

流れの中での釣りで水の抵抗を考慮しできる限りの細糸で勝負に挑みます。

いい仕掛けのバランスをもって繊細な時間を過ごす・・こういうところがアユ釣りの面白いところです。

アユ釣りの道具の値段を他の釣りと徹底比較。修理方法も紹介!アユ釣りの最初のハードルを克服できるか!

アユ釣りはアユの修正を生かした釣り、縄張り争いでアユの攻撃を利用する。

アユ釣りの道具の値段を他の釣りと徹底比較。

アユ釣りは始めようにも高いハードルがあるとの認識を持つ人が多い。それは価格にあるわけではない!

■鮎竿の値段

こんなに面白いアユ釣りを楽しむ前に、まず大きいといわれるハードルがやはり道具、ウェア、備品、仕掛けの価格設定です。

いろんな釣りの中でアユ釣りは道具立てが高い部類に入る。一般的な船の竿で1.8mくらいのものなら3~5万くらいで目的別にそろえることができる。船の竿も調子によって買い揃えるので、同じ目的の船の竿でもそろえると5~6本は必要でやはり20万円から25万円ほどかかってきます。

■釣行場所の費用

アユ釣りは一つの河川で約10000円~14000円の入漁券が必要です。

船賃でも約6000円から14000円くらいまではかかるので、まあまあお互いレジャーとしたら多少生活に余裕がないとなかなかできない趣味であります。

■道具の値段の比較

道具は船の場合でも仕掛けや太刀魚テンヤなどでも1つ800円ほどかかるため意外とバカにならない。

アユの仕掛けもセットになっているものが同じくらいかかります。

鮎針のお徳用が20本入って2500円など、釣具屋に行けば福沢諭吉がひらひら飛んでいきます。

この辺りも他の釣りの仕掛けの購入と同じような感覚の使い方になるでしょう。

仕掛けに関しては自分で作ればかなり安くつきます。この辺りも同じです。

■アユ釣りのイニシャル費用

アユ釣りの道具を具体的に見てみますと、竿は9mほどの軽いカーボンでできているためそれなりの金額になります。

9mで15万円~35万円くらいが汎用的でこのイニシャルの値段が高い趣味のイメージにつながっていると思います。

その他の道具をそろえるとウェアも30000円、ウェーダー30000円、曳舟30000円、インナー10000円、ベルト8000円、靴、25000円 など入れて大体12~13万くらいになります。

■磯釣りとの比較

仮に磯釣り比較してみると、竿が約100000円、リールが100000円、ライフジャケットが35000円、そ小物、バッカン、尺、ウキ、仕掛けなどで約100000円 ですのでしっかり合算すればやはり同じくらいの金額がかかってきます。

それ以外に渡船代エサ代で1釣行15000円ほどかかります。

それなりに高いものです。

アユは同じ河川なら一釣行でおとり代の1000円で済むのがありがたいです。

■価格のまとめ

こうして考えるとどの釣りも多少のめりこんでいけば結構なイニシャルがかかるものです。

ということは鮎釣りだけが目立って高いわけではないようです。

むしろフィールドが淡水だけに海の釣りに比べると道具は長持ちする傾向にあります。



どのジャンルの道具もそうですが高級なレベルになるとそう簡単に買い替えたりするわけにもいかずできる限り長持ちさせて大事に使いたいものです。

海の道具にも言えることですが、今回は鮎釣りに限定して竿や道具が傷んだらメンテナンスして大事に長く使っていく簡単な方法をいくつかご紹介しておきたいと思います。

【竿の保守】

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竿の保守に欠かせないフッ素コートスプレー

①釣りが終わったら、竿をしまう時砂やほこりを噛まないように川の水を一度通してからたたみましょう。・・・川の乾燥した地面の上などでは知らぬ間にほこりを噛んで小傷が入ります。

②竿を出すときはロックする程度は手加減をしてください。ある程度使い込んで塗膜面が削られると、竿の継ぎ目がお互い隙間が無くなってきて、水を付けて反転したら固着(リンギング)してしまいます。
ゆるーく少し回して固定しましょう。・・・もし固着したら外側に布を巻いてドライヤーの熱で樹脂の伸縮の差を利用して外しましょう。簡単なときはお互い握って力をかければ抜けるかもしれませんが、その力でさらに次のリンギングがきつくなってきます。

③釣りから帰ったら清水で洗って、竿をそれぞれ1本ずつばらばらにして、ふき取り、部屋干しをしておきましょう。・・・水に長時間触れたままだと加水分解といって樹脂部分が劣化してくることがあります。竿が完全に乾いたら時々フッ素コート剤を吹き付けてきれいに伸ばしすり込んでおきます。

こうすることで竿は格段に長持ちします。

日中は大量の紫外線を浴びているので劣化が早くなるのを防ぐ意味では効果は絶大です。

【竿の補修】

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竿の表面をリペアするときに使うクリア塗装剤

①竿の小傷に関しては、小傷が原因で塗膜面に水がのこったりすると、湿気たまま置いておくと水ぶくれのようになってきます。

この場合もフッ素コーティングして水をはじくようにしておくことが大事です。

②爪が引っかかるほどの傷ができた場合は、傷になった部分を細かいペーパーで角を取ります。

#400~#800~#1200の順に滑らかにしておきます。その部分を一度弱アルコールで清潔にします。

傷の部分の色にあった塗料や絵の具(私はターナーやカシュウを使います)を使ってアクリル樹脂クリアと混ぜます。

塗布して完全に乾かします。

同じように細かいペーパーで入念に滑らかにします。

弱アルコールで清潔にしてウレタン系のクリアコート剤を薄くスプレーし、完全に乾かします。

3回ほどスプレーしておくといいです。

③グリップなどシリコンゴムやウレタンゴム部分がベタベタになったとき。

大量の紫外線を浴び、加水分解を起こすと、グリップなど滑り止めの部分の可塑剤が析出してきて表面がベタベタなるときがあります。



最近の竿はよくなってなかなかそういうことはないですが、もしそうなったときは、その部分を有機溶剤(トルエン、ラッカー)でしっかり拭き取ります。

2~3回に分けて行います。

完全に乾かして表面コート剤のウレタン系の水性クリアスプレーを塗布します。乾かしては薄く塗布する。

これを5~6回繰り返して塗膜を作ります。

④筒端部が欠けたとき…カーボンのささくれが出てきますので手にささないように注意してください。

まずささくれをニッパやカッターナイフで取り除きます。

#400~#800~#1200の順にペーパーをかけてできる限り角を取ります。

合成繊維の極細糸を用意して、巻き初めのきっかけに瞬間接着剤を薄くつけて糸を巻きます。

糸が重ならないように丁寧に巻きます。

幅3mmくらいまで丁寧に巻いたら終わりに瞬間接着剤を薄くつけて平坦にします。

(針の先で接着剤を塗布する感覚です)乾いたらひげ糸をきれいにカットします。


内面に接着剤や塗料が入らないように筒状のマスキングをしておくことを忘れないようにしてください。表面にウレタン系の水性クリアを塗布します。

5~6回塗り重ねします。出来上がったら内面の凹凸がないことを確認してください。

こうすることで竿を大事に長く使うことができます。

その他

あと、曳舟なども石にあたって傷だらけになります。

あらかじめ出っ張ったところに市販のシリコンゴムを幅10mmくらいのものを貼っておくとその傷はかなり防げますが、流れの中ではそれなりの抵抗になります。

曳舟は10くらいのパーツで組みあがっているのでバラバラにして好みの色に再塗装することも面白いです。

ラッカー系のスプレーで垂れないようにスプレーガンを使って薄く塗り、仕上げは必ずウレタンのクリアを塗布することが大事です。

ピンクや黄色は透過色として隠蔽力が弱いので白色をあらかじめ塗ってください。赤、青に関しては鼠色の下地がおすすめです。

手間のかかる作業ですが自身のオリジナルなタックルで趣も一段と良くなって釣果につながることと思います。



以上です。

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